どうも、そいる塾長です。
今日は2019年嵯峨野コスモスの英語を解きながら実況中継風に書いていきます。
傾向と対策を知ってしっかり準備していきましょう!
※ちなみに最後にこういう英語を勉強するうえでとっても大切なことを書いたつもりなので最後だけでも読んでみてくださいね。長いですが^^;
嵯峨野コスモス2019英語の傾向と対策
100点満点、試験時間50分で大問6(小問は26)。第1問はリスニング。ここで大体10分くらい使うので残りの大問5つに40分。そのうち第2問と第3問が長文問題。特に第2問の長文が公立中期・前期などと比べても2倍以上の長さ。ここで時間を取られると絶望が待っているので、後半の小問や英作系の得点ポイントをしっかり押さえながら、長文をいかに速く読んで解答できるかがカギ。こればかりは普段から長めの英文を読む習慣をつけて、さらに過去問演習で相当時間配分の訓練をしておくべきです。
ただ2019年度は合格者平均は専修で56.0、共修で56.9と合格最低点が5割台。ここ数年は6割台を推移していたのでちょいと難化していますね。満点を狙うというより得点すべきポイントを落とさないような解き方が勝利へのカギかなと。
あとはリスニング。かなり難易度が高い。
なお過去問の音声データは有料ですがここからダウンロードできます。
(さすがに音声をここにあげると怒られそうなのでお許しを…)
難易度については、あくまで嵯峨野コスモスを受験する生徒にとっての難易度であり、嵯峨野コスモスの問題内での相対的な評価です。他の専門学科の難易度や共通問題の難易度とは基準が異なることをご理解ください。
簡単に言えば…
- 難易度:易 →解けないと絶望
- 難易度:標準 →解けたら合格ライン
- 難易度:やや難→解けると差がつけられる
- 難易度:難 →解けなくても気にしなーい
という感じにしております。あくまで個人的な見解ですので悪しからず。
ちなみに市販されている嵯峨野コスモスの過去問ではこちら↓がオススメです。志望校なら最新版は購入しておきましょうね。
では解いていきましょう。
第1問:リスニング
第Ⅰ部 難易度:やや難
250語くらい。ちょっとした長文くらいの量の英文を通しで聞き取らないといけません。
まずリスニングが始まる前に最初に選択肢を見て聞き取るべき内容を抑えておきましょう。
- (1)日数
- (2)クラブの種類
- (3)日数
- (4)日付
このように質問で聞いてくる内容が細かいのでしっかりメモを取り切らないといけませんが1回目は質問の内容が分からないので、まず大きな話の流れを取るようにして全体の構成を抑える。メモをとるなら細かな情報よりまずはこの構成です。
今回ならこんな感じ。
- 英語クラブ
- アメリカからメール
- 日本に来る
- 日本について学びたい
- イベントをやる
- ボランティアが必要
ここから1回目の質問を聞き取ります。そして質問内容をメモと照らし合わせ2回目の放送でどのあたりに情報が出てくるかを意識しながら細かな情報を抑えていく。ここが勝負ですね。
- (1)アメリカの高校生が日本を訪れる日数
- (2)アメリカの高校生が所属するクラブの種類
- (3)アメリカの高校生が日本を訪れる前に日本の文化について学ぶ日数
- (4)町を観光する日付
与えられた情報から考察して…みたいな難しい問題ではないので該当する箇所さえわかれば聞き取ったまま答えられる問題ではあります。
練習方法としては中学生向けのリスニング演習では物足りないので、CDなど音声付の標準レベルの長文問題を音声だけ聞いて答える練習が手っ取り早いかと。
この辺だと高校入試入門レベルの文章レベルでちょうどいい分量の英文が音声付。※最後に紹介しますが構造分析も載っているのでおすすめです。
ただしこのレベルの長文を止まることなく音読して全体が読み取れない人はリスニングをする前にまず音読。止まらずに音読してそのまま意味が取れるようなレベルにしないとリスニングは不可能です。
つまりノンストップで余裕でリーディングができるレベルにならないと、同じレベルの英文を聞き取るなんて無理ってことね。
この辺りは最後にまとめて書いてありますのでぜひ最後まで読んでくださいね。
第Ⅱ部 難易度:易
こちらはよくある会話の最後の部分を埋める問題。
会話文として複雑なものではないですし場面や内容の推測は容易。選択肢もまぎらわしいものがないのでこちらはしっかり得点したいところ。
この問題に関しては聞き取れていないのか、それとも会話文特有の場面の推測ができていないのか考えましょう。もし後者ならしっかり対話文の問題形式をまずは筆記で(読んで)できるようにしましょう。
第2問:英語長文
物語文を読んで内容一致問題と自由英作系の問題が出題される第1問。
出典はこちら。
一部読みやすいように改変されていますね。
(1)難易度:易 内容一致
全部で7つの内容一致問題です。
本文の文章レベルも高くはなく、正解の選択肢もひねっておらず本文の内容そのまんまなので該当箇所を見つけるのは容易で難易度は低い。正解できるかよりいかに速く読んで解けるかが問題。
本文の内容順で問題も構成されているので、問題を先読みして該当箇所を探しながら読んでいくのが最も効率が良いかと。
1.
本文冒頭部分。特に第5パラグラフの最後の分に正解の選択肢の内容が明示。迷うところはないかと。
2.
第2~3パラグラフの内容から選択肢を一つ一つチェックすれば問題なく解答できる。迷うところはないかと。
3.
第6パラグラフの内容から選択肢を一つ一つチェックすれば問題なく解答できる。これまた迷うところはないかと。
4.
第7パラグラフの内容から選択肢を一つ一つチェックすれば問題なく解答できる。これもまたまた迷うところはないかと。
5.
第10パラグラフ、または第13パラグラフの内容から判断。第10パラグラフには最上級の”the best”、第13パラグラフでは”No other”が使われている一方、選択肢のアには”any other”が使われているので比較の文法知識を用いてこれらが同意であると読み取れるかがポイント。
6.
第15パラグラフの内容から容易に選べるはず。
7.
第17~18パラグラフの内容から容易に選べるはず。
(2)難易度:易 記述
20~30字の記述。「何を競わせようとしているか」は第16パラグラフあたりを読めば明確。どちらが勝ったかに関しても迷う人はいないので以下の2ポイントを入れて記述しましょう。
- カエルの跳んだ距離を競う
- “stranger”(見知らぬ人)のカエルが勝った
(3)難易度:標準 英作文
5~10語の語数で本文の最後の空欄を埋める形で内容をまとめる英作文。
”Please tell me what happened to you while I was away?”
に答える内容を書かなければいけないので”Webster”が”sweet water”を飲み過ぎたことを軸に構成。※あくまで”Webster”のセリフなので主語や時制は直接話法で書くことに注意
これで十分かと思いますが、あくまで悪いのはあの”stranger”だと言いたいならば”sweet water”に形容詞節で”the stranger gave me ”をひっつけたら学校発表の模範解答。
あくまで「何が起きたか」を書かないといけないので「なぜ」に答えるような文を書かないようにしましょうね。
(4)難易度:標準 自由英作文
本文のお話の続きを40~50語の自由英作文で書く問題。
この傾向はよく見るパターン。私も将来を見越してたった今小学生にこういう発想ができるよう読書会で同じ課題を出していますw
こういう問題でのポイントは2つ
- 何を書くか
- どうやって書くか
「何を書くか」については、私はこのお話の続きを知っているのでなかなか想像し辛いのですが、それは全て忘れて中学生の発想の仕方としては大きく二通りあるかと。
シンプルにこの勝負の続きを書くパターンと、最初に戻ってSimonの話に戻すパターン。
私なら後者で書きますが、おそらく大半の受験生は前者で書くかなと思いますが^^;
正直その辺はどっちでもいいので内容を凝り過ぎて時間をかけないように。あくまで論旨がはっきりしていてシンプルな英文を書くよう心がけましょう。
とにかく大切なのは「どうやって書くか」の方です。
まず、50語というのがどれくらいの分量なのか、普段の自由英作文の練習の中で感覚を身に着けておきましょう。わからなければ本文の単語を最初から数えれば日本語で大体どれくらいなのか目星は尽きますが時間がもったいないです。
そのうえでまず日本語でメモを作ります。あくまでラフなメモで問題ありません。その日本語を英語に直すのではなく、その内容を表現できるような基本例文を自分の記憶から参照しながら書くというのが時間をかけず、かつ減点されない自由英作文を書くポイントです。
文法や単語のスペルミスなどは確実に減点されますのでまず書ける文章を書くということを徹底しましょう。そういう意味では普段の練習では基本例文の英作文を通じて”英作文のネタ”を増やしておきましょう。
ということで学校発表の解答例は(略)となっていますので中学生が教科書レベルの英単語と英文法を使って書く模範解答を2パターン書いてみます。
「もう一回勝負せいや!」パターンの解答例は赤本に書いてあるのでそれ以外で書いてみましょうか。
パターン①:「まじか!カエルがしゃべっているで!」パターン
Simon was surprised and said , “Oh, I’m sorry but I don’t know. So I’ll tell you another story of him .”
So I said to him , “I have to go shopping ! ” , because his story made me tired . (50 語)
第3問:英語長文
(1)難易度:標準 脱文挿入
国語の脱文挿入と同じ手順で解きましょう。ポイントは接続を表す語や指示語。
今回は①②ともに「for example 」がありますので、以降の具体例を一般化した内容が空欄直前に書いてある箇所を探しましょう。もはや国語です。
①は”details about the road (※注釈あり)”とあるので、第2パラグラフの”3D maps”の”digital image of the road”の具体例だとわかれば空欄(イ)が正解だとわかるかと。
②は道路上で動くものが例示されているので、空欄アの”moving things”の具体例だと容易に気が付けるかと。
(2)難易度:標準 空欄補充
選択肢が文章の構成に関する標識語ばかりなので、これまた国語的に前後の文章の要旨を抑え、その接続をどうすればいいか考えましょう。
空欄(i)は、直前の段落が”3D maps cover roads in cities only”となっていて都市部でしか使えない旧型の自動運転システムのお話。逆に空欄(i)から始まる第3パラグラフが”outside cities”でも使用できる新しい自動運転のシステムのお話、という要旨がとれれば逆接というのは瞬時に判断できるかと。
空欄(ⅱ)が少し難しいかもしれない。前後はともに”outside cities”でも使用できる新しい自動運転のシステムのお話なのですが、空欄(ⅱ)の前が、”…”can drive on roads that self-driving cars with the old system cannot drive on. “とあるのでこれが前段落に対しての”outside cities”でも使用できる新しい自動運転のシステムのお話の箇所。一方空欄の後ろは、”how fast the car drive “であったり”where traffic lights are.”といったそれ以外に進化した内容が2つ書かれている。
このことから空欄ⅱは「累加」の関係を示すと考えられれば正解は”also”だと判断できる。
(3)難易度:標準 内容一致
4つの本文の内容を尋ねる質問に正誤で解答する内容一致問題ではありますが、論旨からは判断できないかなり細かな内容なので、最初に問を見ておいて該当箇所が出てくるたびにチェックしたいところ。
時間を書けて本文から検索を書ければ誰でもできる問題ですが、時間がない中で記憶で解こうとすると無理ではないでしょうかね。
やり方によっては非常に面倒ですが時間のロスを最小限にしっかり正解したい問題です。
(4)難易度:標準 読解(記述)
「最大の問題点」なので最終段落の最初の一文を読めばここの段落に解答があるのは明白ですね。
”…the weather is the biggest problem. ”と”Lasers don’t work well in rain or snow.”の二つの要素を軸に書けば良い。サービス問題ですね。
第4問:会話文(語彙問題)
会話文と言っても会話表現を選択するようなよくある会話問題ではなく、会話の文脈が一つの語彙の説明になっており、結局のところ語彙力テストとなっている問題。
選択形式ではないので難易度高め。ここで悩むと時間を喰います。思いつかない、またはスペルが暗記できていない単語ならばさっさと捨てて次へいきましょう。
(1)難易度:易
宿題で病院で働く人について書くということですからレポート的なものでしょうかね。”talk”して”ask”して書けばいいってことですからつまりは取材しろということですね。
ということで”interview”
(2)難易度:やや難
“design and build beautihul houses”から建築家。
よって”architect”。”architect”は塾とかで対策しているとよく出てきますが、確かニューホライズンには出てこない…はずなので難易度高めかな(どっかででてくるっけ?)^^;
(3)難易度:易
これは説明不要で「温度」だとわかる内容なのであとは”temperature”が書けるかどうか。
(4)難易度:やや難
まず内容がとれるか。強盗事件があったのはわかりますね。最後の一文で”Do you mean the two men were already caught”とあるので二人が逮捕されたと考えて”arrest”。
3年の教科書(ニューホライズン)のUNIT6(アウンサンスー・チーさんのお話のところ)で登場しますが知らなきゃ解けないということで「やや難」にしております。
第5問:文法問題(語句整序)
10語以上の語句を並べるので難しそうに思うかもしれませんが、ヒントの日本語がひねっていないので節や句の知識がしっかりしていれば特段難しいことはなく得点ポイントにできそう。
まさかいないとは思いますがこの問題を文を書かずに記号だけ書いている人よっぽど英語ができるかただのアホかです。ちゃんと一文を書いて出来上がった英文を構造分析して文法チェックを行いましょう。
できればこのように長めの問題でしっかり演習しておきましょう。語句整序は文法力を鍛えるのにもってこいなので文法の復習がてら徹底的に取り組んで欲しいですね。
(1)難易度:易
不要語は”is”。
まずは主語と述語をおさえて「彼は医者です」から”He is the doctor”の塊を作り、次に同じように主述関係をおさえて「その患者が新しい薬で長生きできる」で”the patient will be able to live longer”の塊を。残った選択肢のなかのもう一つの動詞”thinks”の主語が何かを考えて同じく残った関係代名詞でつなげば完成。
これは日本語そのまんまですし特に難しいポイントもないので迷うことなく書けるかと思います。
(2)難易度:易
不要語:often
「どうしてわかったの?」の主語を”you”と見抜かないといけないものの、”How did you know”と”this was the pen”、”I wanted”という3つの主述関係の塊は迷うことなく作れると思いますので、あとはそれぞれを接続詞thatと関係代名詞の省略に気が付けるかですね。これも日本語そのまんまですし特に難しいポイントもないので迷うことなく書けるかと思います。
(3)難易度:標準
不要語:reading
(4)難易度:易
不要語:other
(5)難易度:易
不要語:have
第5問:英作文
日本語の会話文の下線部の内容を英文で書く問題。
さきほどの並び替え英作文とは違って日本語が会話文で「日本語らしいもの」なのでまずは英文にするための「しこみ」が必要になるかと思います。
(1)難易度:標準
または
”He has been my friend since we were children.”
(2)難易度:標準
(3)難易度:標準
まずは「初対面の人」。こういう熟語は漢字を一つ一つほぐしてあげるだけで節や句で書けるようになります。⇒「初めて会った人」ですね。
(2)でも書きましたが、この「話す」がtell,say,speak,talkから選べない人は(以下略
あとは「緊張する」。これはそのまま”nervous”ですね。
これが出てこない人は、教科書で”nervous”を習ったときに「神経質」と頭にセットしちゃっていません?その日本語の「神経質」の意味を理解してイメージがちゃんとできていないと、「神経質」と「緊張する」がつながらず、こういうときに”nervous”が出てこないのではないかと思います。
中1で”from”を「出身」と覚えてしまうのと同じですね。今の中学教科書、というか中学の英語教育の最もよくないところだと思っています。
高校生向けですが英単語の暗記に対する姿勢を変えると受験後も英語の伸びが確実に変わるので意識してみてください。
あとは「緊張している」ではなく「緊張する」なので動詞をbe動詞ではなく”get”や”feel”などにしておいた方がいいでしょうかね。
ということで解答例です。
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