どうも、そいる塾長です。
さて続々とテスト結果が返却されています。
さて、点数がイマイチだった人にテストの見直しの話をすると必ず出てくるのが…
ミスさえなければ…
ミスをミスとして処理するのはNG
気持ちはわかります。返却後解き直したらすぐにできた…。いつもできていることがたまたまうっかりできなかっただけ…。ただの計算ミス…。問題を読み間違えた…。
そう言いたい気持ちはわかります。ですがそのミスは本当に偶然の産物なのでしょうか?
私は生徒に間違えノートを作るよう薦めています。
もちろんこれはミスした問題のみを書いていくものではありません。
自分ができないものを客観視して一般化して書くというものです。「自分は何ができないか」をメタ認知することで、「できない」を改善できるのです。
これは「ミス」でも同じです。
例えば計算ミス
あなたは普段計算ミスはしないのですか?宿題ではどうですか?
普段計算ミスをしないのであれば別のところに要因がありますが、そうでないならそんなものは計算ミスではなく計算力不足です。宿題の時点で1割の問題をミスするなら本番も1割はミスしますよ。
練習でできないことを本番はできると思っているのがまずできない子である証拠
一流アスリートは絶対にそんなことはしませんよ。このへんのお話は以前こちらの記事でお話しました。定期テストではなく人生を分ける大学入試本番で失敗する人について書いています。興味のある方はどうぞ。
絶対にミスとは捉えずに「これは自分が理解していない計算である」という姿勢で間違えた問題に向き合いましょう。
例えば次のような問題。
これなんて分子にカッコをつけるだけで「ミス」は防げる。そう指導したとしましょう。
まずカッコをつけなさいという先生の指示を守らなかったのはミスではない。能力不足、勉強不足です。間違える子は間違いなくこれまでにも同じ問題で同じ間違いをしている。この問題は頻出中の頻出問題であり教科書からあらゆるワークでバンバン出てきます。
いったい何回間違えたのか?
おそらくその時「ああ、そうすればできるのね」なんて感じでどうすれば正解するかだけに目が行き、自分の間違いを客観視して分析し何を理解していないのかをりかいしないまま、かつその問題を一般化することなくただの1問にしてしまっているのです。
おそらく塾の先生はまともな方ならそうやって解く方法を指導しているにもかかわらず「はいはい…、そんな面倒なこと言わんでもここをプラスにすればいいんでしょ、はいはい…」ってやっとるから中3にもなってまだおんなじことを模試でやってくるわけですよ。
そして再度言うのわけです・・・
・
・・
・・・
ミスしちゃったー!(*´ω`*)
てへっ♡じゃねーよ(ー_ー;)
ミスを理解するということ
結局こういう子は「理解」して直せていないのですよ。
大切なのは「なぜカッコをつけなければいけないのか」
それを理解していないからこそカッコをつけ忘れる。
ミスではない。
これをミスと言っている以上できるようにはなりません。多項式や分配法則、分数の性質などありとあらゆるものを理解していないから起きる間違えなのです。
しっかりとこの問題に向き合い、しっかり対策をとりましょう。
そしてもう一つ大切なことが。
客観視&一般化したものをしっかりアウトプットすることが大切
その方法として私は間違いノートを書かせるようにしています。
これがアウトプットですね。
こないだ紹介したこちらの記事のこのノートもそれに近いです。ただ高校生のものですし、ミスといった感じではないのでちょっと今回は違うかもしれませんが
汚い字(笑)ま、人に読ませるものではないですしね。ただ彼なんかは絶対に間違えを「ミス」とは言わないですね。そんなことを言ったら私に殺されるからです。
自分が間違えることには必ず理由がある。ミスだと思わずにそれをしっかり分析しなさい。そうしないと伸びないといい続けた結果がこのノートですから。しかしこうやってアウトプットすると簡単に客観視できる。
理解したかどうか(ここではもうミスしないように対策が打てたかどうか)はこうやってアウトプットしないとなかなか自分ではわからないものです。
しかしそのアウトプットが簡単なようで、高校生でも難しい。
小・中学生にはさらに難しいことですし、なかなか自分では継続して書いてくれません。
ですから最初は講師が直接生徒のノートに私が書き込みます。
こんなイメージ↓(手元に生徒のノートがないのでこちらは私が雰囲気を再現しました)
この間違いは実際に生徒が定期テストでやってきた間違いを再現(笑)
大したことはやっていません。こんなもんです(笑)ただし心がけているのはこれを「ちゃんと問題読め、あははは、次!」ってしないことです。
大切なのは生徒が自分でこれをやるようにすること。特に普段の授業時や、自習で質問したときなどに教えてもらったことをちゃんとこうやってアウトプットすることが大切。
いつまでも先生に書いてもらっていても自分の中でちゃんとしたものにはなりません。これがわかったつもり状態ですね。
ですが、これをちゃんとやってると本当にミスは減ります。自分がどこでミスをするかわかっていてミスする子はいませんからね。確実に防げるミスは防げるようになる。
とある元生徒はノートの横にオリジナルキャラクターを描きそのキャラが吹き出しで自分の間違いを解説するようにしている子がいました。
これこそまさに間違いを客観視する姿勢ですね。
ただ一つだけ注意!もっと可愛く書いたりする子もいますが、アホみたいに時間を書けて書くのは禁止。手段の目的化は避けないといけません。
この子も最後は殺伐とした感じになってました(笑)あくまでミスをなくしたい。同じ間違いをしたくない。そんな気持ちをちゃんと持てるか。
それが一番大事です。
今回は計算ミスに限定してお話ししましたが、英語では三単現のSのつけ忘れなど生徒の言う「ミス」は山ほどあります。
しかしその一つ一つにミスが起きる理由=自分の理解不足があるということを客観的に見つめ、何より次に同じミスをしないという当たり前のことをちゃんとするためにも間違いノートをはじめてみてはいかがでしょうか?
何かを変えてみる。エネルギーがいることですが、動かなければ何も変わりませんよ。
わかっているんです。私達だってそれがミスだって。実力があるのにミスしたんだって。教えているからこそわかっているんですよ。でもテストって結果なんです。
ちゃんと実力通りの結果出さないほどもったいないことはない。ミスさえなくなれば勉強しなくても点数あるわけですから。
だからこそそれは伸びしろなんですよね。意識変えれば伸びますよ!
またテスト後の対応として「テスト直し」の方法について詳しく書いてみたいと思います。
今日はこのへんで。