そいる塾長
今日は話題の「うんこドリル」についてガチの塾の人が使わせてみた感想を。一応塾の人目線だけでなくカテゴリー通り親目線からも分析してみます(そんなに大げさなもんじゃないですが笑)
うんこドリルを子どもにやらせてみたぞ
こんな画像を載せるだけでなく、ここまでですでに「うんこ」というパワーワードを2回使いましたが、この後記事内ではさらに「うんこ」を連呼することを予めご了承ください。
なおカギカッコつきの語は通常用いる場合とは異なる意味用法で用いる場合の表現技法ですので、「うんこ」と書けば現代文的にはなんら問題ありません。センター現代文第一問の問6でよく問われるので覚えておいてください。
げふんげふんっ…(;´∀`)
問題は「うんこ」じゃない
ええ…少し前にブームになった「うんこドリル」。嫁さんがずっと子どもにやらせたがっていたのですが、家族で書店に行ったついでに遂に買ってしまいました。
私をよく知る人ならこういうのは絶対にやらせない感じかなと。
「うんこ」はいいんです。嫌いじゃない(笑)
私が苦手なのは”ドリル”。
いやドリルでもいいものはありますし、実際塾でドリル系教材も使用します。ただこの「うんこドリル」はどう見てもダメな奴の匂いがプンプンします。「うんこ」だけに(-_-;)チガウソウジャナイ
とりあえずずっとブログで言っていることですが私は”勉強”を作業にしたくない。基礎の反復は確かに大切ですが、何を目的に今やっているかわからないままひたすら問題数やページをこなしていく”作業”を勉強だと子どもたちに刷り込みたくない。
ま、低学年くらいまでは単純なことじゃないとそもそもできないわけでいいのかもしれませんが、どっかで勉強ってそういうことじゃないんだよって教えてあげないといけないと思っていて。
でもまだうちの子は5歳ですし^^;、なに高校生に言うみたいなこと言うとるねんとおもわれるかもしれませんね。
ただ職業柄どうしても嫁さん任せにはできない。自分の子どもを英才教育したいとかは全くないんですが、どうしてもおかしな指導をしている人を見るとムキーッってなるんですよね(-_-;)
しかし嫁さんの圧力に負け、今せっかく子どもと一緒にいる時間があるので私が見るならいいかと折れてしまいました。
結果この「うんこドリル」を通じて教える立場としても気付きはあったかなと。
ということでお子さんに「うんこドリル」をやらせてみようかと考えている方に向けて、その使い方や注意点など書いてみたいと思います。
ただ、そもそも「うんこ」の時点でNGの方にはここから先も永遠にその感情を超えるものは出てこないのでそっとこの画面を閉じてください。
いや、万が一この記事が私のブログ初訪問の方はできればサイドバー(スマホからなら右下のサイドバーボタンを押す)のカテゴリーから他の記事を読んでお口直しをしてから離脱のほどよろしくお願いいたします。
このままでは「うんこ」大好き塾長みたいなので^^;
「うんこドリル」の良い点、悪い点
買ったのはこれですね。
まずは悪い点から
価格ですね。1058円(税込)!たかっ!(゚Д゚;)
全80ページで、シールと最後に下敷きみたいなのが付いているのは好印象ですが…にしても結構なお値段^^;
と思ってたら下敷きじゃなかったですね。どうやらマーカーで書けるボードみたいで。
これで何度も練習してねってことでしょうかね。いちいち消すのめんどくさくてやらないですかね(^◇^;)
ま、それはいいとして。
こちらは先ほど書いた「良いドリル」の典型ですね。作業にならないのがポイント。気になる方はこちらを。こちらの基礎編に続きもう一つレベルを下げた入門編もまもなく発売予定だそうです。
https://soil19.com/recomend2
いや…この名著が972円(税込)ですからね^^;
やっぱ「うんこドリル」はお高い気はしますね。田中先生も最後にきなこちゃん(愛猫)をモデルにした下敷きを付けたら1.5倍くらいのお値段付けられるんじゃなかろうか。
ただ問題は値段じゃない。そして何度も言うが「うんこ」でもない。
問題はとにかく全80ページ中2ページを除き、”なぞる”練習のみということ。
ひとつの文字につき1ページの構成で、なぞり書きの練習が全部で7回、真っ白なマスに書くのが1回だけです。めちゃめちゃ少ない。
おかげでどんどん進みます。息子ももっとやりたい、もっとやりたいと言って進めていきますが残念ながら頭には何にも残っておりません。
結論から言ってこの「うんこドリル」でひらがなを書けるようにしてしまおうというのは無茶な話です。
まだやらせてませんし、なんとも言えませんがちらっと見たところこちらの小学生対象の漢字編に関しても同じ印象を持ちました。
本来ドリルに求められるべき反復回数が足りないのと、なによりテスト機能が備わっていない。
後者が欠けているのは特に「ちゃんとした勉強」とするには致命的です。
…
となると例えばひらがなや漢字をこのドリルでちゃんと覚えさせたいとなると隣にしっかりついて指導してあげる必要があります。表紙に「正しい書き順が身につく」との記載がありますが対象年齢の4~6歳の子なんてちょっと目を離すとすぐ無視します。
だってまだルール通りに勉強するなんてできませんから。
そういったことをしっかり横について指導しなくてはいけないわけですね。となると子どもにとっちゃやいやい言われ始めると面白くなくなってくるわけで。
もしもそれでもちゃんと身につくようにしたいというなら後で紹介する無料プリントを併用するか、そもそももっと練習量が多く確保できてテスト形式のページがあるものを選ぶべきかもしれませんね。
あくまでそれを目的とするならですが。
え…?なに真面目に論評しとるねんと…?(-_-;)
良い点
では良い点を。
とにかく子どもは楽しそう。だって全編例文が「うんこ」ですから!
例文の下にはすべてそれを表したイラストまで。もちろん全部「うんこ」です。
ていねいに うんこを かく
P29(「て」のページより)
て、なんやねん(笑)
とりあえず息子は大爆笑しております。うんこドリルをやろうと言って嫌がることは一切ありません。嫌がるのは私がテストしようかと言ったときだけです(-_-;)
もちろん「うんこ」を使った例文が面白いというのもありますが、やはりさくさく進められるからですかね。負荷が全くない。
しかし残念ながら自分でも「書けるようになっている」という自覚はないようです。
かくいう私もこの「うんこドリル」を通じてひらがなを書けるようにしたいとは思っていません。見ただけで無理なのはわかりましたから。
もちろんいつもブログで書いているような「勉強とはこういうものだ」ということを教えるのに使うつもりもありません。
彼はまだ5歳。今大切なのはただのきっかけです。
決まった時間に「うんこドリル」を開く。自分は今ひらがなを練習している、勉強していると自覚する。そしたらそのきっかけをちゃんと私(親)が生かせば次につながるかなと。
結果、いい影響が出たのか今まで頑なに拒んでいた絵本の音読を自分からするようになりました。
うちの子はなんでもやる前に「無理~(*_*;」って言っちゃう塾講師としては非常に厄介なタイプの子なんですが、やはり「うんこドリル」で自分はひらがなを勉強しているって自覚があるからか、今回は果敢にチャレンジしてくれました。私も頑張ってそう仕向けたんですが(-“-)
上のTwitterの動画を見ていただければわかりますが、文字数の少ない絵本を1冊読むだけで頭から煙が出てきそうな感じ。
それでも今のところ2日間ちゃんと読み切ってから寝ています。読んだ後10秒で寝ます、私も息子も(笑)
これだけで父ちゃんとしては1058円(税込)の価値はあったかなと。
要は「うんこドリル」自体を勉強の道具にするんじゃなくて、勉強のきっかけ作りにはいいんじゃないかと。特に初めて勉強しますって子にはハードルが低いし、そのキャッチ―な作りもあって達成感を得やすい。
ちゃんとついててあげればどさくさに紛れて正しい鉛筆の持ち方とか姿勢とか暗記の仕方とかを挟んでいけますし。そのへん爆笑しながら聞いてはるので果たして彼の心に届いているやらですが^^;
それでもこういう成功体験を創出してあげるのは大事。
もうすぐ終焉を迎えますがせっかくこうやって毎日一緒にお風呂に入ったり寝る前に絵本を読んであげたりできるのでこういうチャンスを逃さないようにしたいなと思っています。
お風呂なんて知的好奇心をくすぐる最高の教室だなと思っています。
そしてこれはもちろん幼児だからですが次元は違えど、これはやっぱりどの世代にも大事なことだなと改めて気が付かせてくれた感じですかね。
なんかいい話風に持って行ってますが(笑)
最後に大事だなと思うことを一つ
子どもに目的意識を持てと言ってもまだ無理です。
- 「うんこドリル」然り。
- 苦悶然り。
- 英会話然り。
- プログラミング教室然り。
- 塾然り。
大人の側が「なんかみんなやっているからとりあえず与えておこう。」みたいな姿勢ではまずいですよ。
この「うんこドリル」なんかまさにそうで正しい使い方が求められるのは子どもじゃなくて大人の方かなと。
本気でひらがなを習得させたいならちびむすさんのような無料プリント配布サイトからプリントをたくさん印刷してあげて「うんこドリル」の後で練習させてあげればいいわけです。それだけのこと。
なのにうんこドリルやっても暗記できない!うちの子は勉強ができない!とか言っている人がいるなら間違いなくそれは親が(以下自粛)
今なんでこの「うんこドリル」を子どもにやらせたいのか。なんのためのドリルなのか。何のための勉強なのかをこの時期はしっかり大人が考えてあげないといけないし、間違えると痛いしっぺ返しが来るかもしれませんね。
いや、親がそういう訓練をしておかないから、子どもの特性を無視したとりあえずの進路選びなんかをしちゃうのかなと思ったり。
だからそういう意味ではこの「うんこドリル」は”分かったうえで”「子どもが楽しんでくれたらそれでいい」というのも一つの使い方かなとも思うんです。変にハードルを上げないようにした方がいいですね。
しかし子どもは本当に爆笑しながらやるんでね。よくできた商品だと思います。
次、カタカナ編までは買おうと思っています。それまでに「うんこ」ネタに息子が飽きなければですが^^;
ちなみにこの後出た某別シリーズは大炎上しましたね。あれ見る限りそんなに作り手さんは難しいこと考えて作っていないんでしょうね^^;
ということでこの記事をどのカテゴリーにしようか迷っています。
”ちゃんと”レビュー書いたので「オススメ参考書」にしてもいいかな。「保護者さんへの手紙」にするとなんか「うんこ」ばっか書いてある手紙みたいでまずいですかね^^;
ということでやっぱり無難に「独り言」シリーズにしておきます。
さて、ここで問題です。
この記事で私は何回「うんこ」と書いたでしょう?
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答えは41回でした!(ctrl+F うんこ)って今やったので正確には42回ですけどね。
今日はこのへんで。
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