どうも、そいる塾長です。
2017年2月、私立大一般入試にて「世界恐慌」が始まる
2017年2月のこと。
頑張り屋さんが多かった2017年度入試組の当時の教え子である高3生。
「出来ない子を難関大に」という私が塾長を務める某個別指導塾の精神そのままに、京都でも今や底辺公立校となった某高校の生徒が、努力を続けていた。(某だらけでごめんなさい)
成績は伸びに伸び、英語も政経も高校では学年トップクラス。
苦手な国語も安定してきており、模試ではA判定。もちろん過去問の出来もよく、わたしが直接指導している感覚でも「立命館大学に合格できる」という感覚が持てる所まで来ていた。
そして迎えた二月の合格発表
2月14日のバレンタインデー。私は第2子が生まれ幸せの絶頂にいた。
そして高3生の合格の報告を聞き、幸せに包まれる…はずだった。
ところが…
まさかの不合格。
入試後私が採点し、得点調整も考慮した上で合格は間違いないと判断した。
それでも届かなかった。政経の予想外の大幅な得点調整も響いたのは確かにある。近年稀に見る易化。例年はあまり得点調整が話題にならない立命館。しかしこのときはたしかに入試後掲示板がざわついていました。
しかしその後驚くべき数字を目にすることとなる。
立命館は合格者を3841人も減らしていた。前年比12%減。
この生徒は、特にその傾向が顕著であるにも関わらず志願者が急増した学部・学科一本で受験してしまった。
その合格者数と、とんでもない実質倍率を目にした生徒は戦意を喪失、後期入試を待たず龍谷大学への入学を決めた。
この年、塾内でも立命館に合格できたのはほとんどがもう一つ上のランクの大学を目指していた子たちばかり。
これが全ての始まりだったのです…。
2017年度私立大が合格者人数を絞り始める
物語調はこの辺にして本題へ。
まずは2017年の入試結果を見てみましょう。
早慶上理(早稲田、慶應義塾、上智、東京理科)を合計すると1841人減、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)で6893人減だ。早慶上理とMARCHを合わせると8734人減で、ほぼ慶應義塾大の合格者数に匹敵する。1大学分の合格者が減った計算になる。関西でも関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)で7090人の合格者減である。
2017年度、すでに関東では有名難関私大1大学分の合格者が減らされていたということです。
関西でも同じですが、やはり立命館が一大学で4000人弱の削減はとんでもない異常事態だといえるのが理解していただけるでしょうか?
もちろん昨年の反省をいかし、昨年度はそれを踏まえた上で大学指導を行いました。
立命館受験者が多く、とてもショッキングな状況を目の当たりにしたからこそ危機感を余計に強く感じていました。
おかげさまで昨年の生徒同様京都で同じく底辺公立高校などと呼ばれるような高校の生徒を今年度は無事第1志望の立命館大学に合格させることが出来き、リベンジを果たすことができました。
めでたしめでたし。
…。
と言いたいところですが、そんな簡単なことではありません。
私たちは昨年、立命館の合格者数大幅削減に驚かされていたとき、まだ気付いていなかったんです…。(本当はわかっていましたけどね…笑)
そこで不合格になった生徒はどこへ行ったのか…。
本当に恐ろしい状況が訪れるのはそう・・・
今年。2018年だったのです。
2018年度入試。本当の「恐慌」が始まった。
2018年の私大一般入試とその合格発表後の阿鼻叫喚。凄まじかった。
結果はこんな感じになりました。
※AERA2018年4月23日号より引用
主な関西圏の大学のみをまとめると
同志社は960人減
関西大が2036人減
関学が2460人減
龍谷大は380人減
京都産業大は2346人減
近畿大は1527人減
結論からいうと世界恐慌は更に進行ということですね。
先程の彼が今回立命館全5日の日程にチャレンジし、合格したのは3日。これは割と普通。ギリギリという気はしません。得点開示を見ても10点~20点以上をとっていました。
さらに3000人規模で合格者が減らされた立命館。この状況で本当によく頑張ったと思います。校内で一般入試合格者は自分を含めほんの数人とのこと。
しかし問題は滑り止めで受験した京産大。彼は公募で京産大にあと1点で落ちており、一般入試で再チャレンジし無事合格したわけですがその得点を見てみると、一日目は何と合格最低点から+0.2。
この生徒は元々異常なほど京産大と相性が悪かったと言うのはあります(笑)
京産大に落ちて立命に通るかもねと周りから冗談を言われるほどでしたが、しかしそれでもここまで京産大で苦戦するとは思いませんでした。まず公募で届かないなんてことはないであろうと思っていました。
それほど京産大の入試が難しくなっていた。その原因が2346人減ということですね。
附属校の特進コース(難関大外部受験コース)の生徒が京産大で数多く不合格となっているような状況。
しかし驚かされたのは佛教大学。
佛大は公募ではまだ気にならない程度の絞り方(体感ですが)だったのですが、一般入試A日程で本気出しました。
志願者大幅増(約188名増)の社会学部公共政策で合格者を188⇒72という絞りっぷり。
合格者実質倍率は2.6倍⇒10倍。
公募で京産・龍谷・近畿あたりを確保できなかった層と、公募を回避したチャレンジャーたちが慌てて佛大に出願し、見事にぶっこけている可能性があります。
下へ下へと玉突き事故のような状態となっていると言えるでしょうね。
時間がなくて全て調べてはいませんが、もはや名のある大学は全て難化、そしてそれに伴い下位校も難化したのは間違いないですね。
これは都市圏と地方の大学でも顕著。同じような玉突きが起きていると言えます。これまで定員割れギリギリだったような大学、特に地方の大学がの定員充足率が順調に回復しております。
出典:日本経済新聞
追加合格の嵐
そして今年の3月。これまでに見られなかった現象が。それが追加合格の嵐です。
合格者を絞りまくった結果、入学者が足りなくなるわけです。つまり合格した併願受験生に蹴られまくった結果想定した入学者が確保できなかった。
そして追加合格によって他大学に学生を奪われた大学がまた定員割れとなって、さらに追加合格を出すというわけのわからない連鎖が発生。
だから3月や4月に追加合格がくるわけです。すでに他の大学に入学手続きをすませ、人によっては一人暮らしの準備を始めた頃の追加合格。たまったもんじゃない。大学側も学生側もだーれも喜ばないこの仕組(笑)
なんとも言えない気持ちになりますね。
何より大人の都合に振り回される受験生が不憫でなりません。ある意味では大学も被害者です。
さて悪いのはだ~れだ?
2019年入試の見通し
さて、ではどうなる2019年入試!ということですが、まず注目すべきはこちらの記事。
さすがに批判が強かったからか、緩和策を打ち出してきましたね。
笑えません。
ただし私はこれにより簡単に”緩和”されるとは思えません。
入学定員充足率が100%を超える場合に超過入学者数に応じて私学助成を減額するペナルティ措置は緩和されましたが、入学定員充足率が95~100%の場合に増額するインセンティブ措置の実施は変わらず。
ただしここが注意です。
つまり緩和というのはさらに厳しくすることはないよという意味であって別に何も緩くなってはいませんよということ。
それに何よりインセンティブが残っちゃった(笑)
だって定員割れたらお金もらえるんですよ(笑)意味がわからんなと思うのですが(^_^;)
さらに何より2018年入試の結果大量に生み出された不合格者がどこへ行ったのかという問題があります。
これが2019年入試が2018年入試よりも難化するのではと恐れる最大の理由。
浪人・仮面浪人生激増の影響
今年の春、予備校はかつての栄華を取り戻したかのようだと色々な先生がツイートしていらっしゃいました。
警備員が誘導しなければエレベーターにも乗れず、教室に先生が入れないような状況。まさに予備校バブル(笑)
しかもその殆どが私大クラス。彼ら全員が今年の現役受験生最大のライバルとなります。
しかも仮面浪人生も万の単位で潜伏しているなどとまことしやかに囁かれています。
どうしても不合格者数ばかりに目が行きますが、実際彼ら全員が不合格のまま受験を終えたのではありません。確かになかには本当に全滅といった子もいました。いやかなり多くそんな話を耳にしました。
しかしなかには不本意ながら第2志望、第3志望の学校に”いやいや”入学した子たちもまたたくさんいたということです。
彼らの中には「例年通りだったら第一志望に合格できたのに」という思いが強い。だからこそ大学に一旦入学し、来年再チャレンジをする子たちが多く潜伏しているのです。そう、今も大学の授業を受けずひたすら大学の図書室で受験勉強に明け暮れる”大学生”がたくさんいるのです。
彼らもまた今年の受験に参戦してきます。となるとこの緩和で万が一大学側が倍率を110%以上といった数年前の基準に戻したところで競争率はそのとき以上のものとなるのは間違いありません。
さらにこの難化のイメージを刷り込まれた受験生、保護者、我々進路指導に携わるものは皆危機感を持っています。特に浪人生は後がない。
となると滑り止めとして安全圏を下げ受験させることに。つまり今まで以上に下位校の枠が上位校併願者が食い荒らす可能性もあります。
つまりは人気校は例年よりも志願者自体が増えてくるのではないかということです。
合格者を絞ることになったそもそもの原因とは
原因は大学のアカデミックなところとは全く無関係な大人の事情です。
補助金(助成金)
そもそもの問題の発端となったのが政府の補助金(助成金)の削減宣言。
以下の旺文社さんの資料で分かりやすくまとめてあるので引用させて頂きました。
嫌ですね。結局お金です(笑)
文部科学省は来年度から定員を上回る学生を入学させているマンモス私立大学に対して、補助金の交付額を削減することを決めた。
具体的には、定員数8000人以上の大規模私大の場合、定員の1割を上回る学生を入学させると、大学の補助金を全額カットするというものだ。従来は2割以上であっただけに、基準が大きく引き下げられることになる。来年度から段階的に引き下げられ、2018年度には1割ルールを適用するという。
『受験生に悲報…有名私大、約3千人の合格者削減?より狭き門に』
http://biz-journal.jp/2015/08/post_11038.html
より引用。
こういうことです。
これまでは定員オーバーさせても、その分の授業料や入学金はそのまま利益とすることが出来ていたということです。
定員がオーバーしても教員や設備にかかる費用は変わらないので、その分丸儲けですね。
ということはこれまでは定員オーバーさせたうえで、さらに補助金までもらって儲けていということ。
経営学部にでも受かった皆さんは大学の財務諸表でも読んでください。どれだけ儲けているかわかります。あなたの通う大学が人気大学ならですが(笑)
なお定員というのは各大学の教員や設備を元に国の許可を得て決定しています。オーバーしている状態というのは簡単に言えば座席や教員が足りない状態。
これはよくない!
ということでそんな状態を是正しようと定員の1割以上定員オーバーさせてしまった場合、補助金を打ち切る(0にする)と政府が言ってきたというわけです。そして100%を越える分に関してはその率に応じて補助金をカットするということです。
そして段階的に引き下げられて来た定員オーバーの上限が2018年度入試でマックスの10%になったということです。
そしてまさかまさかのうっかりでこれが適用されてしまった大学(学部)がありました。
日本大学…。ほんとここまで日本大学の名を関西で聞く年はなかったですね。
そして今年9月、この補助金が0になってしまう上限はそのままで、100~110までのペナルティは見送ろうということが決まったというわけです。
2015年の時点の定員超過率
【トップクラス私大の直近総定員超過率】
早稲田大学119%、立教大学119%、青山学院大学116%、上智大学116%、明治大学114%、立命館大学114%、中央大学114%、同志社大学113%、慶應義塾大学111%、関西大学110%、法政大学107%、関西学院大学105%
有名私立大学で合格者を大幅に削減か 受験生だけが損する構図に? - ライブドアニュース文科省が7月20日、2016年度からマンモス私大への補助金の削減を決定した。大学関係者は「痛いところをいきなり突かれました」と動揺を隠せず。トップ私大9校では従来なら合格していた3000人近くが涙を飲...
この辺の大学が2018年からの補助金カットに備えて昨年あたりから一般入試の合格者を絞りはじめました。
もちろん私大もバカじゃありません。
今の利益を失いたくないので、どうしたかと言えば定員自体を増やして今の超過した入学者をそのまま定員にしてしまうという画期的手法を使います(笑)
これに怒った(?)政府はなんと地方創生という名の下、過度な集中を避けるため、東京23区の大学の定員増加を平成30年から10年間抑制する措置を講じました。
そしたら今年こうなりました。
以下、今年定員増加の申請を行った大学です。
どこも必死です(笑)とくに東京。駆け込みで3500人増やしています。
しかしそんなもの関係ありませんでした。なかには定員は増加していても合格者は絞るというねじれた減少も見られます。
それほどまでに補助金と言うのは私大にとって重要な財源だといえるでしょう。
だからこそ、今回の罰則強化の見送りの裏で、定員割れにはインセンティブというのを残すのが気になるんです。欲しくないですか?インセンティブ!ほしいですよね、とならないことを祈るばかりです。
大切なのは定員が減っているのではなく合格者が減っているということ。
受験生からすれば合格者人数(実質倍率)は結果を見るまでわかりません。定員が減っていないから大丈夫じゃないか。そんな安易な考えで受けると合格者が25%に減少なんてところも。ふざけるなという話です。ネットでは受験料詐欺という言葉が飛び交っています。
実は有名大学では志願者は増えているのです。貴重な収入源を大学側が削る訳ありません。近畿大学では一つの入試に出願すると32000円。学科併願オプションで1学科につき+7000。それを4回受けたら…。どこかに入学できそうな金額ですね。
こうやってなんだか受かりそうな気がする空気感を演出するのが上手です。今後もあの手この手(オプション)で受験料を稼ごうとするでしょうね。それを表すかのように志願者増、合格者減という悲惨な状況が生まれています。
今年、予備校の私大文系クラスは賑わうこと間違いなしですから。
そのとおりになりましたね(^_^;)
中堅私大に合格者減が波及
昨年までは顕著に難化したと感じられたのは早慶・上智・GーMARCH・関関同立といった難関私大でしたが、今年はそれが日東駒専や産近甲龍など中堅私大、いやその下のランクの大学にまで波及しました。
先程の京産大や佛教大がその例です。
当然のことです。
上で落ちた人間が下の大学、つまり滑り止めの大学に入学するからです。
これまで入学しなかった層が入学すると、大学のいわゆる歩留まり率があがります。
少し古いデータですが歩留まり率はこちらがとても詳しく解説しています。
例えば日本一の受験者数がご自慢の近畿大学。
こちらのサイトを拝見すると、2015年の近畿大学の歩留まり率、つまり合格者のうち実際に入学するのはたった23.76%。
今年の一般入試A日程の合格者が約9000人。ですが、その中で実際に入学するのはこれまで(例えば2015年度)であれば2000人程度しかいないというわけです。これでは何が人気なのかわかりませんね笑
このように受験者のほとんど(7割強)が近畿大学をすべり止めにしていたということがわかります。
もちろん合格者人数というのは全日程での合格者の延べ人数。
つまり4回受験し、4回合格した場合、もちろん4人にカウントされます。
9000人合格したからといって9000人合格した人間がいるわけではないということですね。
なぜなら関関同立を不合格になった生徒が大量に流入してくる可能性があるからです。
これでは中堅私大であっても定員オーバー確実です。
最新データでは近畿大学は昨年度よりも、1500人以上減。A日程だけで約900人もの合格者を減らしています。
そうなると近畿大学の合格難易度がどうなったかは容易に想像できますね。
京都産業大も大幅に合格者人数を絞っています。
先程書いたように京都産業大付属の特進コースの生徒が京都産業大に合格出来ない状態。
彼らはきっと最低限でも関関同立を目指していたはず。そんな子たちがもはや産近甲龍でも引っかからないのです。
次の図を御覧ください。
まさにこの図の通り。
大学のランクが完全に一段階上がってしまっています。
しかし正確に言うと、大学は何も変わっていません。
私が驚いたのは佛教大学。合格者半減となる学部が続出。ここまで来たかという感じです。
このように玉突き事故が起きることにより、世間で言ういわゆるFラン大学(どこからをFランと呼ぶのかは知りませんが)が潤っています。定員割れの大学が充足下というような話も
個人的には私大は多すぎるので大学の体をなしていないような大学は淘汰されていくべきだと考えていましたが、政府の画期的な政策によりまたしばらく延命処置がなされたようです。
ここからは私見です(笑)予めご了承ください。
合格者を減らすということは、ボーダーが上がる=合格最低点があがる⇒偏差値が上がるということですが、大学の人気が上がったなど「質」には全く影響しないところで、偏差値が上がっているわけです。もしも他大学が一般入試の合格者をしぼったら、自分の大学との偏差値差が開いてしまう。
どうしても偏差値で評価されがちな大学入試でそれはまずい。だから入学者は他のところで確保して一般入試は絞っておく。これを「偏差値操作」と呼び人もいます。
いずれにせよ損をするのは受験生のみ。しかも一般入試組だけ。一般入試組は併願が原則なので、必ず入学するわけではありません。そのため現在私大は推薦・AO・内部進学で一定量の生徒を確実に確保する方法を確立しています。これが先程の「他のところ」です。
数字が読めない一般入試を絞れるだけ絞り、推薦と内部進学など、必ず入学する数字の見える入試方式を今後優先するのは間違いありません。
今後ますます増加する推薦・内部推薦入試
「東大落ちはいらない」といってる慶応大学の一般入試組の比率は高い学部では35%ほど。もはやほとんど内部と推薦組。
推薦がダメだと言っているわけではなく、よくそんなにもたくさん学力以外の面で東大生を凌駕するような人材が見つかるなと思うだけです。
日本て素晴らしい人材の宝庫ですね(棒)
慶応や早稲田ならまだしも全国に800ある私立大学。その半分以上が推薦入試で入学できる時代。
ほなもう教育改革とかいらんでしょうが。そもそも今のままで勉強なんてしなくても優秀な人材がおるんやから。入試やめて全部推薦にしたらいい。入試問題を記述にしようが何しようが推薦の方が優秀な人材が集まるんやったらそうしたら良いやないかと思うんです。
詭弁ですね。お金のにおいしかしない。
現実は「確実に入学してくれないと定員100%ぴったりにできないんだもん。」ではないのかと勘ぐりたくもなります。
とはいえ今後は入試改革で推薦・AO入試も学力の担保がなされるようになるとのこと。
どこまで文科省が真剣かはわかりませんが、そうなる日まで一般入試組は割に合わないと言っても過言ではない思いを噛み締めながらこれまで以上の高得点を目指し受験勉強に勤しむ必要があります。
すくなくとも学力基準が推薦入試などに必須となったら、今度は推薦枠が余る状態になるかもしれません。そうでなければ大学側がプライドを捨てて低い学力基準を打ち出すしか人を集める手立てはないでしょう。
そんな状態にもなれば一般入試に「枠」が分け与えられる…かもしれませんね。
体感ですが、各高校、有名大学の枠が少し、ほんの少し減っている気がするんですが気のせいでしょうか?
それとも難化で合格者出せなかった高校が大学側から減らされているだけなんでしょうか?
この辺は検証が必要ですね。
これから受験をむかえる高校生のみなさんへ
みなさんはおそらくこの数十年でもっとも割に合わない思いをする世代になるかもしれません。
ゆとり教育も謳歌できず、大学入試では必死で頑張っても一つ下のランクの大学に行き、就職するときにはオリンピックが終わり日本の経済は…
大人の都合、しかも教育的な観点ではない都合によって振り回されている感がありすぎて本当に可愛そうになります。
しかし悲観している場合ではないですね。危機感を持ってください。
現時点でもう指定校推薦が不可能な状態になってしまった方。
特に下位~中堅校の方は一般入試ではもう名のある大学に行けるのはトップ数%かもしれません。
上位校であっても関係ない。特に自称進学校にお通いの皆さんは先程のどこかの付属校みたいなことがおきます。
下の内部進学コースは勉強もせず悠々と大学へ、大量の課題や補習をこなしてきた特進コースは行き先なし。
こんな恐ろしい時代がすでにやって来ているのです。
夏の部活がおわってからそろそろ…なんていっていたら完全に不可能。最悪中堅私大のために浪人しなければいけない時代がもう来ているのです。
高校の合格実績をみれば輝かしい大学名が相変わらず輝いているでしょう。しかし下位・中堅校であればそれはほとんどが指定校推薦入試。もしかしたら誰も一般入試で合格していないかもしれませんよ。
実際今年の合格実績。半端なく減っています。
もしかしたらこのことを理由に国公立を勧められるかもしれません。
たしかに難関次第に合格する生徒が科目が少ないからと言って現在の高すぎる合格最低点を取るよりはセンターボーダー7~8割は簡単かもしれません。
しかしそれに見合う難易度の国公立では5~9科目をこなさなければなりません。
それにみんなが国公立に押し寄せたらどうなるでしょう。今度は国公立で「世界恐慌」です。
来年は確実に中堅国公立に人が流れてくるでしょう。
それに何より入試改革で激変するのはまずは国公立でしょう。人柱にされるのが現高1生。
騙されないでください。
私大一般入試だけでなく大学入試自体が本当に厳しい時代に突入しました。
もう「私大文系なら」なんて時代は終わったのです。もう誰もこのことから逃れることは出来ないのです。
覚悟してください。
今日はこのへんで。
コメント
うぐっ、現実をありがとうございます。
現在中学3年、自称進学校と現役生が
言う高校に進学が決まっています。
本人いわく、私立文系狙い。
附属中学からの進学でのほほんと
したものです。
大学入試制度が未だに訳わからんな
第1期生で、心配してはいた
ものの中堅国公立に受かればいいなぁ
なんて夢をみていました。
こういうことを誰も教えてくれない
んですよねー。
どこかに引っかかるだろうではなく
内申点がっつり稼いで指定校枠を
狙わせないと現役は無理かな?
高校1年からやらなくてもなんとか
なるかなぁなんて甘いこと言わずに
お尻叩きます。
本人にも必ず読ませます。
次年度高1であれば教育改革のほうが気になるところですね。
この世代は推薦すらどうなるかわかりませんし…。
唯一の対策は何事も全力で頑張っておくことですね。これしかない(笑)
まあ昔から言われて来たことですからね
特に驚きはないですが
受験は情報戦ですからね
来年はより定員猶予率が無くなるので、今年以上に厳しくなりますね
今後ますます増加する推薦・内部推薦入試とありますが、私は減らす大学があると思いますね。
一般入試で高い学力がある人が取れるのだから、推薦は減らして一般を増やそうと考えてもおかしくないですよ。
今年の入試では一般と推薦の学力の差が大きく離れている可能性が高く問題視する大学が出てくるはずです。
個人的にはそう願っています。
しかし有名難関私大では「今年の入試では一般と推薦の学力の差が大きく離れている可能性が高く問題視する大学が出てくる」とは思えません。この「学力差」は長年の間、外部から問題視されているにも関わらず私大は無視し続け、逆に一部の大学は推薦入試による入学者の優位性をメディアで語っているほどです。「学力以外を重視する」というのが推薦入試の建前であり、「学力」をそもそも求めていない以上、文科省の圧力がかかる(かもしれない)入試改革までは入学させ放題の推薦枠は少なくとも減らさないのではないでしょうか。あくまで推薦入試は専願という特性から入学者数の把握が容易です。今回の定員数削減は私大の経営的にかなり厳しいところなので飯の種を捨てるわけにはいかないでしょう。
よって「性善説」に立ち私大が学力面以外で「優秀」な生徒が欲しいという立場にたっても、「性悪説」に立って、確実に入学する生徒数を確保するという立場に立っても、いずれにせよ推薦枠は増やす、もしくは減らさないという結論に至るというわけです。
ただし推薦に人が集まらない「不人気大学」はここぞとばかりに一般枠を増やしてくるかもしれませんね。
以上完全に私見です、予めご了承を。
返信ありがとうございます。
個人的には学力で入学させようが学力以外で入学させようが出口を厳しくしておけば問題ないと思っているのですが、出口を厳しくするのは入口を厳しくするより難しそうです。
本当におっしゃるとおりです!出口を厳しくする必要がありますよね。
入学者ではなく卒業生を評価してほしいです。入試改革よりも大切なのはそこだと思うんです。
「学歴なんて◯◯だ」と言わせないためにも。
今年の入試、追加合格出してますよ(補欠ではない)。こんなことはかつてなかったと思います。