そいる塾長
模試を受けたらやるべき3つの鉄則ということで、模試の受験後にとるべき行動についてお話しします。
本日はSOIL生向けの勉強法ということでSOIL在籍の中高生は必ず実施してもらいますので必読です。(たった4600字。SOIL生は頑張って読んでね。)
模試を受けっぱなしにする子は伸びない。
断言します。
だって自分の勉強とその結果をリンクさせない。つまり結果より勉強をやっていることが大事な子。模試は判定を見るために受けるんじゃありません。
自分の勉強がどんな結果を出しているのか、それをしっかり見て入試本番のために活用できないなら時間とお金の無駄なんで模試なんて受けなくていいです。
模試について
模試を受けると成績表として合格判定なるものが半月~1か月後に返ってきます。それを見て一喜一憂している場合ではありません。
Twitterを見ていると予備校の先生方が「今の判定を気にしてはいけない」と盛んにおっしゃっています。
確かにこの時期の判定なんて当てにはなりません。それにたかが模試です。本番とは別物。
高3のマーク模試はセンターと同じ形式・出題傾向ですのでまだ本番に近い結果が出やすいとはいえるかもしれませんがそれでもやはり別物。
ましてや国公立2次試験、私立大学などを想定すると、出題形式もレベルも全く異なるわけで、模試などあくまで同じ形式で全国のライバルと勝負した時のポジションを知ることができるだけであって、志望校に合格するかどうかを判定する能力などないのです。
私大難化の記事でよく「A判定でも落ちた」なんて書いてありますがそんなこといっているから落ちたんじゃないかと思うくらい私大入試に模試の結果なんて関係ないでしょう。
だから判定など気にしてはいけない…というのは違うと思います。
判定を「当てにしてはならない」のであって「気にしなくていい」は違う。
大いに気にしてください。
だって同じ大学を志望する子たちが今どのあたりにいて自分はどこを走っているのかは気にしないとダメです。
E判定ということは現時点で他のライバルたちより遥か後方にいるというのは間違いないのです。
もちろん志望校の過去問になると実力を発揮できるというような事情があれば別ですが、そもそもマーク模試のような模試で点数が取れないということは基礎力が欠けているともいえるわけで。
「気にしない!次!」なんてことをしていると、最初から勝てる見込みのない勝負に本番挑むことになりますよ。
ということで模試は模試で大切に。特に今後夏→秋→冬と同じ形式で他生徒と同じ条件下で受けていく模試での得点推移は自らの勉強のプランニングとチェックには非常に有効です。
「志望校に合格するかどうか」ではなく自分の勉強が狙った効果を出しているのかどうかを見るために使うという認識で。
ということで、以下そういった目線で模試を有効活用するためにやるべきことをまとめます。
ポイントは模試は受ける前に勉強するんじゃなくて受けた後に勉強するということ
鉄則① 模試は受験後即自己採点を
これ基本ですね。受けっぱなしにするなら費用と丸一日時間を浪費しただけ。本当に無意味です。
即日自己採点しましょう。そのためにも「自己採点できるように解く」というのが非常に大切。
記述模試だとなかなか難しいかもしれませんがそれでも少しでも問題用紙にメモしておくべきかと。
解いた記憶が残るうちに見直しをするのが最も学習効果が高いのは当然なのでその辺は時間配分と要相談でやってみましょう。新入試では
なおマーク模試やセンタープレはセンター試験の自己採点の練習。かならずしっかりと自己採点をして成績表返却後の実際の得点と相違ないかチェックを。ここでピシッと合わせられないような解き方は早いうちに直すべきです。
SOIL生は必ずスタプラの得点推移に入力を。見られたくないとかうるさい黙れです。
しょーもないことを言っている暇があれば現実を真摯に受け止め入試や次の模試に向けてプランニングをやりなおしましょう。
本当に嫌な思いをするのは受験に失敗することです。そうならならないように動きましょう。
ただし(言うまでもないとは思いますが)自己採点のときに赤で正解を写すようなこの世で最も無駄な行為は決してしないように。
「あっているかどうか」それさえわかればOKです。
鉄則② 間違えた・分からなかった問題は解答を見る前にもう一度時間をかけて解いてみる
これをやらない人が多いこと。すぐに解答・解説を見てしまう。
最終的には解答解説を確認するのですが、その前に一度「本当に解けないのか」を見るべき。
それは今の自分の力で、知識で解けない問題かどうかをしっかり分別する必要があるからです。
模試の点数がどうのこうのよりも点数が取れなかった、あと〇点伸ばさないといけない、といった事情があるとき大切なのは模試の結果に対するリアクション。
今後大会(入試本番)に向けて何をどうすべきかを模試という練習試合で学ぶのです。
時間をかけたら解けた問題とそうではない問題はしっかり区別して仕分けしましょう。
鉄則③ 解答解説をしっかり読み込んで、攻略法を考える
自力で解けた問題
解きなおしをして自分の力で解ききれた問題はもう勉強する必要がないというわけではありません。
なぜ時間がかかったのか、なぜ問題を見た瞬間に解法が浮かばなかったのか、これまでの勉強法や試験の受け方に問題はなかったかということを分析し修正する必要があります。
これを怠ると、これからどれだけ勉強しても結局本番には出せないことになります。知っているかどうかとアウトプットできるかはまた別次元の話。
なぜアウトプットできなかったかは最優先で考えなければいけません。
自力では解ききれない問題
逆に自力では解けなかった問題は今の自分では手が出ない問題。これが模試で見つかった新たな課題です。
そしてここから分岐して考えましょう。
できなかった問題がもうすでに入試対策として学習した内容だったのかどうか
もしもそれがすでに学習した範囲だったのならばそれが実際の模試で解けなかった原因を何よりも優先して分析しましょう。でなければ今後学習していくうえで何をどれだけ勉強しても模試で、もちろん本番でもできない可能性があるからです。
自分が使っている参考書には載っていない内容だったのか、それとも問題自体がいわゆる応用問題で難易度が高かったのか、もしも思い切り勉強した(はずの)内容で正解できていなかったのなら即座に勉強法を見直す必要があります。
難易度の高い問題
まず難易度が高い問題まで解けるようにする必要があるのか、志望校や今の自分の力を考え勉強の優先順位を考えましょう。
すくなくとも苦手科目なら受験者の中で数人しか解けなかったような問題まで攻略する必要はないでしょう。
成績表返却後はなによりも優先して各科目の問題ごとの正答率をチェックする
自分が間違えた問題の正答率ですね。
満点を目標点にしているのでなければ、間違えた問題の中でこの正答率が高い問題をまずは優先して次回の模試や入試までのターゲット項目に追加しましょう。
基礎的な問題を固め、取りこぼさないようにすることが何よりも効率が良いわけです。
そしてどんな問題でもいざ攻略する必要があるとなれ、今後「何を」「どうやって」「いつまでに」やるのかしっかりプランニングをしましょう。
この模試の結果を学習計画に落とし込んでいくことこそが重要
出題者と対話する
番外編みたいなタイトルですが、これが一番模試の見直しでは大切です。
入試過去問(赤本)では出題者と模範解答の作成者が異なります。
しかし模試ではそうじゃない。基本的に出題者が解答解説の作成に関わる。だからこそ出題者の意図が解答解説にはっきり出る。
この問題を解くためにどのような知識や思考をすればいいか、そしてそれが可能となるためにどのように勉強してきてほしかったのか。
そういったことを学んでほしいのです。
「模試の点数が悪かった」→「良い参考書教えてください」ではダメ。
まずはしっかり解答解説で出題者と対話して、何が原因で点数が悪かったのかを自分で分析する。そして今後出題者の挑戦に答える形で勉強してみましょう。それを自分で考えてみるのです。
もちろん塾の先生に相談してみることも大切です。しかし自分で自分を分析する力というものをぜひ身に着けてもらいたい。
自分の頭の中は自分が一番よくわかるはずなのにそれが分からない子が多すぎる。考えることを放棄しているかの如く。
いつまでも先生から降ってくるプリントをやっておけばいい点数が取れる仕組みの下で勉強していてはいけません。大学入試ではまず通用しませんし、大学での学びに関しては言うまでもないです。
後輩諸君に愛を込めて
SOILの高3は4月の開校以来自習室の机をキープして毎日勉強を頑張っている”風”です。
しかしあくまでまだ1カ月。スタプラを見る限りまだ受験勉強は始めてすらいないんじゃないでしょうか?というレベル。だって高2に学習時間負けているんですから。
これで本気と言われてもね。
どこかで模試を受けるまで「なんとかなるんじゃないか」という思いがあったようですが今回の模試の自己採点の結果を見てそれは見事に打ち砕かれたようですね。
高1高2、そして中学生の皆さんはこの高3たちの動きをよく見ておいてほしい。
みなさんからしたらまだ他人事でしょう?
しかしみなさんがもしも今からこの高3のように勉強に取り組めば驚くべき効果が出ます。
それは勉強時間ではなく勉強の質。
彼らは学校の課題に追われたりしない。あくまで志望校に合格するために必要なものに時間をあてています。
後輩諸君に再度問いたい。
あなたが今やっている勉強であなたの学力は本当に伸びていますか?
それを自分で考えたことがありますか?
先生から降ってくるものをただタスクとしてこなしているだけじゃありませんか?作業員では難関高校や難関大学には合格しませんよ。
ギャーギャー言うてる高3生。
しかしそれでもこの1カ月、ターゲットとしてやってきたことがある程度結果として出ているのは事実です。個人差はあるにしても(高2までにどれだけやってきたかの差です。)驚くべきスピードです。
https://soil19.com/multiple-choice
具体的には例えばこの記事の内容ですね。かなり意識させました。すると彼らの中で革命が起きたと思います。それくらい変わった。
しかしなぜこれが今までできなかったのか。私は彼らにほとんど授業をしていませんよ。
ただSOILに来て変わったのは自分が今「何を」「どうやって」「いつまでに」勉強するのかという意識。
ただ与えられた問題集を解くだけではなく、それを自分の頭の中でどう理解してその知識をどう活用するのか意識する。
たったそれだけで今までの勉強が何だったのかと思えるほど勉強が違ってくるのです。
それを素直に取り入れた高3生の姿勢は褒めてあげないといけない。これがなかなか簡単にはいかないのです。
しかしそんな高3生が模試を受けてギャーギャー言うのは、そうやって結果がでたのが、入試でやるべき全体からすればほんの一部だけだからです。だってまだ1カ月。やるべきことは山積みです。
おそらくはその「山」の頂上が今回の模試を受験することで雲がはれたようにうっすら見えてきた恐怖でしょう。
思っていたよりもずっと高い位置にあったということです。そして今から時間内に果たしてそこまで登れるのかという不安。彼らはまだ裾野にしか立っていなかったのです(笑)
気が付くのが遅い(笑)
こんな風になりたくなかったら後輩諸君が今やるべきことはわかりますよね。
SOIL生は小中生も含めて夏までに全員模試を受けます。その結果をどう受け止めるか、そこが最初のスタートになるかもしれませんね。
そしてせっかく小学~高校までが同じ場で学ぶSOILです。一番うるさい高3たちの動向を見守ってください。きっと後輩の皆さんにも良い影響があると思いますよ。
今日はこのへんで。