京都公立高校中期選抜のややこしい選抜方法をわかりやすく

そいる塾長
そいる塾長

どうも、そいる塾長です。

 

前のブログで中期選抜の記事を書いた際に質問箱でご質問頂いた内容です。中期選抜の合否判定の詳細を解説しておきます。ま、気にする必要はあまりないとは思いますが。

 

京都公立高校中期選抜の選抜方法の詳細について

京都の中期選抜では内申点と入試の得点を単純に合計点で上から並べて選抜するわけではありません。

いつも「細かな情報は教育委員会のホームページ読んでね」なんていってますので今回はちゃんと説明しておきます。

ただしいざ合格基準の話をするときには複雑な説明になるので、様々なサイトでも合格ラインの話をする際には、合計点のみで単純に合計されたかのように得点率だけが書かれていたりしますし、学校や塾の先生も特に聞かれない限り、またはどうしてもこの話をしておかなければいけない場合を除けばこの話題に触れないと思います。

しかし、どうしてもこの方式では、合計点が高い子が、自分よりも低い子に負けて不合格となるケースがまれに発生します。

問題の部分は選抜要項のこの部分です。

問題はこのの部分ですね。

a及びbの値をそれぞれ高得点順に並べ、その順位が双方ともに募集人員の数以内に位置する者について、報告書の必修教科の評定以外の記載内容及び面接の結果を資料として総合的に判断し、合格者を決定する。

aは内申点(195点満点)、bは当日の試験の得点(200点満点)のことです。京都の中期選抜では副教科が2倍ということが書いてありますね。

ポイントは「a及びbの値をそれぞれ高得点順に並べ、その順位が双方ともに募集人員の数以内に位置する者」の「双方」のところ。

簡単に言えば、2つの合計点で上位から並べて定員人数を決定するわけではなく、内申点と当日点をそれぞれ別々に順位づけし、その両方が定員人数の順位以内に入っていなければいけないということです。

ただしdにある通り、それでは定員ぴったりにならない(ことがほとんどでしょう。)ので、残りの枠に関しては合計点で争うということになります。

なお定員の最後の1割は第2順位志願者を含めての選抜になりますがそこは単純に合計点勝負です。

次のようなパターンがわかりやすいかと思います。ここからは極論ですので悪しからず。

 

Cの規定が問題になる場合

 

A高校 定員100名 第一順位志願者130名とします。

まず最初に定員の10%の10人分の合格枠は、第2順位志願者との競合枠に残しますので、最初に合格者が決定されるのは残りの90人の合格枠です。

まずそこを第1順位志望者130人で争います。

内申点 当日点 合計点 人数
Aグループ 120点 120点 240点 50人
Bグループ 140点 110点 250点 40人
Cグループ 110点 135点 245点 40人
第2順位志願者 150点 150点 300点 10人

もしも入試の結果上の表のような結果となった場合、まず内申点で得点順に並べます。

あくまでわかりやすくするため、今回は受験者がたまたま同じ得点で同じ内申点の3グループに分かれてしまったと考えてください。

すると・・・

1位~40位  : Bグループ

41位~90位  : Aグループ


91位~130位  : Cグループ

となり、次に当日の得点順に並べると・・・

1位~40位  : Cグループ

41位~90位  : Aグループ


91位~130位  : Bグループ

となります。

この場合、Aグループの生徒はいずれも90位以内に入っているため合格が確定します。

一方でBグループとCグループは両方で90位以内を満たせていないので、残りの40人の枠を合計点で争うことになり、合計点で勝るBグループの40人が合格となります。

そして90人の枠から漏れてしまったCグループは第2順位志願者と合計点で争うことになります。

そして第2順位志願者が合計点で勝り最後の10席を獲得し、受験は終了ということになります。

ここで注目していただかいたいのは、万が一こういったパターンが発生した場合、Cグループの生徒はAグループの生徒よりも合計得点が高いにもかかわらず不合格ということになります。

あくまで極端な例ですのでこんなわかりやすいパターンはなかなかおきませんが、単純に合計点で上位者から合格を出していくというわけではないということがおわかりいただけたでしょうか。

都道府県によっては選抜要項のdの部分を学校ごとに決められる制度があり、学力テストを重視したり、内申点を重視したりすることが出来るのでその場合はこの制度を意識した作戦が重要になりますが、単純に最後は合計点の京都の中期選抜ではそこまで意識する必要はないと思います。

あくまで内申点も、学力テストでの得点も定員以内に入れるこの方が有利ということであって、どちらかが足りないとその時点で不合格になるというわけではありません。

逆にどれくらいの点数があれば、定員数以内の順位となるかもわかりません。

その辺は学校の先生も、各塾の先生方も理解した上で進路指導していると思いますので(不安)、みなさんは志望校を決めるときにちょっと心の片隅に置いておく程度で良いのではないでしょうか。

この内申点なら定員以内に入れますかと聞かれてもわかりません。それって結局合計点で最低点を超えられますか?っていう質問と変わらないので。

強いて言うならボーダーが80%(395点中、316点)と言われえいる学校を受験するなら、内申116点、学力テスト200点の子よりも内申点160点、学力テスト156点の方が多少有利かもしれませんよくらいに思っておけばよいでしょう。

以上、ちょっと複雑な中期選抜の選抜方法の説明でした。

 

今日はこのへんで。

 

 

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