そいる塾長が解いてみた【嵯峨野コスモス2019前期選抜の社会】

そいる塾長

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どうも、そいる塾長です。

今日は2019年嵯峨野コスモスの社会を解きながら実況中継風に書いていきます。

傾向と対策を知ってしっかり準備していきましょう!

嵯峨野コスモス2019社会の傾向と対策

50点満点試験時間40分で、ここ5年の出題傾向を見ていると大問4~5(小問は30前後)。地理、歴史、公民分野から満遍なく、そして各分野が融合問題として出題されます。

2019年度の合格者平均は合格者平均は専修で26.8、共修で27.3とここ5年は大体5割~6割で推移しております。

会員専用ページで動画解説が見られるようにしております。視聴にはパスワードが必要です。

難易度については、あくまで嵯峨野コスモスを受験する生徒にとっての難易度であり、嵯峨野コスモスの問題内での相対的な評価です。他の専門学科の難易度や共通問題の難易度とは基準が異なることをご理解ください。

簡単に言えば…

  • 難易度:易  →解けないと絶望
  • 難易度:標準 →解けたら合格ライン
  • 難易度:やや難→解けると差がつけられる
  • 難易度:難  →解けなくても気にしなーい

という感じにしております。あくまで個人的な見解ですので悪しからず。

問題はこちらから↓
嵯峨野こすもす_2019_社会問題
高校発表の解答例はこちら
嵯峨野こすもす_2019_解答

ちなみに市販されている嵯峨野コスモスの過去問ではこちらがオススメです。

では早速解いていきましょう。

第1問:融合

第1問は世界地理から歴史、公民と幅広く出題されています。

リード文が長いので必要な情報にアンダーラインを引くなど読み落としがないよう気を付けましょう。(あまり重要な情報はないですが稀に問題を解くうえで重要な情報が記載されていることがありますので一応念のためしっかり通読しておきましょう。)

(1)難易度:易 地図

世界地図を用いた問題が良く出題されますので対応できるようにしておきましょう。

昼夜の区分を選ぶ問題ですが、メルカトル図法の特徴を理解したうえで地軸の傾きを考慮して考えないといけない問題…にしなかったのはなぜでしょうか^^;

リード文に「9月23日」とあり(ときどきこういう重要な情報が書いてあったりするのが怖いですよね。)、秋分の日だと考えて地軸の傾きを考える必要がないのでそれだと簡単。

夏至と冬至の日で問題を作ってほしかった感。ちなみに夏至だとア、冬至だとイになりますね。こっちの方が面白いと思うのですが。

(2)難易度:標準 地図

(a)の問題は「南沙諸島の領有権」という時事問題をテーマに聞いていますが、リード文にも「領土の沖合にXの海域を有する周辺の国々」という記載があるので、Xの海域に面した国で選択肢にあるもの選べばOK。正解するためには時事問題としての知識は不要かと。

つまり世界の国々の場所を地図上でしっかり覚えておきましょうという問題。

該当するのは南のマレーシア、西のベトナムですね。

なお時事問題としての知識としては中国、台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイあたりが主張しています。参考までに。」

(b)の問題は記述がありますが、東南アジアでキリスト教系といえばスペインの植民地であったフィリピンとすぐにわかりますし、それを記述で書くだけなのでこれも基本的で易しい問題。

(3)難易度:易 歴史:知識

シンガポールに絡めていますが全く関係なく「岩倉使節団」の意義についてたずねるただの歴史の基本問題。これを落とす人はいないかと。

(4)難易度:標準 歴史:知識

沖縄・北海道・朝鮮の歴史は教科書で断片的に出てくるので一度必ず通史でまとめておきましょう。

(ア)が正解ですが、細かな知識なので、消去法で解きたいところ。

  • (イ)14世紀の中国は明ですね。宋は平清盛の頃とセットしておきましょうね。
  • (ウ)宗氏は対馬。琉球は尚氏。
  • (エ)首都は首里。首里城で覚えておきましょう。ちなみに那覇は港の名前。
首里城と言えば先日火災で正殿などが消失してしまいましたね。とても残念です。

エラー|NHK NEWS WEB

(5)難易度:標準 歴史:知識

なかなか細かい知識ですね。歴史で登場する地名は融合問題(風)をつくりたい先生からすれば出したくて仕方がないところなので、その辺を意識して歴史の教科書に出てくる地名は必ず地図で確認するようにしておきましょう。

アユタヤは関ケ原以後主君を失った浪人を引き入れて傭兵化してミャンマー(当時のタウングー王朝)と対抗したからだそうですよ。参考まで。

(5)難易度:標準 公民:資料の読み取り

グラフから考察させる典型的な資料の読み取り問題です。

この3つから原因を推測しなければいけないわけですね。
2012年~2015年では、グラフ2の「日本のGDPが増加」、グラフ3の「人口は減少」ということから、GDPを人口で割った「一人当たりのGDP」は上昇するはず。
まずはここに気が付けるかですね。そうすればグラフ1で一人当たりのGDPが減少しているように見える原因はドルへ換算すること、つまり「為替」が原因であると分かるかなと。
そこから「為替」の仕組みを考えてこの年代が円安と円高のどちらなのか推定できればOKですね。
為替が苦手な人は単純な例として1ドル=100円から考えてみればいいです。日本のGDPが2倍になって100円から200円に増えたとしたら為替レートが変わらないなら1ドルが2ドルになるはずですね。ところがこれが安くなっているように見える。つまり1ドルが2ドルに増えることなく、逆に0.5ドルになったとする。すると200円=0.5ドルということです。さてこれは円安?円高?
ここまで来ても円安かどうかわからないならそもそもの知識が足りていないので為替の基本的な仕組みから勉強しなおしましょう。為替の仕組みを理解せずに「〇〇なときは円安」みたいに丸暗記で乗り切ろうとするとこういう問題は詰むでしょうね。
社会は暗記よりレベルの高い理解をするところに重点を置きましょう。
ただこの問題も字数制限が20字なので「円安」について書いてあればOKで、人口の減少がどのように関わるかの考察を書く必要がないのが残念。せっかくなのでそこまで要求してほしかったなと。そんなことをすれば正答率はもっと下がったと思いますが^^;

(7)難易度:標準 公民:知識

この辺の単元を学校の授業で適当に流しちゃうことが多いので、弱い子が多い単元ですね。教科書にも載っていますが、ある意味では時事問題。普段からアンテナを張れているかが重要です。各文の正誤を尋ね完全一致を要求しているので正答率は低いと予想。

  • A:これは割と聞いたことがあるかもしれません。1/4なんて2013年にとっくに超えています。
  • B:ユニバーサルデザインは基本語句。これは
  • C:後期高齢者医療制度が一番難しかったかなと。教科書では太字なんですがね^^;

(8)難易度:標準 公民:知識

う~ん、ちと細かい。しかしアルファベットの略称は入試問題頻出です。頑張って暗記しておきましょうね。何の略称なのか調べておくと圧倒的におぼえやすいです。

(5)難易度:標準 公民:資料の読み取り

定番の雨温図ですが地図から推測させる問題ですね。

日本の季節風のところでもやった太平洋側と日本海側の雨温図の違いとその原因を応用すれば読み取れると思います。「水分を含んだ風かどうか」で選別しましょう。

第2問:歴史

歴史は安らぎの場。安らいでいてはいけませんが、しっかりここで得点を稼ぎたいところ。

(1)難易度:易 歴史:知識

708年と記載があるので大宝律令が唐にならって作られたことを思い出せば無問題ですね。

(2)難易度:易 歴史:知識

先ほど書きましたが宋は平清盛と結び付けておきましょう。太政大臣は律令制度の官僚最高位職です。武士では平清盛・足利義満・豊臣秀吉が就いています。

(3)難易度:易 歴史:知識

サービス問題。

(4)難易度:易 歴史:知識

ちょっと紛らわしいかなと思うのは(イ)の金貨。明銭(銅銭)ですのでお気を付けください。

あと(エ)の土倉は建築業者ではなく金融業者ね。

このあたり室町時代に貨幣経済が浸透してきたというのがテーマのところです。なんで建築業者やねんと突っ込めないといけません。用語の暗記以上に時代背景を理解してなぜその用語を暗記しないといけないのか、なぜそれが教科書にのっているのか考えましょう。

(5)難易度:易 歴史:知識

織田信長について時代順に並べ替える問題。サービス問題。

(6)難易度:標準 歴史:短文説明

1842年の薪水給与令を出した理由を説明する問題。

問題の条件に「きっかけとなった海外のできごとに触れながら」とあるので①アヘン戦争というキーワードをきっかけとして入れる。

そのうえで「どのようにかわったか」について薪水給与令、つまり薪(燃料)と水を提供するようになったことが書きましょう。

(7)難易度:易 歴史:知識

まさかの富岡製糸場をひらがなで答える問題。サービス問題。

第3問:地理

第3問の地理はがっつり資料の読み取りコーナーです。かなり難易度が高い。

(1)難易度:やや難 資料の読み取り

まず三重県の接する6つの都道府県が出てくるかどうかですね。

そのうえで各地の特色からグラフを読み取りましょう。

  • まず分かりやすいのは人口と最多人工都市の人口で②が愛知で決定
  • 人口第2位の④が京都府で決定
  • 面積が一番大きい⑤が岐阜

ここまでは簡単ですが残り⓵③⑥がしんどい。候補は奈良、和歌山、滋賀。

奈良は大阪・京都へ滋賀は京都へのアクセスがまだ容易でベッドタウンでもありますがは和歌山は”近畿で一番遠い県”とも言われています。

その辺から人口増加率ワースト、65歳以上の人口割合NO.1が和歌山と推定するしかないですかね。なかなか難しい問題かと。

(2)難易度:標準 地理:知識

とりあえず各農産物のTOP3は暗記しておきましょうね。

  1. 静岡
  2. 鹿児島
  3. 三重

(1)もそうですが、何かと自分の住んでいる地域への理解を求めているような気がしますね。京都は宇治が有名ですが生産量としては5位です。近畿や京都がらみの統計は特に注意して暗記しておきましょう。</