どうも、そいる塾長です。
勉強を頑張っているのに点数が上がらない。塾へ通い始めたけど点数があがらない。今回はそんな方に確認してもらいたいことがあります。それはあなたの間違えることに対するおかしな態度です。(なお次回の記事とセットになっております)
今日は間違えることは恥ずかしいことじゃないよというお話
間違えることに関するお話としては、こないだケアレスミスに対してのテスト後の取り組み方について書きました。それがこちら。
ただし、今回は間違えた問題に対してどのようにアプローチするかのお話ではありません。
自分では頑張っているつもり、親御さんから見て頑張っているように見える、でもテストの点数が上がらない。そんな方に多く見られるのが、間違えるということに対する誤った認識。
それは間違えることを恥ずかしいことだと考えるおかしな学習態度ともいえるでしょう。
間違いを指摘されると叱られているように感じるのでしょうか。それとも笑われてバカにされているように感じるのでしょうか。
なぜ?
間違えることは駄目なことなの?
そのことについて書く前にまずはそもそも間違えることをなんとも思わない困ったタイプの問題点を。
間違えることを何も気にしないタイプ
学校のワークだろうが、塾のテキストだろうが、ちゃんと解くとしましょう。これだけで一見ちゃんと勉強しているように見えますよね。
でもテストの点数が上がらない。
ここまでやっているのに点数が上がらない生徒がいるなら、私はまずこのタイプを疑います。
答え合わせをしないタイプ
そもそもやりっぱなしで答え合わせをしない子。これはわかりやすい。できているかどうか全く気にしていない。
提出物だから、宿題だから解いているだけ。「できないことをできるようにしよう」なんて気は最初からない。
まさに形だけ勉強をしているタイプ。中身がないのでいくらやってもできないことができるようにはなりません。よって点数が上がらない。というわけです。
こういうタイプを私は「作業員」と呼びます。
詳しくはこちらの記事で。
答え合わせを最後にまとめてやるタイプ
このタイプも「形だけ」の勉強といって良いでしょう。
「終わらせる」ということを目的にしており、テスト勉強だなんて思ってやっていません。
もしも最初の基本問題のページで重要なことを理解しておらず、その後の問題を全て間違った解き方で解いていたとすればどうなるでしょう?
もう最悪ですよね。完全なる時間の無駄。しかし気付いた時にはタイムアップ。
もしも1ページずつ解いては丸付けでできているかを確認していさえすれば人生をもう少し有意義にできたはずです(笑)
ちゃんと丸付けをして赤で正解を写すタイプ
このタイプを見てちゃんと勉強していると考える人ははっきり言ってやばい。
赤ペンで答えを写す?写すんですか?
それが勉強なんですか?
(イ)と書いているところをバツにして(エ)と写すのが勉強ですか?
で、何が理解できると?
確かに正解は大切です。
ですがそこに、「自分がなぜ間違えたか」「そしてどうすればその正解を導き出せるか」という思考がなければこんなものはただの作業です。
まったく意味がない。
ただそうやって勉強しろと言われたことを忠実に守っているだけの作業員です。
これでもやはりできるようになりません。このタイプは一見真面目そうに見える分周囲(保護者さんはもとより、ちゃんと見ていない学校の先生や塾の先生)が実は全く勉強になっていないことに気が付かず厄介です。
で、本人もまじめに頑張っているとおもっているわけで、そこへ「もっと頑張れ」なんていう最悪のアドバイスをして潰していくというわけです。
計算式も消しちゃうタイプ(番外編)
これは「間違える」ということではないのですが、なにかノートをキレイにするという全く理解できない美的センスの持ち主という点では同じです。
例えばノートの余白に書かれた筆算などをキレイに消す子がいます。
テストの答案用紙ならたしかにそうですが、間違っても勉強で使っているノートやテストの問題用紙の計算式を消すなど言語道断です。
これは一度、学校の先生から指示されたと言う子がいましたが、おそらく今”流行り”の勉強をしたことがないのに先生になっちゃったかわいそうな人です。
良い子のみなさんは絶対に消さないで。
まず消す時間が無駄。
それに答えが間違っていた際にどこで間違っていたか検証できなくなる。逆にどの計算がどの問題のものなのか自分ではわかるように書くくらいのほうが良いです。
まとめると間違えた問題をとにかく大切にしなければ勉強にならないというわけです。
先生に見せるために勉強しているんじゃないんですよ。私たちはそこの感覚をおかしくしてくる大人から子どもたちを守らないといけませんね。ちゃんとした先生ならその過程を見たいのですよ。
間違えることを恥ずかしがるタイプ
今日の本題はこっち。
丸付けのとき間違えた答えを消しゴムで消すということの意味
ここで、「消しゴムで消す」と答え人はヤバイ!
なんで大切な財産となるはずの間違えた答えを消してしまうんでしょう。
個別指導で教えていると、生徒がおかしな答えを書いていることがあります。そのときに隣で、「あっ!」とか言おうものなら速攻でその答えを消してしまいます。
まだ間違えているよとも言っていないのに。まさに証拠隠滅。
間違えた答えを消しゴムで消すなど絶対にあってはならないことです。
なぜかって?
だってどんな間違えをしたかわからなくなるじゃないですか。本人にとってはもちろん、教えている側からしてもどうやって間違えたかを見るのが非常に大切です。
でもそれをしないし、させない。
先程の間違えを気にせず放置してくれていれば教える側からすればすぐわかるんです。だから修正することがまだ可能。
ですが、証拠隠滅されてしまうともうお手上げです。それに、どうやらこのタイプ、なんか自分では答えを消したことで間違えたという事実まで消せると思っている気がするんです。
その後、解説してもらい、正しい答えを聞くとさっさとその答えを写し、次の問題へ行こうとする・・・
・
・・
・・・
正解しか求めない。それは「正解しようとする」という意味ではなく正解を欲しがっているだけということです。
自分が答えを出せるかどうかは関係ないんですよね。その場がおさまればそれで良い。
もしかしたらこれで本当に自分ができるようになったと考えている節もありますが…(-_-;)
やはりこのタイプも間違えることから学ぶ姿勢は皆無です。
間違えることへの恐怖が生む困った勉強への意識
それどころか極度に間違えることを嫌う、いや、怖がるんですよね。間違いなくどこかで刷り込まれた恐怖なんでしょう。
小学校の授業中先生に当てられて間違えてしまいクラスのみんなに笑われたんでしょうか?それとも先生に叱られた?
授業中、問題を考える前に「当てられたらどうしよう」が来る。
いつしか答えは何だろうと考えることをやめてしまったのでしょう。個別指導でも意地でも答えない子がいます。ヒントを出そうが何をしようが、もう頭に浮かんでようがなんだろうが答えない。
先生が根負けして答えを言うまで待つ。ひたすら待つ。
答えをいうと、「あ~それなら分かっていた」みたいなことを言う子もいますね(笑)
先生としては質問に対してどういう答えを返してくるかを待っているのです。そこから何を理解していて何を理解していないのかを見たい。
ですが間違えることを怖がるあまり、何も答えないという手段を取る。
すると先生はどこまで理解しているか、どのように理解しているかがわからないまま授業を進めることになります。
自分で勉強しているときも同じです。こういう子は、最後まで答えが見えるまで手を動かしません。
ちょっと試しにやってみるという実験的なことができません。自然と解答欄に空白が多くなります。
「解けない!」となるハードルが低すぎる。
なんか目の前にバリアーを張ってしまって何も入らないし出てこないようにしてしまう。
でもそれはあくまで恥ずかしい思いをしたくないから。
そこに勉強してできるようにしたいという考えはない。
でもこんなことをしたら絶対にある日バレるんです。きっちりと自分がどれほど分かっていないか数字で突きつけられるテストの日が…。
恥ずかしいということを言い訳にはしていないか?
確かに学校の授業中、みんなの前で当てられて答えられなかったら恥ずかしいでしょうね。
私だって嫌です。
でもね、じゃあなんで自分の勉強のときも同じようにしているの?
誰も見ませんよ、そのノート。でも結局同じようにやっていますよね。
それになんのために塾来ているの?
特に個別指導よ。
せっかく自分がわからないところを解決してくれる場なのにそこでできているふりをしてどうしたいの?
先生にいいカッコしたいの?
じゃあさ…
なんで…
恥ずかしげもなくあんな点数のテスト持ってくるんだい?
いや、点数が悪いのを笑っているんじゃありませんよ。
恥ずかしがるところを間違っているのが笑うしかないんです。学校での勉強において(大きな意味でいえば)正解は一つですが、間違え方は何通りもある。
ひとりひとり間違え方は違う。
間違えるところは自分が理解できていないところ。勉強ができない子って自分ではどこを分かっていて、どこが分かっていないかがわからないんですよね。
それを教えてくれるのが間違えた問題。
というわけです。
そんな素晴らしい「先生」を無視して、ないがしろにするなんて…
・
・・
・・・
ということでもっと自分の間違えた問題、つまり自分の「できない」をもっと大切にしましょう!
きっとそれこそがあなたを成績アップに導いてくれるはずです。
正しい勉強法を身につけなければ勉強が楽しくなるはずがない
これからの時代、勉強しても役に立たないなんて言う人がいます。確かにそうです。”こんなおかしな”勉強の仕方をしていたら当然そうなりますよ。
しかし「勉強」自体に罪はない。悪いのはこういう作業員のような「勉強」本来の目的からずれた勉強法をしてしまうこと。勉強というのは本来興味を掻き立て知的探求心を満たしていくものではなかったのでしょうか。
これからの時代求められるのは「自分で問題を発見しそれをどうやって解決するか考えていく力」なんて言われるわけです。
はっきり言ってそんなもん今までも求められとるわいと(笑)
勉強って本来はそういった力を身に着けるにはもっとも適した方法だと思うんです。
そりゃゲームしている方が面白いというのはわかりますよ。しかしゲームであってもどうやってあのモンスターを攻略するか、どうやってあの謎を攻略するか。レベル上げをしたり、お金を貯めて強力な武器を買ってボスモンスターをどうやったら倒せるか考えたり。
しかしゲームで言えば、はめ技やチート技みたいな”おかしな方法”で攻略しようとすれば、そのせいでそのゲーム自体の面白さが失われ、同時に何の期待された効果も得られないのは当然でしょう。
ドラクエでレベル99からスタートしたらドラクエの面白さなんて皆無になりません?逆にモンスターは出てこない設定にしてひたすら「しあわせの靴」を履いて歩き回るだけでレベル99にしていきなりゾーマと対決するゲームやったらおもしろいですか?(例が古い?笑)
だからこそ(いや…自分でも何が「だからこそ」なのか分からないのですが笑)勉強を面白くする方法をこれからもどんどん紹介していきたい。それこそが勉強本来の目的であり、そうすることで勉強が必ず意味のあるものになるから。つまり本道を行きたい。ま、こうしていたら目先の点数も上がりますしね。
ということで次回予告
今回のお話に対して「じゃあどうすりゃいいんだ?」にもう少し具体的にお答えしてみようかと思っております。
今日はこのへんで。
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