「そいる塾長が解いてみた」2019年度京都公立高校中期選抜【英語】

そいる塾長
そいる塾長

どうも、そいる塾長です。

 
今回も2019年度中期選抜の英語の問題を解きながら実況中継風にブログに書いていきます。

本日はラストの第5科目「英語」

全体概観

筆記が大問2つ、大問1の小問が10個と大問2の小問が4個で配点28点(各2点)、リスニング第3問~第5問が各小問2個で計6問で配点が12点で例年と変化なし。

2018年度のビジュアル問題はやはり昨年だけのお遊びだったのか姿を消し、まさに例年通りの仕様です。

問題と解答は↓でダウンロードできますので、まだ問題を解いていない人はまず解いてから読んでくださいね。保護者の皆様も問題を一緒に見ながら読んでもらえれば幸いです。

公立高校中期選抜2019_英語_問題&解答

公立高校中期選抜2019_英語リスニング_問題&解答

リスニングの音声はこちらから。

第1問

いつもどおりの長文読解問題。勝負はいかに早く正確に解くか。

目安は最大20分。慣れれば15分くらいで解けるかなと。

いつも言っていることですが、高校入試の英語に関しては、変な小細工なしに本文読んで黙々と解いていけば満点が取れる状態でないと、高校ではまるっきし通用しません^^;

英検準2級持ちであっても、この入試問題で9割以上確実に取れないなら英語は苦手だと考えましょう。(取れたとしても得意だとは限りませんが^^;)

ということで、できる人は真っ向勝負で解けばよいですが、出来ない人がいかにして解くかが問題なんですよね^^;

ポイントは先に問題文を読んでおくこと。

特に後半の内容を尋ねる問題は確実に目を通しておき、該当箇所が出てきたらそこで叩く!”無駄な”読み直しをしていると時間が足りなくなります英語長文は「読み直しを最小限にして解き切る」のがお作法です。

まずは時間内にしっかり解ききる時間配分を身につけることを過去問演習でまず練習しましょう。

以下出来ない人(偏差値50台前半くらいの人)向けに書いているとお考え下さい。

今年の問題、特に問1はいつもの陳腐なお話よりは内容的には随分とましだったような気はします。しっかり主題を抑えないと内容一致が解けないようにはなっていますね。

といっても国語で言えば小学生くらいのレベルのお話なので難しくはないです。

しかし、あくまでちゃんと読まずに問題で聞かれたところだけ探して解こうとすると色々問題が出てくるかもしれませんね。英検3級くらいではできても入試では通用しないのでちゃんと読みましょうね。

(1)文法問題

難易度:易

語形変化はちゃんとどのような場合にどのような選択肢があるか頭に書き出す練習をしておきましょう。当たり前ですがちゃんと文法を理解して雰囲気でやらないように。

①は”I’ve never”の後ろなんで現在完了→過去分詞と決まる。

②は”She wanted him to know…and (spend)…”となっているので、本来はちゃんと”and”が何をつないでいるのか構造をちゃんと考えないといけませんが、knowと並列だと考えると語形変化が起きないので問題条件と合わないので、wantedと並列関係だとわかってしまうという…。

 

(2)指示語

難易度:易

 
代名詞”them”の指す内容を選択形式で選ぶ問題。”…can’t go to school”の主語の部分ですし、複数の人物を指す単語を探せばいいだけ…、って書こうとしたら選択肢がすべて”the children…”から始まっているという…^^;
そして、直前の分と同じ内容を選ぶだけというとても簡単な問題でした^^;
 
指示語の問題は入試の英語では定番ですが、問題で直接聞かれなくてもしっかり何を指しているのか考えながら読むのが大切です。特に京都の公立入試では指示語がらみの読解を要求している問題が結構あります。普段から意識しておきましょう。
 

(3)脱文挿入

難易度:標準

昨年度ビジュアル問題だったのがこの1-(3)

ここは新形式の問題枠なんでしょうか。今年も変えてきました。京都中期選抜では新しい形の「脱文挿入」という問題。国語はまだしも英語ではあまり見ませんね。

”She learned how to do that from him …”
 
という文を挿入する箇所を考えるわけですが、ヒントは指示語の”that”。「”that”のやり方を学ぶ」という文章を挿入するわけですから、何を指すのか考えれば即解けます。
 
国語でもそうですが、まずは挿入する文章の分析をしっかりと。
 
接続詞・指示語は脱文挿入において大切なキーになります。
 
「学ぶのは何のやり方」か、と考えれば【c】の前に“expert knowledge”という語句があるので簡単に決まるでしょう。
 

(4)並び替え英作文

難易度:標準

文脈は抑えながらも、しっかり文法で並び替えるよう心がけましょう。

並び替え英作文のポイントは記号で並べず、ちゃんと英文を空白に書くこと。

これも毎年書いていますが、うちの生徒で英文を書かず記号を並べていたら当然宇宙の果までカンチョーで飛ばして星になってもらいます。


今回は接続詞”that”の後ろの部分を並び替え。ということで、まずは主語。選択肢に主格をとれる名詞が“The money and things”しかないので主語はこれで決定。

次に、動詞は”sent””helped”の二つがありますのでとりあえず保留。

しかしいずれが動詞になったとしても次は目的語。ということで目的格になっている名詞”them”を。

ここからが問題。

文に動詞は一つ

英語の最重要にして最初に習うルールですね。

なので今回は二つある動詞(実際は動詞はひとつ)の一つを別の使い方をしなければいけない。

つまり準動詞として使うということです。となるといずれにしても形から過去分詞として使う、つまり主語の“The money and things”後置修飾するほかないということがはっきりしますね。

そうすると可能性は次の2パターン。

  1. “The money and things sent from Japan helped them.”
  2. “The money and things helped from Japan sent them.”

この辺は文脈になりますが、正解は1だというのは容易に理解できるかと思います。

ちなみに最後に残った”from Japan”修飾語としてどこにくっつけるかですが、これは最後に書いた文章を眺めてどこに入れるか考えるのが良いでしょう。

候補は…

  1. “The money and things”を修飾(形容詞句として)=「日本からのお金やもの」
  2. “sent”を修飾(副詞句として)=「日本から送られた」
  3. “helped them”を修飾(副詞句として)=「日本から助ける」

これも文脈です。もちろん文脈を分かっていてもどこに入れるか分からないなら意味ないですが^^;

このレベルで苦戦してしまう人であれば、文構造の骨組みを先に構成し、最後に修飾語をはめ込んでいくというのが正しい並び替え英作文の解き方かと。

あとこの辺の文法問題で間違えている人は高校で確実に詰むので最優先で勉強しておくべき。取り返しがつかなくなりますよ。

この問題でまず“sent”“helped”を見て分詞という選択肢が出てこないようなら文法演習を積みましょう。まずは知識とそれをもとにした着眼点を持てるよう鍛えていくことが大切ですね。

(5)内容把握

難易度:易

下線部の指す内容を問う問題。

ここまでの文章を理解していればこの話全体の要点が”how to grow the vegetable”だというのは理解できていなければいけませんが、この段落内だけでもしっかり正解は選べます。

“At first…I couldn’t …understand his problem”

“But I understand it…”

となっており、この“But I understand it…”、つまり「最初は理解していなかったけど今は理解した」と言っているので、その次の文の内容と同じ選択肢を選べばいいだけです。

(6)文意把握

難易度:標準

質問に対する応答部の穴埋め形式ですが、これは最後の段落(”Emi”のスピーチのまとめ部分)の文意把握問題でしょうかね。よくわかりませんが、関係詞“which”と主語“I”の後ろなので動詞を探すところから。

段落冒頭でも述べられているようにここは“I learned”したことを述べている部分なので動詞は“learned”で決定。最後の段落の内容について聞かれていると気づき、最終段落を読めば最初にあるので気が付きやすかったかと。

あとはもう一語ですが、空欄が関係詞“which”の後ろで先行詞が“the things”で、”I learned”の目的語になっているため、”Ms. Ono”は目的語にならないのが文法的に分かる。てことで以下修飾語にならないといけないわけで前置詞を探すという流れですかね。

そうすると空欄部分だけで“from”という目星はつくかもしれませんが、最終段落内で検索をかけてやると最後から三行目に”learned from”がすぐに見つかります。

ここで文法的におかしな語句を入れていないかはチェックしておきましょうね。

こういう問題は、文法で本文から検索する際に絞りをかけることが速く解くために重要となります。

 

(7)内容一致問題

難易度:標準

正解の(エ)の内容は本文末尾にありますが、本文の”talk with people there like Ms. Ono”と選択肢の””understand people’s lives there”が言い換えになっており、「”Ms. Ono”が”there”で何をやったのか」という読解が必要になります。
 
なお他の各選択肢の「傷」は以下。
  • (ア):主語が違う(参考:本文第1段落5行目)
  • (イ):理由が違う(参考:第3段落6行目)
  • (ウ):主語が違う(参考:本文第5段落2行目)
ここでどうしても時間を喰うので、長文が苦手な人は先にこの問題の選択肢を読み、該当箇所が出てくるたびにチェックするという方法をとったほうが良いかと思います。
 
 

(8)内容把握・適語補充

難易度:易
 
(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)すべて例年よりとんでもなく易化していてびっくり^^;

(ⅰ)は本文を読まなくとも解けるレベル。

(ⅱ)は選択肢の単語の意味を知っていて間違える人はいないかと思われますので、読解とかではなくただ単に語彙力を問う問題かなと。

そして(ⅲ)は内容一致問題なのですが、文の主題を問う問題なので(7)のような本文のチェックが不要。完全に国語力の問題ですね。
 
国語力がない…という人はとりあえず最終段落をちゃんと読みましょう。このレベルの入試問題なら大抵は結論部分で丁寧に主題をまとめてくれています。
 
今回も最後の文が”I want to go …and talk with people there like Ms. Uno.”なので選択肢で迷うことはないはずです。
 

第2問

いつもどおりのヴィジュアル系会話文読解問題
 

(1)適語補充

難易度:標準

毎度おなじみ2箇所の空欄に入る共通語を選ぶ問題。

接続詞の”so”と、②“so~that…”構文の”so”ですね。

①では(カンマ)の後ろで2文がつながれているのを確認して接続詞が入ることが理解できないといけませんね。そうすれば、小学生の接続語の問題レベルなのでこちらで絞っておきたい。

②の“so~that…”構文は気づけない人が多い。知っていても長文を読んでいる際に選択肢として出てこない人が高校生でもいるんですよね。

そういう意味でも①で絞っておけば気がついたのではないかと思われます。もちろんそこに気が付ける人なら②で“so”を思いつくので楽に解けます。

(2)空欄補充

難易度:易

昨年度は本文を読み取って表を埋める型でしたが、今年は逆で資料を読み取って本文の空欄を埋める問題。

空欄の直前部分が”You will get a 100 yen discount here if you”となっているので資料から”discount”される場合を読み取ります。そうすると上の文そのままに”You can get a 100 yen discount  if you buy a drink and a salad with  any dish”という記載はすぐ見つかります。

選択肢にこの内容がそのまま書いてあるものがないので一見難しそうに思えるかもしれませんが、(イ)はサイズ、(ウ)はジュースに使われる果物の産地、(エ)は頼んだらお金が戻ってくるという超絶おかしな選択肢しか並んでいないので消去法で解けますね。

(ア)も直訳すると「(もしもあなたが)食べることに決めたすべてのものとドリンクを一緒に注文した(なら)」ということなので” if you buy a drink and a salad with  any dish”の記載に一致していますね。

(3)内容把握

難易度:標準

Robが食べたものをすべて選べという問題。本文全体から情報を読み取らないといけませんが、こういうのは時間がない中で捜索し始めるとミスが起きやすくなります。
 
最初に問題を読んでおいて、本文の読解を進めながら情報が出てくるたびにチェックしておきたいところ。
全部で四問ですし、こういう情報分析系の問題は特に最初に何を聞かれるか分かったうえで本文を読み始めるのがポイントですね。(それを国語でやっちゃいけませんよ。)
 
 

(4)内容一致

難易度:易

ここも第1問と同じく先に選択肢の吟味を行っておくと読み直ししなくて済む。

残り時間が少なくなって焦っている最後の問題でいかに冷静に捌けるかが大切。

さて各選択肢を分析してみましょう。

(ア)×:MENUの下段にbigger sizeに言及した部分があります。”+50yen”ですね
(イ)×:本文中段に”spaghetti”に関して”in this town” と書いてあります。
(ウ)◯:メニューの一番下で”you can ask in English”と書いてありますね。
(エ)×:本文最後に” I should speak English better”と書いてあります。
 
該当箇所さえ検索出来ればそのままで何のひねりもない選択肢なのでしっかり得点したいですね。
 
 
 
 

第3問

リスニング標準レベルでしょうか。時代の流れ的に難化させてくるかと昨年も書きましたがそんなこともなく、このレベルならまだまだサービス問題。

音声スピードもゆっくりで、数字などはわざわざはっきり発音しているかの如く聞こえます(気のせいかな?)

ただ第4問の選択肢が少し変わったのでそこだけ注意ですかね。ちょいと面倒くさい感じになりました。

苦手な人はしっかり過去問対策を行って、先にしっかり選択肢を読み、聞き取るべきポイントを決めて聞くということを意識しましょう。

あと、こんなこといっちゃなんですが、このレベルができない人はリスニングの対策とかという問題ではなく基本的な文法や語彙力がないのではないでしょうか?

リスニングの前にまずはその辺をしっかり固めましょう。

(1)

難易度:易

選択肢から色を聞いてきますのでまずは何の色かを聞き取りましょう。次にどの色を聞いているのか。1回目で分からない人は1回目と2回目で聞くポイントをしっかり分けるようにしましょう。

質問が何を聞いているかが最重要なポイントです。

このあたりを意識して一回目が聞けたか。間違っても選択肢の単語が聞こえたら丸するような愚行はしないように。

今回は最後が”This yellow one is nice. ”と言っているのでわかりやすいですね。

 

(2)

難易度:易

昨年は日付でしたが、今年は時間でしたね。ただし聞き取った情報から考えて答えを選ぶ問題ではなく聞き取ったままでいいのでとても易しいです。(1)同様質問文をしっかり聴きとれば、最後の”OK”前の”How about 7:30…”を聞きとれば問題ないですね。

 

第4問

最初にかなりの分量の会話を聞きとり、あとから内容を尋ねられます。全てを聞きとれなくても、問題で問われるポイントをしっかり識別できるかがカギですね。

音声が流れる前にどんな英単語を聞き取ればよいか推測してすばやくメモしておく

そしてある程度の量の話が流れていくので聞き取ってメモするよりも、事前に用意した選択肢に書き込んだメモを丸したり消