2019年度京都府公立高校前期選抜の問題を解いてみた(共通ー国語)

そいる塾長
そいる塾長

どうも、そいる塾長です。

2019年2月15日に実施されました京都府公立高校前期選抜の入試問題を解きながらブログを書いていくシリーズです。

今年は昨年と比べどうだったでしょうか?順番に解きながら書いていきますね。

昨年度の記事はこちら。

2019年度前期選抜の国語

問題は京都新聞社さんのサイトからダウンロード可能です。

全体外観

国語も試験時間50分で50点

現代文(論説文)2問に古文が1問の構成は変わらず。小問数が24問と昨年から2問減少。

ちょっと文章が長くなってますが見た目はほとんど変わっていませんね。では解きながら読解問題なんかは一言アドバイス書いていきますね。

第1問

出典はこちら。

これまた昨年と同じく一問は柔らかく読みやすい文章が使われていますね。

(1)漢字の書き取り   難易度:易 (2点)

(2)漢字の読み   難易度:易(2点)

(3)語彙   難易度:易(2点)

(4)読解   難易度:易(2点)

同じ段落の直後の部分に書いてあることそのまんまの選択肢がありサービス問題

(5)読解   難易度:標準(1点)

具体⇄抽象の言い換え問題。文字数の指定もあり直後に回答要素があり容易。
(6)読解   難易度:標準(2点)
傍線がないですが、該当箇所を探しこれまた具体⇄抽象の言い換え部分を同じ段落から探すだけなので字数指定もありますし容易に見つかると思います。
(7)ー① 読解    難易度:標準(2点)
   京都公立入試の定番である花子と太郎の会話文の空欄を埋める形で要約する問題です。①では空欄前の「無形文化財としたねらい」をキーワードに本文を検索すればすぐに本文中から「ユネスコの登録の意図」という記述は見つかると思います。「ねらい」=「意図」という語彙力さえあれば瞬殺できるので容易。
         ー② 読解    難易度:やや難(3点)
前期選抜特有の「抜き出せ」ではない記述問題。前年同様複数箇所の解答要素をまとめる問題。基本的には①と同じ感じで「筆者は〜大切だと言っている。」という花子の発言をもとに筆者の主張がまとめてある結論部分を捜索すればいい。そして空欄直前の「〜個性あるそれぞれの」の部分から「郷土料理」というキーワードで解いていくことはすぐに思いつくとは思いますが、「郷土料理」「日本食」の本文での関係性を理解して、本文で「日本食」「守っていく」となっているところを「郷土料理」に替えて二つの解答要素をつなぐことができるかが勝負のポイント。本文読解だけでなく花子の発言の文章構成をしっかりみて論理的におかしくない文章を構成する必要がありますね。
(8)読解    難易度:標準(2点)
本文の内容を簡潔な表現で一般化する問題。良い問題ですね。本文で該当(しそうな)箇所を探すだけのゲームをしている子には無理でしょう。決して難しくはないですが、この問題ができない子は読解力がないと思って間違いないです。大学入試で絶望を味わうと思いますよ(笑)

第2問

出典はこちら

昨年と同じく、大学入試で出題されそうな抽象度の高い文章が第2問で出ましたね。

もうこれは京都公立入試の傾向と言っていいでしょうね。ま、前期なんで・・・中期メインの子にはいらないっちゃいらないんですが、SOILではこの辺の文章をがっつり読解できるようにして高校に進ませます。

(1)語彙(故事成語)    難易度:易(2点)

(2)文法(動詞の活用) 難易度:易(2点)

(3)読解    難易度:標準(2点)

「〜のような語感」をヒントにそれぞれ直後の部分を探せば容易に見つかる。選択問題ですし問題ないでしょう。
(4)接続語   難易度:易(2点)
選択肢の接続語も基本的なものばかりでその用法まで選択肢に並べてくれているし、空欄前後両方に「もの音がする」の記述があり容易。
(5)読解   難易度:標準(2点)
8段落を読み間違えてウにした人がいるのかな…とは思いますが7段落であれほど「静寂」とかいてあるのでそこまで考えなくとも正解は選べるかと。本文全体から筆者のいう「気配」という語の読解ができていれば問題ない。
(6)ー① 読解   難易度:標準(2点)
今度は一郎と陽子さんの会話ですが、二人の会話が本文全体の構成についてのお話だということに気がつくかどうかが勝負。①の問題は「まず〜」と会話にある通り本文最初の「もの音」というテーマに対する前提部分が捜索範囲になることを示していることに気がつけば「曖昧」「広がり」のキーワードから容易に見つかる。
         ー②読解   難易度:難(4点)
こちらは①よりも簡単。「空間感覚としての気配」というどこから探せばいいのか丸わかりのキーワードがあるので結論部分をまとめればいいというのはわかるとは思いますが、解答要素を絞りきるのはなかなか難しい。ただ一郎さんの発言で用いられているキーワードを削れば「受け手」の部分が残るのでこれを軸に解答を組み立てればいいが、それでも模範解答通りの解答をビシッと書くのはなかなか難しい。部分点が欲しいですね。
(7) 読解   難易度:標準(2点)
昨年と同じく段落構成を尋ねる問題。こういうのは出るのわかっているんだから対策を打てばいいだけですね。といっても国語の勉強するなら普段から本文全体の構成を抑えるのは当たり前ですからね。

第3問

古文は「折々草」。江戸後期の作品で読みやすいとはいえやはりストレートに読んでいくのは中学生にはしんどい。ということで注釈をしっかり読み、さらに問題(とくに由実と京太の会話部分)から読解のヒントをもらいながら解いていく必要がありますね。

(1)現代仮名遣い    難易度:易(2点)

(2)指示語    難易度:易(2点)

直前にもう一つ「是」があるのでその上を読めばすぐに見つかる

(3)解釈    難易度:標準(2点)

係り結びには気づいて欲しいけれども、選択肢がすべて疑問文になっており気がつかずとも解ける問題。つまり文法は関係なく文脈からの読解で解く問題。「やまと」⇄「唐」という対比関係に気づけば瞬殺できる。

(4)会話文の箇所    難易度:易(2点)

公立入試古文の定番問題である会話文の箇所を見つける問題。内容を理解せずとも会話文を表す記号を見つければそれで解ける。今回は「〜と。」。これはできないといけない問題。

(5)ー① 読解    難易度:易(2点)

本文一行目に「名にあらず」「末の子」と書いてあるのでね…。できないといけないでしょうね。

(5)ー② 読解    難易度:標準(2点)

本文全体として1段落目と2段落目の構成を理解すれば2段落目でどう定義しているか読むだけ。これは由実と京太の会話を読めばわかるので容易。一行目を読んで「てふ」の意味を答えるだけだが、ここで注釈をしっかり読んで「ちょうちょう」と表記できるかが勝負かなと…。まさか…「ちょう」とか「ちょうちょ」とか書いていないですよね…?これでも点数もらえるかは知りません(^_^;)

まとめ

とりあえず解いてみた感じでは昨年より難易度が下がった気がします。

第2問は今年も抽象度が高く難解に感じたかもしれませんが、昨年よりはマシ。本文レベルが下がったのと問題自体のレベルも少し易化したかなと。古文も解きやすかった。

第1問と第2問の記述(抜き出しじゃないやつ)はやはりなかなかパシッと書けない模範解答になっていますがそれ以外はいける。これは40点台とらんといかんですね。

それでもおそらく中期よりは難易度を高く設定しているのだと思います。

前期が終わってグダッている人が多いようですが、今回私が標準としたような読解系の問題はしっかり見直しておきましょう。中期で生きてくると思いますよ。

今日はこのへんで。

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