どうも、そいる塾長です。
今日も2018年3月7日に実施された京都公立高校中期選抜の問題をぱぱっと解いてみた感想を。
今回も解きながら書きますので、全体の感想・難易度は最後にまとめますね。
本日はラストの第5科目「英語」
全体概観
筆記が大問2つ、大問1の小問が10個と大問2の小問が4個で配点28点、リスニング第3問~第5問が各小問2個で計6問で配点が12点で例年と変化なし。
ぱっと見て、おやっと思ったのは、昔々大問2がお遊びかというくらい簡単だった時代を彷彿とさせるようなビジュアル問題(牛の絵)が大問1に載ってるくらいかな。
第1問
いつもどおりの長文読解問題。勝負はいかに早く正確に解くか。
高校入試の英語に関しては本来変なテクニックなしに本文読んで黙々と解いていけば満点であるべきだとは思います。このレベルの問題でそれが出来ないなら確実に大学入試は無理です。
英検準2級持ちであっても、この入試問題で9割程度取れないなら英語は苦手だと考えて高校生活を過ごしたほうが良いです。
ということで、できる人は真っ向勝負で解けばよいですが、出来ない人がいかにして解くかが問題。
ポイントは先に問題文を読んでおくこと。特に後半の内容を尋ねる問題は確実に目を通しておくように。時間内にしっかり解ききる時間配分を身につけることを過去問演習でまず練習しましょう。
”無駄な”読み直しをしていると時間が足りなくなります。
英語長文は「読み直しを最小限にして解き切る」のがお作法です。
以下出来ない人(偏差値50台前半くらいの人)向けに書いているとお考え下さい。
なお、うちの生徒の1人がこの問題を解いているとき、牛乳が飲みたくて仕方がなかったそうです。入試がいよいよ終わりを迎えるに当たり精神バランスがこわれ…(以下略
そんなこと言ってるから「children」とか書いてくるだよ…(T_T)
このミスした人多そうですね(汗)
なお本文の内容はいつも通り。公立入試では大抵…
入試問題は何かを通じて新たな学びを得て成長する物語。
いつもどおりのワンパターンなので推測もしやすい。
(1)文法問題
難易度:易
語形変化はちゃんとどのような選択肢があるか頭に書き出す練習をしてきたので、うちの生徒は当然ここは楽勝だったでしょう。
①は述語動詞でかつ主語が「I」なので文末チェックすれば何も気にせず過去形と決まる。
②前がbe動詞なので、現在分詞(これだけでは動名詞の可能性もありますが)か過去分詞。主語を見て「するのか、されるのか」の判断だけ。
(2)空欄補充
難易度:易
文脈から空欄を埋める問題。直前の副詞「However」から前の文にある「easy」と逆接でつながる文章を選択するだけ。
※どこかの塾さんのブログに「接続詞However」と書いてありましたが、高校行くとこのミスは致命的なので今から気をつけておいて下さいね。
うちの生徒には冬期でも死ぬほど接続詞・副詞関連は詰めておいたのでそれがわからない人はいないはずです。
(3)文意把握
難易度:易
文章に適する絵を選択する問題。
懐かしい問題です。昔はこれが第2問でよく出てましたね。
何のために復活したかはわかりませんが、とりあえずサービス問題です。
捜索範囲も下線部から離れておらず直後の一文をしっかり読むだけで解ける。
非常に簡単だが苦手な人は、まず最初に絵をみて情報を整理使用。
今回はまず人間の方は①男女、②0人、③男、④男女の違い。
次に牛が①複数、②複数、③一匹、④一匹
このように情報を整理すれば何を読み取れば良いかわかるはず。まあこの問題はそんなことせずとも簡単に解けるでしょうが…。
(4)並び替え英作文
難易度:標準
文脈は抑えながらも、しっかり文法で並び替えるよう心がけましょう。
並び替え英作文のポイントは記号で並べず、ちゃんと英文を空白に書くこと。
うちの生徒で記号で書いていたら当然宇宙の果までカンチョーで飛ばして星になってもらいます。
できない計算を本番で暗算してはいけません。
今回「A boy」から始まっているので主語はOK。
まずは「brought」「lived」という2つの動詞候補の吟味から。
文末の「to us」につながるのは「brought」。
そして目的語に「house」を持ってくると面白いことになってしまうので「these」を。
なお「these」はここでは「写真と手紙」のこと。これがとりにくかったかもしれない。
そうなると「lived」は「who」という関係代名詞が見えるので、「a boy who lived」あとは「near our house」をくっつけて完成。
それが「A boy who lived near our house brought these to us」
ここでちゃんと英文を見て文法的な間違いはないか、また訳してみておかしなところはないかしっかりチェックしよう。
なお「these」のような指示語はしっかり何を指しているか考えるとより文意が取りやすくなる。
京都の入試では指示語や代名詞が何を指しているか考えさせる問題が多い。
あとこの辺の文法問題で間違えている人は高校で確実に詰むので入試が終わった今全力で勉強しておくべき。取り返しがつかなくなりますよ。
(5)内容把握
難易度:標準
2日目なので3段落目をしっかり読むと「We milk the cows once in the morning and once in the afternoon」が見つかると思います。
よって2回。まさか「twice」が書けないとかないよね?
(6)文意要約・適語補充
難易度:標準
(ⅰ)は文意の要約なので、「good food and to sleep well and relax」が乳牛にとってどんなものか考えよう。もちろん基本的な語彙力も試されている。
また(ⅱ)は空欄前後の語句からしっかり捜索範囲を決定しよう。
(ⅰ)の内容や、「When my aunt and uncle were cleaning …」の文などからから、第4段落だと気づけるはず。あとは前置詞「like」を頼りに探していくと「like our children」が見つかるはず。
で、正解は「children」…て、した人はカンチョーです。
うちのかわいい中3女子はこれにより宇宙の果まで飛んでいきお星様になりました。
ちゃんと空欄の前をみて「a」になっているのに気づき、しっかり「child」になおしましょう。
前期に引き続き、定期テストでこういうミスをし続けても意識せず直せなかった罪は重い(笑)
反省しよう。
(7)順番並び替え
難易度:やや難
(8)内容一致
難易度:標準
(イ)おい、おばはん!お前何飲んどんねん!
(ウ)◯
(エ)えー、初日やん。やる前からわかってたらやらんでよかったやん…。
(9)内容把握・適語補充
(ⅰ)(ⅱ)の空欄は前後両方にある「getting …」の部分から比較構文を見破れるかだけ。「hard」を選択できない人はもう牛乳飲むな。
なおこっちの問題は本文読まなくても解けるので事前に解答すべき。
(ⅲ)が難易度がちょっと高いかな。記憶では解けないので本文から探す必要あり。
最初にこの部分を読んでおかなければ捜索が大変かも。
時間短縮と正確性を向上させるため、英語が苦手な人は特に絶対先に英文を読んで解く練習をしましょう。
この辺は一朝一夕では身につかないので、夏以降の長文対策時に毎回時間を意識して読むことと、読むだけでなくしっかり問題を解く練習を行いましょう。
オーバースペックな人は何も気にせず読んで解けば良い。そもそも高校入試の英語なんて一番満点が取りやすい科目ですから。
第2問
(1)内容把握
難易度:易
選択肢のキーワードがでてくるまで読み進め、探していたキーワードが出てきたら速度を落とし、単語があるから選ぶのではなく、設問内容と同じ内容で本文内で用いられているかを確認しよう。
簡単にいえば、しっかり訳せということ。
今回は簡単。またまた副詞「however」に気をつけて「However , the result was different.」の「result」を押さえれば、次の段落でめちゃめちゃ分かりやすく出てくる。
(2)内容把握
難易度:易
本文を読み取って表を埋める定番問題。
いつもどおり、本文から情報を丁寧に拾いましょう。
(ⅱ)は本文で「ten」、(ⅲ)は本文で「three」と書いてあり、何も落とし穴がないので楽勝。
サービス問題!
(3)適語補充
難易度:標準
毎度おなじみ2箇所の空欄に入る共通語を選ぶ問題。
これまでは、同じ単語だが、意味が空欄ごとに使われ方が異なる(意味が異なっていたり、文法的に使われ方が違うなど)でしたが今回は全く同じだったので簡単だったかなと。
表と本文内容から「同じ」という意味であることは容易に推測できたので、あとは基本単語の「same」が思い出せればよい。
もう一度いいますよ。基本単語の「same」です。
(4)内容一致
難易度:標準
ここも第1問と同じく先に選択肢の吟味を行っておくと読み直ししなくて済む。
残り時間が少なくなって焦っているときなのでいかに冷静に捌けるかが大切。
さて各選択肢につっこんでみましょう(笑)
(イ)Ms. Cox「おい貴様ら、私をいったい何者やとおもってたんや?」
(ウ)◯
(エ)話さへんのか~い!
第3問
リスニングはかなり難易度低め。時代の流れ的に難化させてくるかと思いましたがそんなこともなく、いつも以上に易しかったかな。
苦手な人はしっかり過去対策を行って、先にしっかり選択肢を読み、聞き取るべきポイントを決めて聞くということを意識しましょう。
(1)
難易度:易
選択肢から天気が来るのはわかるので問題は、「いつ」「どこ」の天気か。
このあたりを意識して一回目が聞けたか。間違っても選択肢の単語が聞こえたら丸するような愚行はしないように。
1回目でしっかり聞き取ったポイントをメモできる人はそれで良し。メモは自分だけが分かれば良いので絶対に丁寧に書かない。そんなことしてたら続きが聞けない。
それが出来なくても最悪、質問のところで「聞くべきポイント」を絞れば次そこに集中して聞けば楽勝です。
今回の質問文のポイントは「in this morning」の部分ですね。
(2)
難易度:標準
この問題の選択肢は日付。何の日付かは聞くまでわかりませんが、事前に聞くポイントを絞っておくと、「何の日付を聞いてくるか」と13か30か。この辺は発音をしっかり聞こう。
そうすると質問で聞き取るべき、今回のポイントは「birthday」。ではなく「誰の」[
「birthday」かということ。
Aが「Saki」であることが理解できるかと、「July 13」の「next month」が聞き取れたか。
第4問
選択肢が日本語なので英語が苦手な人は逆に注意。
音声が流れる前にどんな英単語を聞き取ればよいかすばやくメモしておくことが大切。
そしてある程度の量の話が流れていくので聞き取ってメモするよりも、事前に用意した選択肢に書き込んだメモを丸したり消したりしながら1回目は聞くと良い。
(1)
難易度:易
質問内容に関するキーワードは初っ端にでてくるし、そこから食べ物に関する単語がいっぱい出てくるので簡単。
(2)
難易度:易
選択肢が全て交通手段だったので簡単。(そうでなければ英語が苦手な人はHow~の文で交通手段を尋ねていることに気付かない危険を感じる…)
1回目で出てくる交通手段に丸をしながら2回目で丁寧に絞り込もう。
第5問
やはり会話文形式は、聞き取り能力以上に会話文を成立させるのが難しい子がいるのでね。
事前の選択肢の吟味と1回目の放送で、何の会話なのかテーマを判断し、2回目は最後の一文をしっかり聞くのがコツですね。
(1)
難易度:易
選択肢から「movie」の話題なのは明確。「sister」がどう絡むかにだけ気をつけて放送を聞こう。
最後の「How about next weekend?」は聞き取りやすいので簡単。
(2)
難易度:標準
選択肢から「museum」に行く話なのはとれると思う。
ただ最後の「Will it leave soon?」なので、英語が苦手ならば聞き取れていても正解が選べない子がいるかも知れない・・・。
そこに問題がなければ「leave」 「soon」が聞き取れれば「leave」「soon」⇔「No, you have some time」しか関係ある選択肢がないので解けたはず。
まとめ:難易度は昨年度並
ネットをあさっていると、難化したのでは?という声も聞こえてきますが、昨年と比べても難化したとは思えません。
もちろん入試制度が変わる前と比べれば難化していますが、それはどの科目もだいたいそうなので。
特に第2問とリスニングが簡単だったので時間配分さえ失敗しなければ高得点が狙えたのでは?
実際自己採点組の子でかなり英語が出来ない子たちが自己最高クラスの点数を出していましたし。
他のみんなも総じて調子良かったですし、難しかったという声はなかったので、難易度は昨年並としています。
さて、これで5科目の適当な分析というか感想、雑感を終わります。
その日の気分で解説みたいになったりノーコメントになったりで申し訳ないです。
どうせ志願者数とか合格者数とかしか詳細なデータを出さない京都です。
私みたいなオッサンがとやかく言うてても始まりません。あくまで参考程度に。
平成30年度京都の公立入試の問題レビューは以上でした。
今日はこのへんで。
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