【そいる塾長の独り言】気になった教育関連ニュース ー暗記科目の用語削減についてー

そいる塾長
そいる塾長

どうも、そいる塾長です。

前ブログからのセルフリライト記事になります。

結局歴史の用語削減は結局回避されたようですね。で、生物が削減と。生物はより思考問題にシフトということですかね。ただちょっとこれから「暗記」のお話をする上でどうしてもお話しておきたいことなので少し前のネタになりますがご了承下さい。

 

教科書からの用語削減に関する動向はこちらからどうぞ。

【高校指導要領改定案】用語削減、歴史は見送り 生物は重要用語約500語と明記(1/2ページ)
「坂本龍馬」を教える意義などをめぐり国民的議論が起きていた歴史用語について、文部科学省は削減しない方針を明確にした。生物や歴史の教科書で扱う用語が多く暗記科…

今回この記事を引っ張り出してきたのは「暗記」という言葉についてちゃんと自分の定義を書いておきたかったから。

私は暗記が嫌いです。ですが暗記を否定しているわけではありません。知識があってこその思考です。暗記は勉強には絶対に必要です。

私が嫌いな暗記は、暗記のための暗記。言うならばテストで聞かれるから暗記するというような何のために暗記しているのかわからない暗記です。そのことをご理解いただくための記事となります。

 

最近歴史や生物などのいわゆる暗記科目から用語を削ろうとする動きがあるようです。

細かな用語を丸暗記しても意味はなし。そこは激しく賛同します。暗記が苦手な私としては助かります。

ですが用語を教科書から削ってしまうのはどうなんでしょう?というお話です。(基本的に生物は賛成ですので歴史に関してのお話になっています)

問題なのは、教科書ではなく、細かな知識(年号がまさにそれ)や、教科書にも載っていないような知識をテストで問い合否を決める入試問題(なかには定期テストですらそういう問題がある。)にあると思うんです。

そういう問題で尋ねられる知識って理解しているかどうかより知っているかどうかを尋ねられているだけのような気がするんですよね。

例題

2年前かな?の立命館大学の政治経済で出題された問題。立命館で細かな知識というと日本史なんですけど、ちょっとこの問題は思い入れがあるので今回は政経でお許しを。
問題:ルソーの出身地は?

どんな形式だったかは忘れましたがとりあえずルソーの出身地を尋ねてました。

ルソーといえばフランス人。だからパリという解答が多かったようです。ネットの掲示板にはマルセイユって答えている子もいました。

しかし正解はスイスのジュネーブです。これは用語集にも書いてあります。

こう書くと、ほらそんなどうでも良い細かな知識を聞いて!悪問だ!なんて思う人が大半だとおもいます。

しかし私の生徒は正解していました。結局9割超えのちゃんと勉強してた子です。しかしそれでもこの子がこんなマニアックな問題をなんで正解できたか…。それは私が教えたからです(笑)

そこまでガッツリと授業で話をしていたわけではないのですが、過去問演習の授業のときにルソー周りの内容が出てきたのでちらっと触れました。というのが、直前に私がスイスの直接民主制についての番組をテレビで目にしたから。スイスが直接民主制をとるのはスイスのジュネーブ出身のルソーの影響もあるのかもしれませんね的な。

もしも、出題者がこういう思考を要求して出題したとしたらわかるんです。各国の政治を歴史的観点から考察するみたいな能力(そんな大層なこっちゃないかもですが…)は大学で必要となるかもしれません。

でももしそうじゃないならそれ聞いてどうするんやと思うんですよね。いる?出身地。その辺は出題者の先生の意図を聞いてみたいのです。

もしかしたら私のような不勉強な者にとっては意味のないマニアックな用語でも実はその歴史的背景を理解するためには非常に重要で…みたいなのがあるかもしれませんので。

だからないならやめましょうよ?

これが理系の人にバカにされる一番のポイントやと思います。それ暗記してどないするん?(笑)みたいな。

解いていても指導していても本当につまらないんですよね。やっぱり解いている生徒に「だから何?」って言われる問題は出しちゃいけないと。

ん?じゃあ用語削減に賛成なんじゃないの?と思われるかもしれませんよね。

いいえ、だからといって教科書から用語を削減するのは違うだろうというのが私の考えです。

先程も書きましたが、もうすでに入試には教科書に載っていないような用語集の①クラスや、用語集にすら載っていない知識が問われているのです。教科書から用語を削ったとしても教科書外から出題すれば良いだけ。

そういう意味で今回の提言は完全に現状を見誤っているとしか言いようがないと思うのです。

クイズのような試験を出す学校に合わせて、“単語を覚えさせるだけの授業が行われてしまっている現状”が悪いのであって坂本龍馬という単語が悪いわけではない。

歴史学者で東京大学教授の本郷和人氏は↑こうおっしゃています。

これはいつも思うんですけど、「暗記」という言葉の重さが人によって異なるということ。

テストで聞かれたら答えられるレベルを暗記と言う人もいれば、そうでない人もいる。そこに注意して暗記なんてダメだとか、暗記は重要だとかって議論してもダメだと思うんですよね。

特に我々は生徒に対してその辺はデリケートに扱わないといけないと思うのです。

知識とはなんぞや

ただ「知っている」ということと、「知識」として持っていることの根本的な違いは、理解を伴っているかどうかだと思うんですよね。

そういえばその昔、堀川高校探求科の入試問題でもこのような違いを尋ねる問題があったような・・・。問題を探すも見つからず…(^_^;)

 

用語が教科書に載っている事自体は決して”悪”ではありません。

私からすれば教科書は薄すぎてつまらない。もっと詳しく書いてほしいくらいです。

ただし、絶対にテストで細かな用語や年号は聞かないでね。それされるならもういらない(笑)
ですが今の教科書みたいな淡白な書き方では興味がわかない子っていると思うんですよね。

で、興味がわくとすれば先生の力しかない。

 

生徒に嫌いな科目と嫌いな先生を聴くと一致しすぎて面白い。

私も高校の時の日本史の先生の授業が面白かったおかげでやっぱり好きになった。

暗記が嫌いなので定期テストで良い点数はとれなかったが理解を伴う暗記を心がけたのはこの先生のおかげかもしれない。

歴史の裏側や歴史的な出来事のつながりを話してくれるのは楽しかったです。

だからこそ教科書がただの用語の羅列ではなくなって物語となってくれた感じ、とでも言いましょうか。

ちなみに↓こちらは塾には鉄板ですね。