どうも、そいる塾長です。
中学生のための【目的別】塾の探し方
目的は様々だと思いますが、ここでは大きく2つに分けて考えてみます。
入試が目的の場合
難関高校入試を目指す場合ですね。
大手進学塾がぱっと目に浮かぶと思いますが、大手もいくつか選択肢があってなかなかどこがいいのかわかりにくいですよね。他にも地域に根ざした個人塾系もあります。
王道難関校なら集団塾一択ですが特殊な受験形式で集団が難しければ個別もありですね。
実績で選ぶ
実績見るのが一番とも思いますが、ここで気をつけなければいけないのは合格者数ばかり見ていると足元をすくわれということ。
塾の規模が大きければ当然受験者数が多くなる。となると合格者数は多くなりますが、不合格者数はどうなっているでしょう?
例えば定員200名の進学校。受験者数は300名で倍率は1.5倍とします。簡単に言えば300人受験して、合格者が200人、不合格者が100人。3人に一人は落ちるというわけですね。
ここに○○塾が150名の受験者を送り込んで100名合格。これでよく見る「合格者の二人に一人は〇〇生」の出来上がりです。
これは一見すごいわけですが…。
しかしよく考えると○○塾の生徒は100人合格で50人不合格なわけです。塾生の三人に一人は落ちているわけで…。あれ、それって…・ω・
この結果からこの塾が本当に強いと言っていいの?という疑問は湧きますよね。
もちろんこれは架空の塾のお話で極端な例ですが、やっぱり知りたいのは合格率のはずなんですけど、どこもそれは教えてくれません(^_^;)
昨年度通っていたお子さんにクラスで何人合格して何人落ちたか聞くとある程度イメージができるとは思いますが他塾との比較とまではいきませんからね。
そういう意味では合格者数自体は少なくても合格率は高い小規模の個人塾があったりするわけです。
しかしそれでも大手進学塾に関してはやはり一定のクオリティは保証されています。
だからこそなかなか悩ましい。
料金面など
あとは当然料金面。この辺は通常料金だけでなく、講習費用や合宿などに必要となる費用もしっかり確認しておきましょう。大手進学塾での最後の半年は月10万くらいになる覚悟は必要かと。
そしてあまり保護者様やお子さんの都合は関係ありません。合格させる方法が進学塾(集団)にはあります。保護者さんとお子さんがある程度それに合わせる必要があります。
逆に目標が明確なのでそこが一致するなら確実性は高いでしょう。
時々勘違いされている方がいらっしゃるのが、集団でついていけないから個別で難関校を目指すというもの。さすがにそれは無理です。
このパターンは中学受験で多いです。
できる子が、大手進学塾の過剰なカリキュラム不要(お金と時間がもったいない)という理由から個別で自分のペースでやりたいと考えるならわかります。
私の生徒にもそういう子がいましたが、もう優秀過ぎて教えることありませんでしたよ(笑)
競い合う仲間がいる環境、圧倒的授業数。これらが特に中学入試と高校入試では大きい。
これがない個別では自分で学ぶ力(主に学習への姿勢)がないと勉強がしんどい。学校でできる子だから大丈夫っていう勘違いさんがたくさんいる。
難関校の受験は別物ですよ。じゃなきゃなんであんなにみんな必死で進学塾に通っているかという話になりますよね。
個別でもたくさん授業数をとれるなら問題ありませんが、難関校(京都では公立専門学科)の受験では中学の勉強(教科書内で収まる勉強)では不可能です。
特に大手進学塾のしのぎが激しくなった今、物量で負けます。一昔前なら京都の進学校の先生がおっしゃっていたような、「教科書をが理解していれば合格点は取れます」というのもそうだよなと頷けましたし実際そういう子が合格していましたが、最近はさすがに厳しくなっている。
大手進学塾に通った周りの子はもはやそれ塾で習ったと言っちゃうレベルです。圧倒的に不利。
東大京大は塾無しで可能。進学校ならとくに学校でそういう授業をしてくれる。そして何より自分で学力がついている子が多い。でも難関中学・高校の入試はやっぱり難しいですよ。学校でそれ相応の授業をしてくれないんですから。
難関高校を目指すなら、お子さんも保護者さんもそれ相応の厳しい環境に身をおくことを勧めます。そちらのほうが楽です。
入塾テストとコース選び
そして相性という面で言えば、同じ中学の子が多くいるほうが良いか、そうでないほうが良いか、体験授業の雰囲気を見ながら、また通塾のしやすさやを考慮して決めましょう。
そして進学塾の場合、入塾テストの結果からとりあえず下のコースでとなったときに最終的に本当に志望校受験の切符を手に入れられるのかを確認しましょう。
最初からドンピシャコースに入れる塾へ行ったほうが良いか、より入塾テストのハードルが高い(生徒のレベルが高い)塾の下のコースで基礎をきっちり固めてから上がるほうが良いか考えなくてはいけません。
志望校のコースで学ばなければ最終的に志望校に合格するどころか受験すらさせてもらえないと思います。
そういう意味でも塾は早めに通ったほうが良い。中3で現実に気がついたでは遅いです。
成績アップが目的の場合
一方成績不振で、塾探しをするとなるとまた別の角度から考えねばなりません。
本人または保護者さんが現状の成績に不満があるか心配している状況だとすると、すでに中学入学後一定期間が経過しており、集団授業に途中から加わるのは厳しい。
次回集団と個別の選択については詳しく触れますので形式面の話は次回においておいて、例えば2がついている科目を3にしたいのか、5にしたいのか。
入試では公立ならどこの高校でも良いから行きたいのか、それとも成績をぐんぐん上げて難関校に進学したいのか。その辺は塾を探す前にしっかり考えておくべきです。
そんなの実際に通ってみないと分からないんじゃ…
前回の話になってしまいますが、これはやめたほうがいいです。
「あわよくば」という思いは塾に伝わらない。本当は高い目標があるけど、気兼ねして塾には低い目標だけ伝える。別に成績が上がらなくてもしょうがないと思っている。
こんなことをしていたら相性が良い塾など見つかる訳ありません。いや、そもそも相性ってなんだ?ということになりますからね。
塾はあくまで学力向上が目的。学校ではできないことをするために、わざわざ高いお金を払って行くわけです。
成績は上がらなかったけれど楽しく通えましたなんて言われた日には、私なら寝込んでしまいます…。
そして塾と保護者さんの認識がズレているのは悲劇です。
オール3をオール4にするつもりの塾と、「あわよくば」オール5になると考えている保護者。
こういうズレはお子さんにも流れ弾として飛んでいきます。
塾でお子さんと一緒に設定した目標をお子さんが見事突破。塾で褒めてもらう。しかし帰宅すると…
塾通ってもこんなもんか…もっとがんばりなさい!
こんな感じで保護者さんから言われてしまっては台無しです。
なかには塾に通えばそれだけで80点位は取れるようになるだろう的な方がいらっしゃいます。
塾業界がそういった広告をうつから誤解を生むんですよね。そんな簡単じゃないですよ。
だからこそ希望をしっかり叶えてくれる塾であると同時に、しっかりと現状を把握して説明してくれる塾でないといけませんね。
成績を上げるためには何が必要なのかをしっかり説明してもらう。そしてまずはそれを実行する。
それが一番難しいのですが、それを実行せずに塾へクレームを言うのはおかしな話。塾からすれば…
それ、入塾前にご説明しましたよね?
となりますよ。
塾に入れたから大丈夫ではなく、塾に入った後に必要なことをしっかり聞きましょう。
それに結果はすぐ出るものではありません。その辺も確認しましょう。もちろん塾だって預言者ではありませんので見立てが狂うことなんて多々あります。それは新たに別の問題が見つかった場合がほとんどです。それをしっかり聞き取りましょう。
そうしても成績が上がらないなら塾の責任。とりあえずは再度相談しましょう。そこで塾側が最初に言ってたことをひっくり返すようなことをするなら色んな意味で考え直さないといけません。
何れにせよそうやってお互いに納得してお子さんを通わせられる塾、それが一番相性の良い塾ではないでしょうか。
逆に塾としてもなんのために塾に来ているのだろうと思いながら指導するのは辛い。辛いと思ってくれる塾はまだ良い塾です。
そういう子を”お客様”なんて呼んでお金だけを運ぶ人にしてしまう塾だってあるんですから。
参考文献載せときましょうね(笑)
中学受験のお話ですが、小中高の全保護者さんにお読みいただきたい重要文献です(笑)
(早く続きが読みたい)
ビリギャルやドラゴン桜にはない塾のリアルがここには…多少あると思います。特に保護者さん向けではないかなと。
閑話休題…、だからこそ必ずお子さんと保護者さんが望んでいるものをしっかり塾に提示することが必要です。
もちろん途中で目的が変わっても良いでしょう。目標が変わればその都度伝えれば良いわけで、その目標達成ができないと塾が言うなら、そしてお子さんや保護者さんがそう考えるなら別の塾へ移ればよいのです。
ただ、それを塾と共有できないなら相性もへったくれもありません。
塾の乱立状態と新たな選択肢の登場
たしかに参入障壁が低すぎる業界ですので都会は塾が乱立状態です。特に個別指導。
箱を借りて大学生集めれば誰でもできるかのようなFCチェーンの謳い文句も散見されます。
そして今現在確実に力のない塾が存在する。生徒が経営の中心にない塾も散見されます。そんなに優秀な教室長がいるわけがないですからね(笑)
だから「誰でも始められます」的な塾が増える。
しかし一方で選択肢は増えています。
例えば自立学習型(空間系)の塾。
これは自習色が強いところからICT色が強いところ、新しい個別指導のかたちのところ…と様々なスタイルなのでまとめることは出来ませんが、確実に今後集団・個別とならぶ第3極となってくるでしょうね。
SOILも確実に全面的そうなるかは別としてこの色は入ってきます。
他に考えられる目的としては発達障害・学習障害をお持ちのお子さん専門塾ですね。
臨床心理士在中の塾も増えています。まだ私自身そういった専門塾の方と繋がりがないので分かりませんが、実際に臨床心理士をおいていらっしゃる塾の方とはお話をすることがあります。
やはり専門家の方は違うとのこと。私達が悪戦苦闘するよりも正しい選択肢なのかもしれません。
自分がわからない以上おすすめしますとは言えませんし、何より「塾」が必要な方は濃淡で言うとグレーな方。そういう方の問題が専門塾では解決するわけではないのかもしれません。
しかし確実に今後新たな選択肢となってくるのは間違いないでしょう。
また勉強を教えるだけが塾じゃない系の塾もチラホラ。
これは私も企んでいることがあります。SOILはあくまで進学塾の冠をつけています。学習空間SOILにするかまだ悩んでいるので、開校する頃には変わっているかもしれませんが。
これは勉強ができる子を集めたいという意味ではなくて、小学生から鍛えて大学まで送り出したいという思いがあるから。きっちり勉強ができる子を創っていきたい。
だからこそ勉強だけの塾って思われたくないんですよ。私はガリ勉嫌いですから。
楽しみながら勉強して欲しい。それは勉強自体もだけど勉強以外のことも。そのためにできる子になってほしいんですよね。
だから5科目のテスト勉強以外のこともどんどんやっていきます。
いかん、話がだいぶそれました。
ということで目的別の塾の選び方はこの辺にしておきます。
次回は集団と個別という2大形式を選ぶ際のお話。多少今日のお話とかぶるかもしれませんが実はだいぶ前に書いてしまっていたのでもったいないですし明日はそれでいきます(笑)
今日はこのへんで。
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