どうもそいる塾長です。
季節は秋。
といっても京都では秋をすっとばして冬が来ますが(^_^;)
10月~12月と言うのは中3生にとっては志望校を決めなければいけない大切な時期。オープンキャンパスや説明会も大詰め。京都でもいよいよ進路相談の面談も始まります。
今も悩んでいる人多いんじゃないでしょうか?
受験をすることのメリット
受験をする上での最大のメリットとして私は子どもたちが自分の将来について考える機会となることを挙げます。もしかするとこれが人生ではじめての選択になるかもしれない。もちろん親だったり先生だったり影響を排除は出来ませんがそれでも自分で自分の未来を選択する機会。
ちゃんと考えてほしいんです。将来、その選択が失敗だったと感じてもいい。ただちゃんと自分で考えた結果だったとしたら。人のせいにしてほしくないんです。あくまで自分の選択。だから私は道を用意するんじゃなくて考える道具を与えたい。これは勉強と同じですね。
そしてそうやって受験を終えた子どもたちはやっぱり成長します。毎年これが楽しみなんですよね。
そんな事を考えて入試情報とは言い難い内容もはいってきますが高校選びのときの考える”道具”について書いていきたいと思います。
ということで、これからどうやって高校を選んでいくか、私が進路指導する上で重視していることとちゃんとした入試情報をシリーズにして順を追ってシリーズでお届けしてまいります。今回はその導入編でございます。
真面目な内容は第1章以降にご期待下さい!(笑)シリーズ後半では京都の入試情報をお届けしますがまずは中学生全般に関わるお話から。
高校選びの絶対的基準
では最初に・・・
わたしが高校選びで最も大切にしてほしい基準。
だって高校時代って人生で一番輝くかもしれない楽しい時間(のはずです。)
勉強、部活、体育祭、文化祭、修学旅行・・・。
いや高校時代の何気ない日常ですら40歳手前になってくるとすべて愛すべき日々だったことがわかります。
「青春する」の定義は人によってバラバラでしょう。それで良いんです。できれば何かにしっかり取り組んで、その上で将来振り返ったときに良い時間を過ごしたなと思ってもらえればそれで良いかなと。
何も面白くはなかったけどこれだけは負けないと言えるほど何かに打ち込んだり、逆に何か特別なことがあったかと言われれば困ってしまうけど、それでもとにかく高校は毎日楽しかったなと思えるならばそれも良いと思うんです。
だって通過点ですよ。高校は。
高校で何かを達成しなければいけないわけではない。極論で言えばここで就職を選択しないのはまだ出来ないからで何かしらまだやらなければいけない事があるということ。ならば繋がないといけないじゃないですか。大学や専門学校への進学だったり、就職だったり、その先にはさらに様々な道があるわけで、間違っても高校は終着点ではない。
次へつながるようにするためにはやはりしんどくても楽しめる道のほうが良いですよ。青春できたかどうかは後でわかるんです。本人に青春しているかどうかの自覚なんてないんですよね。だから卒業後、この学校に通って良かったなと思える高校を選ぶ。それが絶対的基準。
もちろん楽しいというのは「楽」という意味ではないです。それが吐き気がするような茨の道であっても本人が望むならそれが青春になる。だから「楽しめる高校」というのは自分の求めるものに答えてくれるという意味ですね。こんな学校もうやめてやる!とならないことが一番です。
普段、目的意識を持つことを重視する私ですが、正直高校を選ぶ際にはパンフレットの中には大切なことは書いていないと思っています。もっと違うところを見たほうが良い。大学とはまた違うなというのが率直な意見。
高校の思い出あるある
夕立に襲われた部活帰りの駐輪場・・・。
風に揺れる誰もいない教室のカーテン・・・。
寝心地が良すぎる保健室のベッド
職員室の前で友達とやった
「10分間先生にばれずにチクタクバンバン」ゲーム・・。
誕生日、こっそりデコられた通学自転車・・・
それを見た女性教師に誰もいない駐輪場に呼び出され、真剣な顔で「いじめられてるなら力になる」って言って手をギュッと握りしめられたり・・・。
それを友人が↓みたいな感じで見てて爆笑・・・・。
あー懐かしい…。
あるあるではない?これでは青春感が出ていない??
では仕方がない・・・。これでどうだ!
どんっ!
そう、これぞ青春💕よくわからなん人は「世界の中心で愛を叫ぶより」を見ればいいです。あれが青春です。
…
・・・えーと、何の話でしたっけ?
・・・
そうだ!志望校の選び方でしたね。
ここから高2の夏の甘い思い出について語ってしまうところでした・・・危ない危ない。
・・・
でもね、やはりなにより高校って楽しいところ(であってほしい)。それがないのにしんどい勉強も頑張れないですよ。理想は毎日学校に通いたくなること。
こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、正直お上からの指示で無理やり作った特色だのなんだのなんて卒業したら関係ないんじゃないでしょうか。本来大学でやるべきことを高校におろしているだけだったり…。結構こういうのが始まってから時間が経過しましたがそれで何か大学生が変わりましたか?
こんな記事も見つけましたよ。
いやね、ノーベル賞とれば良いってもんじゃないかもしれませんが、これ見ればほとんどが地方公立高校出身。時代が違うと言われればそれまでなんですけどね。
ただし、私は高校なんてどこでも良いと言っているわけじゃないですよ。もう一度言いますが学校の本質はパンフレットに書いてあるキラキラ~な部分ではない。
高校の良さってのもそういう部分じゃないと思いますよ。そういうところ以外もしっかり考えてほしいなと思うのです。
1時間が生み出す価値
とはいえ例えば高校でやりたいことが明確な子。
部活なら強豪校に入って全国大会に行くとか、将来医学部に進学するため難関進学校に行くんだとか、農業をやりたいから農業高校にいくんだとか…。
そういう子には進路相談は必要ない。必要だとすれば「いけるかどうか」のお話のみ。
もちろん”高校のその先”を考えると悩ましい部分も出てくるとは思うのですが、選び方に関しては今回の志望校の選び方というテーマの対象外です。
間違っても高校の段階で全てが明確になっている必要はないと個人的には思います。
ただ、何も考えないのはよろしくない。
折角の機会です。将来じぶんがやりたいことを考えてみるのには絶好の機会です。
将来について考えるということ
こういうと、将来の仕事を考える子が多いですね。ですが中学生のみなさんが、いやもっと言えば保護者さんですらこの世界に存在する仕事の一体何割を知っているでしょう。
このタイミングでしっかりと将来就きたい仕事が決まっているとしたら、医者、看護師、弁護士、警察官、消防士、パティシエ、お花屋さん、ユーチューバーといったわかりやすい結局表舞台に立つ”わかりやすい”仕事ばかり。
しかしそれが全てではない。これが大学も後半になると様変わりしてきます。
旅行代理店、IT系、商社、金融、インフラ系…。そんなもんですよ。だから例えば就きたい仕事ではなくライフスタイルで考えて見るのも一つですね。
わかりやすいのは将来は国際社会で活躍したいみたいなやつ。それが外国でおしゃれな生活がしたいだけだったりしますがそれもいいじゃないですか。お金持ちになりたいだの、田舎でのんびりしたいだの。そんなふうに自分がどういう人生を過ごしていくかについてだけでも少し考える時間を作ってみてはどうでしょう。それが次へつながるわけです。
結果答えがでなければ再度高校3年間で考えればいい。それでも出なければ大学にもちこし。もしかしたらそのまま答えが出ないままかもしれません。そんな大人がたくさんいる。しかしそれでも「考える」ということをしてほしいんです。それは後悔してほしくないから。
よく聞くセリフです。本当にいいわけないじゃないですか。これって翻訳すると「考えるのが面倒くさい」ということです。「考える」ことの大切さは勉強法でも常々言っていることですがこういうときにも使わないと。
塾長の思い出コーナー:母校
私は「自分が”頑張ったら”いける近くの学校」に進学しました。
家からチャリで5分の距離にたまたまあった公立高校。
一応市内で偏差値が高い公立高校。そう言うと「なーんだ、結局いい学校いってるやーん」とか言われそうです。
でもね、うちの高校とにかく古い。校舎はボロボロ。中庭の石像ぜ~んぶ壊れとる。明日を指差す「希望」の石像の手が折れとるから未来を指差せてない(笑)部室とかとことん汚くて。設備なんてなんもない。
勉強面はとにかく普通。特定の何かに力は入れてないただの普通科。進路相談1分で終了。夏の補習は3日だけ。行かなくてもお咎めなし。使ってる教材はTHE普通の教材。
先生は普通。良い先生、面白い先生もいれば、何の科目の先生だったかわからない人いっぱい。それと忘れもしない、今会ったらな◯ってやりたいような先生もいた。
野球部の顧問はノックの時、急に振り返って球出ししてたキャッチャーの子の顔面を金属バットでフルスイングして学校からいなくなった。卒業の翌年に新聞に名前載ってたやつもいた。
制服はダッサダサ。
部活も普通。
サッカー部では2年のときには後に日本代表となる某選手擁する高校を破り市民大会で優勝。でも普段は超怖い野球部の監督と背後から飛んでくる硬球に怯えながら、ガッタガタの運動場で練習。市外に遠征なんてしたこと無いし、合宿は学校のきったなーい宿舎に泊まる。普段の練習は定時制があるからどんなに遅くても7時完全下校。冬は6時。
そうです、定時制が併設です。
うちは◯◯西高校っていうんだけど、南も東もどこにあるかは知ってたんだけど、◯◯北高校ってないな~って思ってたらありました。西高の夜間が北高だった。実は入学してだいぶしてから知った。だから夕方遅くまで部活をやってると、100%の確率で定時制のリーゼントの生徒が参加してくる。↓こんな感じの方々がシュートする。
んで朝来ると、机に彼らからのわけのわからんメッセージが書かれたりする。でもいつの間にか仲良くなったりする。周りから見たらカツアゲされてるようにしか見えない光景。まさに『白線流し』の世界観。(ちょっと違うか・・・?)
なお酒井美紀はいなかった(笑)
こんな学校嫌でしょ?こんな学校今の生徒に言ったら絶対悲鳴をあげて拒絶する。
実際今は公立の進学校はどこもピッカピカ。(うちの母校も今はキレイに改装されております。)そうでもしないと優秀な生徒が集まらないからね。
自分の母校が他の学校に比べて何かすごいところがあったのかと言われれば、私にはわからないです。
ではなんで第1志望の公立を選んだ理由はっていうと
第1位:頑張ったら合格可能だった
第2位:共学
第3位:近い
なんでその学校を選んだの?って聞かれれば学力的に合格可能で近いからとしか言いようがない。
考えようと言ったばかりですが、私は考えていなかった。
当時は公立高校が入試説明会なんてやってなかった。完全上から目線の入試制度。内申点見て学校の先生が行けるかいけないかのお話するだけ。中身で選ぶなんて想定されていなかったわけです。
もちろん就職だったり、工業高校なんかを目指す場合は違ってましたが普通科は完全にそんな感じの進路指導。
私の絶対条件は共学ってことだけで、近くにレベルのあった学校があったのは運が良かった。
唯一考えていたのは共学ということと、大学進学をしたいということだけ。
私は女子がいないと頑張れない人間なんで共学は絶対。女子がいないのに頑張る理由を見いだせなかった(笑)多分毎日通えない。
それと市内で一番大学進学実績の良いところを選んだという合理的判断です笑
それがたまたま近かった。
でもね、私はこの”なんでもない普通の母校”で過ごした時間は結果としてとっても貴重で素晴らしい時間だったと感じているんですよ。
その理由は多分第1位の理由「頑張ったら合格できる学校」に集約されていると思います。それは次回お話するとして今日は本題の第3位の理由について。
家から近いことのメリット
では再度わたしの高校時代(妄想)を御覧ください。
TBSドラマ:世界の中心で愛を叫ぶより
これが青春。
ん?なに?
(※自転車の二人乗りはだめ絶対)
こんなことしたかったら家から近い高校を選びましょう。やっぱ自転車通学じゃないとできないからね!
それに家が近いからこそ、少し遠回りしても彼女を送っていけるんです❤
あいあい傘でも自転車でもね❤
・・・
でも…もしも通学に片道1時間かかるとしましょう。
往復で2時間。
部活が忙しい人なら年間300日くらいは通うとしましょう。
それを3年で2✕300✕3。
計算すると1,800時間。
1,800時間ですよ!
電車で単語帳か、いや、ほぼスマホを眺めて過ごす1800時間。
それとも1800時間この長い長い下り坂を君を自転車の後ろに乗せてブレーキいっぱい握りしめてゆっくりゆっくり下ってく。
どっちがいいの?って話です。
そりゃみなさん下っちゃいますよね~
※重ね重ね申しますが自転車の二人乗りはいけません
だから部活も出来るし、彼女がいない人は友達とばっちり友情を深めたあとで、家帰ってゆっくり飯食って風呂入っても寝るまでに学校の課題くらいはやることが出来るでしょうよ。
でも遠方からの通学の人は毎日2時間ずつ何かを失っていく。並大抵の努力では補えないですよ。それ相応の覚悟を決めて進学する人だけにしたほうが良い。それこそ目的がしっかりしている人。
時間って本当に大切。
大学時代の1時間なんて時給で計算できる。
でもね、高校時代の1時間はね・・・
”頑張ったら”いける学校を選ぶメリット
について熱く語らせていただきます。パンフレットに書いていないこと。それこそがこの「頑張ったら行ける学校」にあるはずです。
さてみんなで受験でも青春しましょう。頑張れ受験生!
今日はこのへんで。