京都公立高校”前期選抜”「普通科」受験のポイント

そいる塾長
そいる塾長

どうも、そいる塾長です。

京都の公立高校前期選抜について簡単にポイントをまとめておきます。今日は普通科の入試について。わかりにくい各方式についてズバッと。

こないだ京都公立高校前期選抜の事前調査結果の記事を書きました。

ということで今更ながら京都の前期選抜について簡単な説明を!(忘れてた^^;)

今日はまず普通科についてのお話を。

 

※このページで引用している資料はすべて京都府教育委員会のホームページにある資料から。
全体をご覧になりたい場合は↓こちらからどうぞ↓

内容をコピペしてもしょうがないので、今回は知っておいてもらいたいポイントに絞って書きたいと思います。

 

京都公立高校”前期選抜”普通科のポイント

このように、前期選抜では3つの方式に分けられ、それぞれで検査項目が異なります。

で、この各検査項目や配点がさらに学校ごとに細かく定められています。

本当にわかりにくいですね^^;(大阪よりましですが…)

簡単に言えば、様々な方式の入試を採用して幅広い層の生徒を・・・って言う感じですかね。

中期選抜との違いは

  1. 入試時期
  2. 内申点の配点(計算方法)
  3. 学力検査+内申点以外の項目がある。

というところです。

②内申点は3年間均等という京都の特徴は変化ないですが、副教科が5科と同じ配点になります。つまり中期選抜のように倍にはならないということ。

副教科が弱い人にはちょっと助かる仕組み。また学力検査との比率も中期に比べて少しだけ低いです。

ただ後で書きますが、人気校ではそんなことを帳消しにするくらいの倍率(6倍近い)になりますのであまり期待しないほうがいいです。

そして③のその他の項目には、面接・小論・活動実績報告書という採点基準が不明確な項目があります。この配点が低い学校(方式は)学力重視、高い学校は学力以外の要因で合格させる方式と言えるでしょう。簡単に言えば後者はスポーツ推薦チックなやつですね。

では簡単に方式ごとの違いの解説を。

普通科A方式1型

なんだか、戦車の名前みたいになっていますが、こちらを採用しているご近所の山城高校の募集要項を見てみましょう。

※平成31年度京都府公立高等学校入学者選抜「前期選抜等実施要項」より抜粋

色々書いてありますが、簡単に言うと「優秀な人来てください」ってことですかね。

乱暴な説明で申し訳ないです。つまりは特に何か特色ある入試というわけでないです。

特色がない=出願のハードルが低い=恐ろしい倍率

ちなみに山城のこの方式は事前調査で6.58倍。(昨年度は6.29倍で倍率ランキング第1位。)

ここで受かったらラッキーってくらいに考えておきましょう。この方式に関しては他校も倍率に多少の差はあれどほとんど同じと考えていいかと。

ということで一つ重要なアドバイスを。

前期で受かろうと理科と社会をさぼることだけはしない。

あくまで前期は記念受験ということで。合格発表までは中期に向けて全力で頑張るとすればここで受かっても2週間ほど早く楽になるだけ。大差ないです。

そんな甘い考えでいると肝心の中期で絶望しますよ。あくまで京都の公立高校普通科の入試は中期が本番。これを忘れないように!

 

普通科A方式2型

続いて、同じく山城のA2型

求める生徒像のところを読めば一目瞭然。部活です。

ここに書いてあるのは強化指定の部活ですね。

ちなみにこちらの倍率は30年度で1.21倍。A-1方式とは随分と異なります。

当然指定の部活志望の人以外は出願しないですからね。

ひとつ注意が必要なのはこの方式はスポーツで入学しても基本普通科扱いなので高校側の勉強への”配慮”は期待してはいけないということ。

前期A1方式はもちろん中期選抜で合格するよりも学力的な難易度は多少下がりますが、それだと正直入学後かなりしんどいです。スタート時点での学力が低いのに部活は鬼畜というね^^;

山城なんかはレベル別コースが廃止されたので余計にしんどいでしょうね。ということで一定の学力がないと厳しいということ。だからこそ学力テストと報告書の配点が大きい。

後から説明するB方式やC方式とは少し異なりましてタダのスポーツ推薦ではないので気をつけましょう。

そのため倍率が後述するC方式よりも少し高くなっています。

ここからはグレーな話なのであまり気にしないでほしいですが、このA2方式でも強化指定の部活の場合、高校から事前に声がかかっている人がたくさんいるということ。

「あれ、俺声かけてもらってないぞ!」って方は中学の部活の顧問に聞いてみよう。

声がかかっていないのに受けても…という可能性があります。

昨年の山城のA2方式の場合48名のところに58名が受験していますが、さて…不合格の10名に声がかかっていたのかいなかったのか。逆にもしも48名の合格者全員が事前にお声がかかった生徒だと問題あると思うんですよね。

こういうグレーなのは入試の仕組みとしてよろしくないなと。学力検査があるから全員が通るわけではないのは当然ですが、事前に声をかけていることと、その明確な基準を公表するべきではないかと。

そのうち大学の医学部入試のようなのが高校入試に必ず降りてくると思っています。大学入試よりよっぽどグレーというか黒いんでね…高校入試は。

 

普通科B方式

かわりまして、B方式。これは桂高校のB方式になります。

先程の山城のA2と同じように部活の名前が載ってますね。この部活の方以外は出願しても意味ありませんのでご注意を。

ただ、A2との違いは学力検査がないところ。部活に特化してますね。その分活動実績報告書に大会成績など記入する欄があり、一定レベル以上の選手を集めている感じですね。

ちなみに倍率は1.17倍。

こちらは間違いなく事前にお声がかかっている可能性大です。出願の際には必ず部活顧問の先生に確認を。

普通科C方式

 

最後はC方式です。

スポーツ専攻がC方式と考えましょう。他方式が普通科へ組み込まれるのに対し、こちらの方式で合格するとスポーツ専攻コース(クラス)にダイレクトに入ります。

ちなみに倍率は1.05。ほぼ100%事前にお声がかかっていますね。

ただしB方式と違って学力試験はあります。注意が必要なのは共通学力検査ではなく基礎的な内容に絞った独自試験になります。

こちらの方式でスポーツコースに入ると基本的に入学後普通科とは別カリキュラムで別評定が付きます。洛北なんかでは普通科が指定校推薦の枠をあまり使わないはずなので、有名大学の枠がっぽりとスポーツコースに降りてくる感じでしょうか。

 

まとめ

 

普通科前期選抜を方式ごとに大雑把に分けてみました。

私見ですが、前期選抜は中期選抜と異なり、試験の点数や内申点といった客観的な数値以外の要素が強いかなと。

これは中期選抜のように点数という客観的な数値だけで入学者を決めていると、高校を運営する上でどうしても必要な生徒がいなくなってしまう可能性があるからです。

例えば、堀川高校が学力テストだけで入学者を決めてしまうとしましょう。堀川高校は主体性を尊重するので学校のイベントはなんでも生徒自身が運営します。

入学後文化祭など様々なイベントの実行役員のようなものを決めようとしたら

「僕達予備校で忙しんで、そういうのまじいらないんで」

的なこと言われてしまったら、もはや高校ではなくなってしまいます。

だから、堀川だけでなく、進学率高めな学校では、成績があることは大前提(なければ入学後100%ついていけない)ながら、生徒会経験者や部活動のキャプテン経験者などそっち側の人間がよく合格している気もします。

あくまで気がする程度です。

学力テストの点数と評定は計算できるんですが、その他の項目の採点基準がわからないので、ここの範囲で学校側が意図的にとりたい生徒と取りたくない生徒を仕分けしているように思うんですよね。

その辺は大事なことかとも思うのでもう少し生徒が高校を選びやすいように基準を明確にしてもらいたいところ。情報公開が進むことを強く望みます。

 

あと部活動が関係するところ。もちろん形式によっても異なりますが、だいたい事前に声をかけられた時に成績の基準をいわれている感じです。これ推薦基準やんと(笑)

ちなみに成績の基準に満たない子は部活の顧問の先生のところで話が止まっている可能性あります。その時は仕方がない。諦めよう。無理してそんな高校行っても勉強についていけないです。

まとめるなら、学力一本のわかりやすい中期選抜と、よくわからない前期選抜という感じです。

こういう大人の理屈で結果が変わるような気がする入試は嫌い(笑)

どうも子どもたちに頑張れって言い辛い。あとこんな異常な倍率になるような入試ってほんまに必要でしょうか?時期も1カ月すらずれてないわけで…。私立に流れるのを止めるのが目的なのかもしれませんが肝心の入試の仕組みが変わらなければみんな私立を選びますよね。

もう専門学科と基準が明確な普通科推薦入試で良いのでは。成績基準の公表と面接・小論文でいい気がします^^;

どうでもいいことかもしれませんが、都道府県で入試の仕組みが違うのってどうなんですかね?

学校ごとだと分かるんですが。無駄だな~って思います。いろんな経費が。税金ですしね。

それに他府県に引っ越したりしたら大変ですよね。

他府県に比べればましと言えばましなんですが、とにかくどんどん情報公開を進めてほしいと切に願います。京大が国語の解答例を発表する時代ですからね(笑)

せめて入試ぐらいは、大人の事情が絡まない真っ向勝負を子どもたちにさせてあげたいんですよね。

 

 

では今日はこのへんで。