どうも進学塾SOILの塾長です。
今日もSOILをどんな塾にしていくかというお話です。
SOILで個別併設を選んだ理由について書いていると超絶なが~くなりそうな予感。
理由はやりたいけどデメリットが気になってどうすべきかまだ模索中だから(笑)
といってもこのデメリットというのは個別指導業界をディスっているのではなく、あくまで私がやっていきたい塾(SOIL)の形を体現するためにはデメリットになるという意味ですよ。
ということで今回は個別指導のメリットからにしておきます。
今回個別併設を考える理由はやはり今の塾で経験した個別指導のメリットを重視したから。
それは教務面でも経営面においてもです。
ただしこれをすることで一気に業務は大変になる。
個別併設にすれば一人でやっていくのはすぐに不可能になるのは間違いないですね。
個別指導のメリットを享受するために払う犠牲は…かなりのものとなるでしょう。
これこそ個別指導のジレンマです。
書き始めて気づいたんですがすでにデメリットばかりが…
これではいかんのでさっさとメリットから書こう。うんそうしよう。(笑)
個別指導のメリット
まずはメリットから。
10年近く個別指導塾の塾長をやってきて本当にたくさんの”様々”な層の生徒さんに出会ってきました。これは個別指導塾だからこそ経験できることであって、本当に良い経験ができたと感じています。
国公立医学部現役合格する生徒がいれば、評定1がついている中学生。発達障害や学習障害を抱えた生徒に、不登校の生徒も。明るく元気な子に、緘黙障害が疑われる子、ヤンキーみたいな子から部活で全国大会目指している子…。
全員が同じ空間で勉強している。そしてその子たち全員に一人ひとりに合わせた指導ができる。
これが個別の一つの面白さであり呪いでもあるんですよね(TдT)
経営面での強み
これはたしかにあります。
「開校しま~す」でいきなり集団授業のクラスに生徒がわんさかなんてありえないことぐらい理解しています。集団授業形式も最初は集団個別方式になるでしょう。
しかしあくまで目指すは少人数一斉指導。ここは譲れません。
となると一斉指導が形になったあとの途中入会者はどうするんだ?部活やクラブ通いの子はどうする?下に飛び出すような子は退会にする?上に飛び出しちゃった子はどうする?
特に高校生を集団で最後までやるんかい…?
となるとターゲットを絞りすぎたら経営は難しくなる。
部活を頑張る子を応援したいというのはあるんですよね。自分もそうだったので。両立は誰でもできることではないけどやってやろうという心意気のある子は応援したいじゃないですか。
あと高等部は他塾と違いをつくれる部分ですのでやるしかない。それに高校生は必要な部分を絞って授業化していきたい。高3の理想は個別+空間系なんですよね。
となると選択肢を多く用意すれば、より多くの生徒に通ってもらうチャンスは増えるわけですがその分業務が…。
それが自分の首を占めることにはなる可能性もあることは十分承知の上。
だからこそ個別をメインに置くのではなく一斉指導形式の生徒に対して個別指導がオプションで選択できるような設計を考える。例えば講習を必須にするにしても集団と個別で選択できたりするように。
個別を設置してどんな層でも受け入れて会員数を増やすというのが目的ではないです。
それでも現状個別需要が大きいのは言うまではないですね。
それに京都は優秀な学生講師も豊富。個別がやりやすい環境ですね。アホみたいに個別の塾ばっかり増えてます。ま、肝心の学生講師を使うというのも…いかんいかん今はメリットですね。デメリットはあとね。
集団形式の塾にしたいのは将来的に優秀な講師を集めたいからというのもある。集団やるとなると後々は自分ひとりで全講師の研修できるほど暇じゃないと思うんです。そういった高いスキルをもった社員や専任講師とともに個別部門を管理していくことができればという思いもある。
あと料金面ね。これはね、ほんと難しい。
いや、だからこれもデメリット!(どんだけデメリット話したいんだ私)
とにかく自分の手の届く範囲でならメリットはあると思うということでまとめておきましょう。
教務面での強み
一番重視しているのはこれ。
同業の方からは個別の教務なんて…と思われるかもしれません。確かに学生講師がろくに授業準備もせず授業をするとなると集団指導の先生からはフルボッコにされるかもしれませんが、それでもやはりマンツーマンは強い部分はある。
個別はリアクション芸
保護者さんというか世間からは個別って丁寧に見てもらえるのが良いところと思われているんですが、う~ん、ちょっと違うかなと。
確かに一人ひとりしっかりとっていうのはメリットなんですが、個別だろうが集団だろうがバカ丁寧にやってりゃ時間かかるのは一緒だよってこと。
できないところは何度も戻って…、確かにできます。でもそれじゃ進度確保できなくても文句言いませんか?
いかんいかん、今日はメリットね。
私は個別指導にそういった面以外のメリットを感じています。
例えば個別指導が批判される授業準備について。
実は授業準備という面では個別と集団は少し違うと思っています。
残念ながら個別指導においては、できる生徒であればできる生徒であるほど授業準備は生きません。
不要だということではなくまた少し違った能力が必要になると思うんですよね。
その理由は個別指導の講師がリアクション芸人だからです。
うん、神様出川先生。違うか。いや違わない。リアクション芸人さんがが他の芸人さんのいじりやネタフリがないと生きないのと同じです。(いや、やっぱ違うか…)
先程書いたことなんですけど、個別は丁寧ってとこね。集団で1~10教えてくれるところを1~13まで教えてくれるって思ってる人はそれは違うぞってことね。
丁寧ってそういうことじゃないんですよね。
じゃあ11122333344444・・・ってやってたらいつ終わるんだってことですよ。多分個別やっていて一番「あ~も~(TдT)」ってなるのはこのパターンではないでしょうかね。
そうじゃなくて、個別のメリットは1445779って指導できるところなんです。いや単元ぶっ飛ばすってことではないですよ。
生徒が読んで理解できるところはわざわざ解説するこたないってことです。んで必要なら重ねる。
教材もどの問題をやらせてどの問題をやらせないかが自由。もちろん宿題も不要なことをさせる必要はない。
生徒にとって個別指導は最も効率よく自分の「わからない」だけを潰せる贅沢な時間。となりで自分のためだけに講師がスタンバイするんですから。
となると授業がリアクション中心になるんですよ。もちろんできる子限定ですが生徒の反応にリアクションを取る形で指導するんですよ。こちらが用意したものを与えるというよりもいかに生徒の動きに臨機応変に対応する術を持つかなんです。
もちろんこれはできる子限定なんですがね。
私が最初の講師研修で話すのが、授業での矢印の向きを生徒→講師にすること。
教えるのが楽しくなるとどうしても先生→生徒になるんですがそれだと個別では無駄が多い。
もちろんその向きでやらないといけない指導は必ずあります。
ですがせっかくの個別なんです。すべてその子が必要としているものを、その子が最も理解できる形で最も効率よく提供するのが理想。
だからこそ指導は大部分が質問になります。「こうしなさい」ではなく「どうする?」です。
そこから返ってくる生徒の動きに合わせてリアクションで指導するのです。
「わかる?」だと「はい」「いいえ」になるので私は使いません。生徒自身に自分が理解できているかどうかを理解させるためにも「じゃあこれは?」と問をだしその答えによって、そしてその答えをどう出してきたかを、そして本当に理解しているか、どのレベルまで理解しているかをまずはこちらが判断することができるのです。
だからこそ生徒が自分で考える力を養うことができるわけで、なんか横にべったりだから自立心が~みたいな批判は個別やったことないか下手だったんだろうなと思うしかないわけです。
演習中なんて、どう鉛筆を動かしているのかも隣でガン見です。どこで躓いているのか、どこを理解していてどこを理解できていないのかをすぐに見られる。
それに質問されても答えを教えなきゃいけないわけじゃないですからね。なんでもすぐに教えちゃうことになって生徒が自分で考えなくなるみたいなのは、そんなもん個別かどうかという形式が問題なのではなく、講師の技量の問題ですよね。
やはりここまでできるのは個別だけ。
生徒任せにするというわけではありません。もちろんコントロールはする。
だから先生が毎週変わっちゃう個別指導は論外かな~と。その子のことを理解するようになっってくると毎回ピッタリのリアクションができるようになる。
そして講師が経験をつんでくるとリアクション芸の引き出しが増える。実はこの引き出しを創ることこそが授業準備なんですよね。だからやらなくていいわけではない。漫才コンテストで優勝するためのネタ作りというより、トーク番組で流れの中で虎視眈々と出番を狙うそれこそ出川先生のように。
(再登場)
もう一度言います。相手ができる子ならこんな理想が実現できます。できる子ならね。
問題はそっちじゃないんですよね…。
あと料金は同じにはならないですよ。絶対に。より良い授業を提供しようとすればするほど値段は上がる。タクシーとバスの料金の違いです。当たり前です。タクシーの料金をバスと対抗できるように設定しようとするから業界がおかしくなるんですよね。
これが悩ましいところ…。
個別無双のフィールド
大学入試過去問演習なんかでは特に個別は無双。まず完全志望校別に実施可能。関関同立みたいなおかしな括りでやる必要はなし。志望校に合わせた指導ができる。直前期は本当にこれが大きい。
記述対策でも無双です。多分予備校の先生なんかこの環境聞いたらよだれ出しながらこういうでしょう。
「そんなんずるいわ~」
大学入試では特に絶対必要なピースだと思っております。
いやほんとこの環境で上がらないはずがない。本来はね。
大手のほとんどの個別指導塾が高等部を設けています。都心部は確かに優秀な学生を確保しやすいですし、最近は映像授業もとりいれたりと、塾業界最後のフロンティア開拓に勤しんでいますね。
う~ん、でもごめんなさい。そういうレベルで高等部の個別やってるんじゃないしこれからもやるつもりはない。
個別でやるならあくまで単なる知識の伝達という意味での授業ではないものを提供しなければいかんのですよね。
次回はデメリットのお話
偉そうに言ってるけどそれを学生講師が本当にできるのかって?いや、だから今回はメリットのお話でして…。
それにさっきから「できる子」限定の話になっていないか?と…。うん、そうですね。
またそのへんは次回にでも…。
んで個別って料金が高いんだよね。そのへんは…いやだから次回ね
とはいえ個別にはメリットが他にもたくさんあるんですよ。間違いなく。
全部書き出してたらキリがないので今日はこの辺にしときます。
どうやってSOILのシステムにこの個別指導を組み込んでいくか。次回のデメリットとにらめっこしながら料金面や時間割、それから対象生徒(ターゲット)をどう絞り込んでいくか…。
悩ましいですね。
今日はこのへんで。
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