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AI vs トライ&エラーができない子どもたち

教育関連
そいる塾長
そいる塾長
 

トライ&エラーの精神ってとっても大切だと思うんですよっていう独り言です。

Dr. STONEという漫画

なんかアイキャッチが(偶然にも)こちらの本と似ている気がしますが、今日は読解力のない子どもたちのお話ではありません^^;

今日はこっち↓

このDr. STONE(ドクター・ストーン)という漫画、Amazonプライムでアニメが放送されていたので最初何も知らないまま仕事終わりの深夜に見ていましたが、これがなかなか面白い。

理系男子が人類が石化し原始時代に逆戻りした地球で、科学の力で人類を、そして文明を復活させていくというお話。

鉄をつくったり、抗生物質をつくったり、電話をつくったり…。

ストーリーも面白いのですが「理科」的なお話が多く、塾の「教材」にぴったり。ということでただいま少しずつそいる文庫(教室の本棚)に追加していっています。

ちなみにこれ週刊少年ジャンプで連載されている作品で、子どもたちの間ではすでに人気作品のようですね。しかし塾に置くや否やこれまで知らなかった生徒も、小学生から高校生まで、なんなら講師もドはまり中で、はやく続きを購入するように迫られています^^;

なお、うちの中1女子、この漫画(というより主人公)が好きすぎて理科をめっちゃ頑張りまして、こないだ学年1位を取ってきました^^;

ということで教材としての効果は絶大!?(≧◇≦)

 

石神 千空(いしがみ せんくう)の言葉

今回ご紹介したいのがこの物語の主人公「石神 千空(いしがみ せんくう)」が口癖のように言うセリフ。それが…

トライ&エラーの繰り返し

まだアニメの第1シーズンしか見ていない私ですが、色んな場面で出てきます。何もない原始時代みたいな地球で主人公の頭のなかにある化学の知識だけを頼りに科学を復活させるわけで、そんな簡単に上手くいくわけないのです(それが意外と上手く言っちゃうのですがね…^^;)

てことで主人公たちは「トライ&エラー」と口にしながら色々と試行錯誤していくわけですね。

これは勉強するうえでとても大切な考え方。

というより研究や学ぶということにおいて科学・理系などというカテゴリーを超越し、すべての分野での”学び”において重要な基本姿勢。

こないだこんな記事を書きました。

ここでも書きましたが、理科だけでなく、こういう論理クイズや数学のお勉強などでは「実験」してみることがとても大切。

とりあえずやってみるという考え方。

トライ&エラー。失敗してもそこから条件を変え、またやってみる。

まさに「実験」なわけです。

これは「勉強法」についても同じですし、なんなら将来の「仕事」でも同じ。

どちらも期限内に結果を出さないといけないわけで、”失敗”が許されない部分は確かにあります。そのため合理化の名のもと(目先の結果)をすぐ求めようとしてしまいがちですが、それでは”結果”は出せても自分の成長にはつながっていないということを知るべき。

「失敗は成功のもと」なんてのは今更言うまでもありませんが、「なぜ失敗したか」を知ることは成功したという結果よりも重要な場合があります。

「成功」がただの偶然かもしれない、つまり再現性がないものかもしれない。

「実験」をする最大の目的はトライ&エラーから再現性を持つ法則のようなものを見つけ出していくこと。
成功と失敗を相対化するからこそ分かるものがあるということです。勉強においては答えが出るという結果よりもなぜその答えが出るのか理解する方が5億倍大切なのです。
 
だからミ・ハ・ジで速度を計算できても意味がない、というのが自分の考え。
 
https://soil19.com/starttostudymath
 
理解を伴わない”点数”は学力ではないですよ。翻訳ソフトで英語を日本語にすることを「英語ができる」とは言わないですよね。ミ・ハ・ジも同じです。機械に放り込んだら答えが出てくる装置。
 
ただの虚飾。どこかで必ず崩壊します。
 
間違えることを恐れてはいけないし、それを面倒くさがってもいけないのです。それこそが理解につながるから。
 
にもかかわらず、最近この間違えること、失敗することを極端に嫌う子が増えたような気がします。
 
https://soil19.com/donotbeafraid

その辺はこちらの記事で書きましたのでよかったら。

楽に答えを出す、知りたい情報だけを求める。こういう姿勢。

ここでの最大の問題はそれでは学ぶ対象の情報は入手できても「学ぶ」目的が達成できない危険性があるということです。

 

例えば勉強の場合

質問に来る生徒のノートが真っ白。そして「何もわからない」と言う。例えば図形問題なら問題文にある角度や長さも書き込んでいない。

とあるカリスマ講師
先生

ここの角度もわからない?

生徒
生徒

そこは30°です(それくらいわかるっちゅうねん…)

 
みたいな反応をする子がいる。頭のなかで答えが見えないと考えるのをやめてしまう。
 
こういう子が質問に来ているのは答えを知るため
 
この場合、どうやったら自分で解けるかなんて考えていません。
 
問題集を解くという”作業”を早く終わらせるためにより”合理的”な方法である質問というツールを使って、勉強をしたという”結果”、つまり目先の利益だけを優先したということ。
 
それではその問題を理解することにはならず類題は解けない。つまり再現性はないということです。
 
自分なりに試行錯誤してみた結果、どこで詰まっているのか明確でないと質問は意味をなしません。
 
だから力のある講師ほど答えは教えないわけです。その分析をお手伝いすることこそが質問対応のあるべき姿。でなけければ次の問題でもまた同じように、白紙のノートをもって答えをもらうために質問に来ることになります。
 
世間では勘違いされがちですが、丁寧に一から十まで手とり足取り教えてしまう講師は子どもたちが自分で実験するチャンスを溝に捨てている可能性があるということ。
 
これではその問題の解き方や答えはわかったとしても、本人は何も力がついていない可能性があります。なぜならそもそも何がわかっていなかったかを本人が理解していないので、何を理解すべきか分からないからです。
 
勉強法で言えば他にも、テスト前にノートまとめを頑張ったけど点数が伸びなかった子がいるとしましょう。この結果は”トライ”したあとの”エラー”です。しかしその”エラー”を検証しないので次のトライを考えない。
 
また次のテスト前も同じようにノートまとめを頑張る。
 
こんな子も成績が上がるはずありません。
 
トライを面倒くさがり、エラーを恐れる人は伸びません。
 
 

便利な世の中は人間の能力を劣化させる

いまや中学生の多くはスマホを持ち、偉い大人たちが「知識の暗記などしなくてもネットで検索すればいい」なんて言ってしまう時代。

これぞ合理化の極み。

最近はゲームの攻略法もネットにすべて載っています。洞窟のどこに宝箱があるのか、何と何を調合すれば何ができるのか(ゲームをやらない人には何のことか分からないと思いますが…)、すべてです。

安全に洞窟を探索したい、せっかく手に入れたアイテムを無駄にしたくない、だからネットをひらいて先に情報を得る。わざわざ自分の時間と労力を消費せずとも、最短ルートで攻略が可能…。

そこにゲーム本来の楽しさはあるのでしょうか。

某うどん県がゲームの時間を条例で制限するなんて言い出したみたいで大炎上していますが、ゲームで学んだこともいっぱいあったなというのが私個人の感想。

スーパーマリオではとくにトライ&エラーの精神を学びました。

我が家にはSWITCHはないので、Wii(古っ!)のスーパーマリオを息子がまさにトライ&エラーでただいま奮闘中。あとちょっとのところでクリアできないと悔しくて泣いていますw

しかし、最適化された環境でストレスなくゲームを進行させたい。そんな感覚の子どもたちが増えてきてしまっているような気がしています。

スマホゲーム全盛時代、「課金」によって簡単に強い武器が手に入ったりするシステムの影響なのでしょうか。

試行錯誤、つまりトライ&エラーを楽しいと思えない子が増えてしまっている気がします。

昔のドラゴンクエストなんかでは強い武器を手に入れるためにコツコツとフィールドを彷徨いお金を貯めたものです。レベルを楽に上げるためにはぐれメタルを探したり^^;

もちろん私も効率を求めてやっていましたが、しかしあの頃はそれを試行錯誤してやっていました。誰かに教えてもらうのではなく。だから攻略本も答えを見るためではなく自分の出した答えを検証するためであったりさらに研究するためであったと思っています(めっちゃ都合よく解釈していますがw)

しかし今は違う。いかにお金をかけるかで優劣が決まってしまう。もはや子ども時代から資本主義にどっぷりつかってしまっている状態。

これは大変危険な兆候だなと思います。

 


人類はこれまでトライ&エラーを繰り返し進化してきました。

現在の”最適化”された状態は先人たちのトライ&エラーの結果。

もちろん、もう一度人類が辿ってきた道を歩み同じようにトライし、同じようにエラーを出す必要はありません。先人たちのトライ&エラーの結果に乗っかればいい。

こんな言葉があります。

If I have seen further it is by standing on the shoulders of Giants.(私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからだ。)

アイザック・ニュートンの言葉です(いや違う最初に使ったのはベルナールだとか言われていますがどっちでもいいw)

科学は先人たちのトライ&エラーの結果のおかげで進歩してきたわけです。そして我々はその先をつないでいかないといけないわけです。でなければ進化は止まりますから。

トライ&エラーの上に乗っかるのはいいですが、自分がトライ&エラーしないのは大問題ということです。

勉強というのは、言うならば巨人の型の上にのっかること。だからこそ子どもたちはそこからニュートンのように「かなた」を見渡さなければいけません。

つまりそこから先は自分でトライ&エラーを繰り返しながら成長していかないといけないわけです。

これからの教育はAIが自動でやるべき問題を次々指示してくれる。すべて解説動画で一から丁寧にわかりやすく教えてくれる。

素晴らしい世界が待っているような気がしますが、それはとても危険だと思うのです。先ほどの攻略情報をネットで見ながらゲームをやっている子たちと同じ。

そこに何のおもしろさ(意味)があるのでしょうか。

別に苦労を経験しろというのではありません。

ゲームや勉強の中で学ぶべきは科目の知識以上に、自らトライ&エラーを実行していく方法だと思うのです。

それこそが後にもっとも役立つところだから。それを潰すような合理化は百害あって一利なし。

スマホで検索して手に入れた情報を、勉強で自分の血肉にした「知識」と混同してはいけません。その情報は本当に自分が思考するうえでの道具となり得るでしょうか。

AIの力で自分は何もしなくても最適化された勉強法により”点数”があがったところで、それはあなたにどのような力をもたらしたのでしょうか。

「楽しい」と思う方向、つまり目的がズレてきてしまってはいないでしょうか。

結局、教育を進化させているわけではなく、点数をより効率よく取れるようにしているだけじゃないの?

将来、皆さんが経営者になったとしましょう。スマホで検索した情報で、経営方針は全部AIに任せるのでしょうか。それで事業が成功するのでしょうか。

それなら誰だって全員大成功しますよね。ということは誰も成功しないということ。

偉大な経営者や科学者、偉人たちはみな自分でトライ&エラーを繰り返しながら這いつくばってどうにか成功にたどり着いたわけです。成功するための方法をネットで検索したわけじゃないです。

激動の世界を「生きる力」、それと目先の点数をとることとを同一視してはいけないのではないか。

そんなことを考え、今日も子どもたちをトライ&エラーを繰り返しながら指導しています。

 

今日はこのへんで。

 

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京都市北区紫竹の進学塾SOIL(そいる)

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