【そいる塾長の種まき勉強法】中学生がテスト後にやるべき勉強法

そいる塾長
そいる塾長

どうも、そいる塾長です。

今日はテストが中学生のみなさんがテストが返却された後にやるべき勉強法についてお話しします。え?間違えた問題をなおす?本当にそれだけでいいんですか?

 

テストが返却された後のよく見かける光景

テストが終わった生徒たちが塾へ来た際の反応はいくつかのパターンに分かれます。

 

勉強できる子に多いパターン

JK
勉強できる子

最後の問題が解けんかったけどミスがなかったら90は堅い!(*’▽’)

なんて勉強できる子はすでにテストが返却される前にだいたい自分の点数を予想しています。

これはすでに簡単な自己採点をしているわけです。どれが解けていてどれが解けていないか、勉強ができる子ほど正確に把握できるようになる。

模範解はまだみていなくとも自分の自信のない問題に関しては友達に聞いたり教科書で確認したりします。それができないような問題はわざわざ学校帰りに塾へ寄って質問して帰ることも。

もちろん他のところで変なミスをしていてふたを開けてみたら90点台にのっていなかった(;’∀’)…なんてこともあるんですが、それでもできたか・できていないかの判断がつくようになっているのは、ある程度勉強できるようになっている証拠でもありますね。

そして何よりそこが気になっていることがデカい。

こういう子はもうすでに俗にいう「テスト後の見直し」ができているわけです。

なんならこういう子はテストが返却された時点で、テストを受け取って机に戻る間にも何を間違えたか確認する。「え~!なんでここ間違えてるの~!」なんて言いながら机に戻っていく(笑)

とにかくすぐに何を間違えたかに目が行くわけです。一問間違えて98点の生徒なら、そりゃもうその間違えた問題にしか目がいかないのは当然です。

どれだけ98点という点数に満足していてもやっぱりその間違えに意識が向くわけです。それが計算ミスだとしてもなんで計算ミスをしたんだろう?これさえなければ…とその間違えの重要度が上がります。

なんでこれができなかったんだろう?

これが勉強ができる子のテストのやり直しをする際の基本的な姿勢です。

 

勉強できない子に多いパターン

高校生
勉強できない子

わー、テスト死んだー(゚Д゚;)

一方で先ほどテストで自ら死亡確認していた生徒はそこに目がいかないわけです。

簡単な話、50点の生徒はテストの半分は間違えているわけで、大量の×を目にして個々の間違えなんて目に入らないわけですね。

つまり点数が良い(勉強ができる)生徒のほうが間違えに目が行く。そしてテスト直しをする際にもこの差は出てしまう。

点数が悪い子は大量の間違えた問題を直さなければいけない。そんなひどい点数を取るわけだからそもそも何の理解もしないままテストに臨んでいるわけです。それがテストが終わったタイミングで自分ですっと直せるわけないんですよ。だからどうしても時間も労力もかかる。

しかし最近はこれがまた学校の提出物になっていたり。そしてこの見直し勉強すら作業に変わります。

テスト直しの目標がその直しで正解を書くことだけになるわけです。

テスト直しはしろと言われたからやっているだけのただの作業

なんでできなかったかなんて考えず、ただ間違えた問題の正解を探すだけの当てもない旅ですね。

 

テスト直しでやるべきこととは

テスト前はもちろんですが、テスト後も勉強ができる子とできない子ではどんどん差がついていきます。それがこの「テスト直し」です。

テスト直しで大切なのは「何が正解か」を勉強することではないということです。
大切なのは何が正解かではなく、なぜ正解できなかったかということ。

例えば応用問題が出ただの、前日解けていた問題が解けなかっただの、ミスを連発しただのみんなそれぞれ”言い訳”をするわけですが、その”言い訳”こそが大切です。

ただし言い訳がその場を凌ぐためだとしたらもちろんよろしくありません。

次につなげる”言い訳”をしましょう。

例えばその「応用問題」とやらはどうやったら本番解けたのかを考える方が、その解き方以上に大切なのです。

 

I君の場合

例えば昔私が指導していたI君。テストが終了しこんな”言い訳”を。

高校生
I君

今回のテストは応用ばっかで塾でも習っていない問題が出た(-_-;)

授業が始まり、机の上には塾のテキストだけ。テスト直しをするよと言い、鞄からようやくテスト問題を出すI君。この時点で自分からテスト直しをしようとする気がないのがうかがえます。

さてその問題用紙を見せてえもらい、いったいどの問題がその”応用問題”なのか尋ねると、たしかに全くの空白で手付かずの状態の問題があります。

ところがそのテストの”応用問題”…

となりでその子が開いているテキストにでかでかと掲載されている「例題」と寸分違わぬ問題ではありませんか…(;’∀’)

そうです、その”応用問題”は普段使用しているテキストの基本例題でした。

I君はこんな顔になっていたわけです(笑)

もちろんこれは言い訳かもしれません。ちゃんと勉強していないくせに先生の前では頑張った感を出したいと。テストが難しすぎて努力が報われなかった悲劇のヒロインを演じたいわけです。(I君は男の子ですが…)本当はがんばっていないのに。

まぁそれならいいんです。大事なのはそうやって自分ができなかった理由をうやむやにし、テストで点数が取れない理由を理解しないまま次のテストに向かうことです。

今回は自分が基本例題も理解しないままテストに臨んでいたという事実をまざまざと見せつけられて以後数学のテストは改善しました。めでたしめでたしです。

ですがここでみなさん(特に保護者さんに)気を付けてほしいところがあります。

それが先ほどのI君の発言にある「習っていない」です。

 

「習っていない」はとても危険な兆候

はっきり言いますが中学の定期テストレベルで習っていないことが出ることなんてありえません。あるとしたら先生がアホ(笑)。あ、欠席してましたとかはなしですよ。

そういう場合を除いてこの発言が飛び出すほとんどの場合が次の3つ

  1. ただの言い訳
  2. 習ったことを覚えていない
  3. 同じ問題だと認識していない

1や2は上のI君で書いたのでもういいとして、問題は3ですね。ま、1・2の生徒も塾としてはたまったもんじゃないですけどね^^;

でも3を何とかしないと成績は伸びません。その理由が勉強ができない子たちはテスト勉強でやった問題と全く同じでないと”同じ問題”と認識できないこと。これが最大の問題。

「これテストにでますか?」

こんな質問をする子に多い症状です。危険ですね。

勉強が問題を暗記することになっていますし、授業は出るものを教えてもらう場になっています。

正直めっちゃ多いですよ、このタイプの子。偏差値60オーバーのトップ校目指している子でもいます。まじめな子でもいるから厄介。100%どこかで詰みますが。早ければ入試。定期テストでは取れるんですが、入試になると点数取れない…というタイプの子はこの傾向でしょうね。

しかし保護者さんでもいらっしゃいませんか?出る問題を教えてくださいって方。もちろん同じ問題が出たらラッキー♪でいいですよ。ですが勉強ってそれを充てるゲームじゃないですからね。それこそ何のために勉強しているのか考えないと。

じゃあ裏口入学させますよって塾にお子さん通わせますか?そういう保護者さんならいいんですよ。お子さんを伸ばす気なんてないんでしょうから。

ですが、お子さんを本当に伸ばしたいなら同じ問題が解けるようにするんじゃなくて、”共通性”をもつ問題なら解けるようにしないと。学んだ知識を一般化できる能力がないと入試どうするんですか?そのあとの人生どうするんですか?

同じ問題は出ないですよ。人生って。

 

 

テスト後にやってほしいことのまとめ

色々書いてきましたが最後にテスト後にやるべきことをいくつかまとめておきましょう。

大切なのは次のテストでよい点数を取ること、のちにやってくる入試で点数をとれること、そして欲を言えば勉強を通じて学び方をトレーニングし将来役立てることです。

自分のできなかったことをひたすら分析しどうすればできるようになるかを考えること。これをしっかり心がけてテスト直しに取り組んでいくこと。

 

テスト後確認してほしいこと一覧

これは基本勉強ができない子にやってほしいのですが勉強ができない子ほどできません。個別指導の先生ならしっかりやってほしいことです。学生講師のみなさん、あなたたちのお仕事は持ってきたテストの問題解いてあげることじゃないですよ。

いや、ちゃんとやっている学生講師さんもたくさんいらっしゃいますけどね^^;

 

  • テストで時間がたりなかったというならその理由は?
    • 問題が多かったというなら次回も多かったらどうするの?
  • ミスをしたというなら次はどうやって防ぐの?
    • そもそもそれ本当にミスと呼んでいいの?(「気を付ける」はNG)
  • 間違えた問題に本当は今の自分の力でできる問題はないか?(答え見てから言うのはNG)
    • あるならそれが本番できなかった理由は何?
    • できない問題はテスト前に何をやればテストでできたのか?(「もっと頑張る」はNG)
    • テキストのどの問題をできるようにしておけばその問題が解けたの?
    • 教科書やテキストにその知識は書いていないの?
    • 塾の宿題で出されてはいなかった?
  • テスト間に一度解いたことがある問題だった場合、その問題は最初からできなっかたの?
    • その問題はテストまでにやり直す必要はなかったの?あと何回解いてたらできるようになったの?
  • そもそもテスト前にそういう勉強をする時間はあったの?
    • テスト前の計画は立ててたの?
    • 計画通りにいかなかったのならその原因は?
    • 時間が足りなかったのなら次回はその時間を作れるの?
    • 作れないならどうするの?
  • そもそもなんで今回やらなかったの?
で、次はそれで何点取るの?

 

簡単に書きましたが、だいたいこんな感じです。

もちろん教科の知識も学ぶんですよ。それ全部最後に入試でぜ~んぶできるようにしないといけないくなりますし、高校でも必要なので。どこかで借金は返さないといけませんよ。

しかしそれ以上に大切なのがこの分析。これやると自然と次のテスト勉強の計画が出来上がります。

PDCAサイクルというやつですね。

 

今日から回そう、PDCAサイクル

PDCAサイクルは普段の学習で回していく①小さなサイクルと、定期テストごとに1周させる②大きなサイクルと二つ用意しましょう。

①小さなサイクル

こちらは簡単です。

  • PLAN(計画):英単語を20個を毎日暗記しよう!
  • DO(実行):実際に暗記
  • CHECK(評価):暗記できたかチェックテスト!
  • ACTION(改善):もっと早く暗記できるように音読を取り入れよう!

こんなかんじですよね。

 

②大きい方のサイクル

  • PLAN(計画):テストまでの学習計画
  • DO(実行):テスト勉強
  • CHECK(評価):テストの見直し
  • ACTION(改善):そこから勉強法の改善

これで言えば、今回のテストはテスト勉強「DO(実行)」の結果でありテストの見直しは「CHECK(評価)」のフェーズですね。そしてこれから「ACTION(改善)」のフェーズに入るわけです。テスト直しはこの「ACTION(改善)」につながる「CHECK」にしないといけないわけです。

勉強法というのはこうして作っていくものです。ネットに書いてある勉強法(私のブログも含めて)を真似すれば誰でもできるようなもんじゃないわけです。その辺はこちらの記事で詳しく書いているので是非お読みください。

【保護者さんへの手紙】勉強法を教えてくださいの件
「勉強法を教えてくれる塾を探している」保護者さんから一番よく聞くセリフ。ですがこれには実は大きな問題が潜んでいます。

となるとやはり「PLAN(計画)」もないとサイクルはまわらないわけですが、私はこのテスト勉強に関しては「ACTION(改善)」「PLAN(計画)」を一体化しましょうということです。

改善したものをそのまま次回の計画にしてしまうのです。テスト範囲がありませんので細かなことはまた後でいいんです。もっと大きなところを今回の分析で見直したのではないですか?

やはりテスト前計画をたてておかないと失敗した原因が何か分析し辛くなります。計画は大雑把でいいのです。とにかくいつまでに何を終わらせるかだけしっかり決めましょう。それに間に合わなくても間に合っていないことだけはわかるでしょうよ。テスト前日に間に合わんとか言い出すよりよっぽどまし。

それにテストが終わった時点でこれをやることで、しっかり次のテストのことを考えることになります。今回失敗した子が次のテスト前におなじことをしても同じですよ。改善しないなら同じ時間勉強したって同じ結果になるのはわかりますよね?

この日から次のテスト勉強がはじまっているという当たり前のことを認識しなければいけません。

別に受験生でもなければ、中学生ならテスト前と同じように毎日勉強しろとは言いません。時間はね。でもテスト前と同じ気持ちで勉強しない時点でもうおかしくなってしまっているのですよ。勉強に対する姿勢が。

もういいんです。「次は頑張ります」という言い訳。

当たり前やん、それ。

 

今日はこのへんで。