進学塾ソイルができるまで(6)「個別指導のジレンマ 続編」

そいる塾長
そいる塾長

どうも、そいる塾長です。

さて個別指導のデメリットを書こうと思ったらなんか自分の反省会になってしまいましたが今回はその反省会の続編です(笑)

 

価格競争だけはしたくない

前回お話した差別化の問題もあって現在個別指導は低価格競争。

でもそういうことで利益出せるのは大手だけかなと。

退会者を上回る入会者がいて小さな教室で20代の安月給の若い社員を使いまわして講習で上積みすればおそらく薄いながらも利益は出る。

けどこういう低レベルな競争はしたくない。

富裕層ばかりを相手にしたいわけではないし、どっちかといえば持たざるものをどうにかしたいという思いは強い。

それでも昨今の個別指導塾乱立状態での低価格競争には巻き込まれたくないというのが正直な思いです。

品質の良い商品を適正な価格で提供する

これは大前提なんです。

品質が第一。ここは譲れないポイント。

そいる塾長
そいる塾長

なんでSOILを選んだのですか?

料金が安いからです。

みたいなことにはしたくないんですよ。

やはり自分の塾のクオリティーに対して授業料を支払っていただきたいのです。

残念ながら今の塾でも時々そう言われてしまうことがあります。某塾は講習もとらんくてもええみたいやし、無料で色々見てくれるで!みたいな評判。

金儲けがしたいんじゃないですよ。それなら他の職種についとるわいと。

でも会社として当然利益は出していかなければいけない。

ただせっかく利益を出すなら、その利益に料金を支払ってくれた保護者さんや生徒たちの感謝、とまでは行かなくても最低限満足感はのっていないといけないと思うんです。

「お金を使って損をした」これほどダメージを受ける言葉はありません。

人件費を削り、宣伝広告費で生徒を集めて形だけこなすような手法では、自分がやりたい塾の形とは違ってくる。

前回話したシステム化は経営効率化と教務の効率化。効率化であって劣化はさせない。

だから逆に費用がかかっても効果がでるものならやる。

そうなると安売りはできないですね。

 

 

経営戦略で差別化

経営戦略で差別化できる人は、当然新しい個別のシステムを開発したり、マーケティングや人材育成に卓越した手腕をもつ人。

そいる塾長
そいる塾長

自分には今の所その手腕はない…。

いや、決して新しいことをやらなくとも個別指導教室としての正しい姿勢をしっかりやり通せる人は勝てるとは思います。つまり個別指導という枠内でしっかり質を高めるということ。

 

そいる塾長
そいる塾長

それに失敗したのが私…。

内部をしっかりとシステム化し自分がいなくても回る仕組みをつくり、かつ門前配布やポスティングなど地道な広報活動に取り組めるような人。

そいる塾長
そいる塾長

えーと…私は…

つまりマネージメント能力が高い人。

 

そいる塾長
そいる塾長

・・・

 

悲しくなりましたが前向きにいきます。

 

個別指導のトップは野球の監督

たしかに塾業界というか教育業界は一般的なビジネスモデルが通じない部分が多少はありますが、しかし、それでもやはりしっかりとした経営の手腕は必須の能力だと思います。

そしてそういう部分を楽しめる人が最適。

今の自分に絶対的に足りないなと思うところ。

前回も言いましたが、教務面でゴリ押しして差別化しようとすると…しんどいです。(実感)

教務ゴリゴリの人は集団型の塾、つまり自分が生徒の前に立つ形式だとまだその人の指導力が生むカリスマ性で人を集めることはできるかもしれない。

しかし個別指導の教室では、そういうタイプの人は本当に上手にやらないと教務面に力を入れれば入れるほど色んな所に歪みが出る。そしてとことん疲弊します。

自分が疲弊するだけなら良いのですが、一定数の生徒を超えてくると結果としてそれが教室全体(生徒だけでなくスタッフも含む)に悪い方向に出てしまう可能性があるなと。

そういう意味で個別指導の塾長や教室長は野球の監督みたいにやらなければいけないと思うんですよね。

授業(試合中)は学生講師にまかせて自分はしっかり後ろで監督業に徹する。「代打、自分!」みたいなプレイングマネジャーはできるだけ避ける。自分が授業している間学生講師の授業が見れないわけですから。(ま、それでも見る技を習得するんですけどが…)

だから授業外での研修(練習)に力をいれ、しっかりとした作戦(指導理念の共有)と選手(学生講師)のスキルアップとモチーべション維持に貢献し、試合中は分析に徹し情報収集する。

試合に負けたらそれは講師の責任ではなく監督である自分の責任。それぐらいの覚悟が必要。

そして我慢が必要です。

個別指導の塾長(教室長)はマネージメントに徹する必要があると思います。

指導以上に「管理」が重要。管理と言っても押し付けて強制するという意味ではなく。

情報を管理するという意味ですね。生徒や講師の授業や状況をすべて確実に把握し的確に指示を出せるかどうかが鍵です。これは個別かどうかは関係ないのですが、特に自分が直接指導していなくてもそれができるようなシステムをしっかり構築しなければいけません。

とまぁ、自戒の意味を込めて書きました(笑)

最近やっとこれが理解できてきたんですけどね。

他塾の先生と会い始めてからかな。ちゃんと経営のこと考えているけど生徒ファーストからは民さんブレていない。ちゃんと両立ってできるんやなと思い知らされました。

そのへん井の中の蛙やった感は強いです。

それでもまだもう少しプレーヤーは続けたいんですよ。これはビジネスではなく自分のやりたいこととして。授業が好きなので。

そのためにもより一層管理能力を高めなければいけないなと思っています。

 

 

線を引くことから始めるシステム創り

絶対に今後”これはやらない”という線は引いて置かなければいけないと思っています。塾を潰すわけには行かないので。

この線を引くこともシステム作りの一環というかスタートだと思うのです。個別を併設するとなるとこの線引がぼやける危険性があると思うのです。

例えば個別やっていると”あるある”なんですが、あまりにもできない子とあまりにもできる子は学生講師の手に負えないので自分が出動することになります。

まだできる子はいいんですが、”できない子”を特別に教えるのはやっぱり問題ですよね…。ここでいう”できない”というのは学力ではなく学習への姿勢に問題がある子。つまりやらない子。

同じ料金なのに?なんで頑張っている子じゃなく頑張らない子が特別なの?

というやつね。

かといってこういう子を学生講師に押し付けて疲弊させても良いことは何もない。講師の力不足といえばそこまでなんですが、学生講師を使う以上、そんなことで片付けてしまってはいけないと思うのです。

逆にお行儀がよく素直な生徒でクレームが来なければ成績が上がらなくても学生講師にまかせっきりでいいのかと。

業界には”飼い殺し”という言葉がありますね。「2月の月」では”お客様”って言ってましたっけ?

 

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集団ではそういう子が場を乱すと悪影響が出るので確実に切るでしょう。というよりできるだけ水際で止めないといけない。でもよろしくない個別ではこの飼い殺しが往々にして行わえているように感じます。

ただ悪意なく、そんな子でも本当に変えてあげたいなんて思ってしまう人もいるわけです。実際それで変わる子は少なからずいるから。

そういう意味でこういう子を救えるのは個別だけなんだって思うこともあるんです。

しかし本当は個別でもなんでもこれは確実に塾自体に悪影響を及ぼす。色々なところに歪みが出る。その子はよくても他の子は?スタッフは?

だからこそ、そこは切る。もしくは入れない。それくらいの覚悟がないといけないと思っています。

お金を頂いてやる以上、何にお金を支払っていただいているかは明確にしたい。

そうでないと商品に価値がないことになる。

例え個別指導が学生講師だとしてもその個別指導には価値があって、その対価としての授業料なわけです。それ以上でもそれ以下でもない。

学生講師でできることを完璧にやってもらうことが目的であって学生をカリスマ講師にしようとするのはこれまた違うのではないかなと。カリスマがいるとしてもそれはあくまで学生講師のカリスマ。

だからこそ学生講師といえども理不尽なクレームが来たときに「すみません、講師を変えますので」で凌ぐのではなく「それはうちの方針なので申し訳ありませんが対応しかねます」といえるようにしっかりと枠組みをつくる。

あくまで個別はその学生講師でできる範囲でやらなければいけないと思うのです。いただく授業料でできることをしっかりやる。できないことはできないとハッキリと言う。

こういうのを含めて、しっかりと自分が監督としての役割を認識して、自分が授業しながらも(監督兼プレーヤーとして)個別部門を回していくシステムを作り出す必要があるんですよね。

生徒や保護者にコントロールされるようじゃいけない。

個別で一番怖いのはこれ。

前回お話したように集団の補足で個別をやるというより、武器として個別を併設したいんです。

客寄せのために個別を併設するのではないですし、片手間でやるつもりもありません。

そのためにも今はできていることを少し諦める必要はありますが、それでも今はできないことをできるようにするためにSOIL自体を創りたいのです。

そのへんはちょっと考えているんですよ。

もう少し形ができてきたらまたどこかでお話したいと思っています。

 

前回と同じような話になってしまいました。次回こそ学生講師や料金面のお話を…。

今日はこのへんで。

 

 

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